
スマートフォン決済やQRコード決済はこの半年間、昨年10月1日に開始されたキャッシュレス・ポイント還元事業など追い風もあった中でどの程度、利用者数を増やすことに成功したのだろうか。
そこで今回、MMD研究所による、「2020年1月 スマートフォン決済利用動向調査」が実施されたので、その結果を紹介していきたい。
なお本調査は、18歳~69歳の男女48,208人を対象に、2019年12月26日~2020年1月5日の期間に行われた。
普段の支払い方法は「現金」91.8%、「スマホ決済」は半年前と比べて10.8ポイント増加
18歳~69歳の男女 48,208人を対象に、普段の支払い方法について尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、トップは「現金」で91.8%、次いで、「クレジットカード」が73.2%、「カード型の交通系電子マネー」が31.4%という結果だった。
2019年7月の調査と比較すると、「現金」は93.0%から91.8%と、1.2ポイント減少、「スマホ決済」は14.3%から25.1%と、10.8ポイント増加していた。
QRコード決済の認知は91.0%、内容理解は61.7%、現在利用は29.3%
続いて、QRコード決済の認知・利用状況について尋ねる調査が行われたところところ、最も多かったのは「現在も利用している」で 29.3%となった。
次いで、「だいたいどんなものかわかるが、利用したことはない」で22.8%、「QRコード決済という言葉は聞いたことがあるが、サービス名称・名前はよく知らない」で20.4%となった。
これをファネル分析で見てみると、「認知」は91.0%、「内容理解」は61.7%、「利用経験」は33.6%だった。
2019年7月の調査と比較すると、「認知」は84.8%から6.2ポイント増加、「内容理解」は47.6%から 14.1 ポイント増加、「利用経験」は19.1%から 14.5ポイント増加した。
同様に、スマートフォンの非接触決済の認知・利用状況について尋ねる調査が行われたところ、最も多かったのは「現在も利用している」で25.2%となった。
次いで、「だいたいどんなものかわかるが、利用したことはない」で22.7%、「全く知らない」で19.7%となった。
これをファネル分析で見てみると、「認知」は80.3%、「内容理解」は56.2%、「利用経験」は28.6%だった。
認知のトップは、QRコード決済が「PayPay」、スマートフォンの非接触決済が「楽天 Edy」
次に、QRコード決済のサービス名認知以上の対象者(n=34,041)に、知っているサービス名について尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、サービス名の認知は「PayPay」が80.3%、「楽天ペイ」が63.2%、「LINE Pay」が61.3%という結果になった。
同様に、スマートフォンの非接触決済のサービス名認知以上の対象者(n=32,177)に、知っているサービス名について尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、サービス名の認知は「楽天 Edy」が64.0%、「モバイル Suica」が51.7%、「iD」が41.4%という結果になった。
利用検討のトップは、QRコード決済が「PayPay」、スマートフォンの非接触決済が「楽天 Edy」
次に、QRコード決済の利用を検討していると回答した人(n=2,559)に対して、具体的に検討しているサービス名を尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、トップが「PayPay」で57.2%、次いで、「楽天ペイ」が31.3%、「d 払い」が19.5%という結果に。
その中で最も利用を検討しているサービスを聞いたところ、トップは「PayPay」で42.3%だった。
同様に、スマートフォンの非接触決済の利用を検討していると回答した人(n=2,341)に対して、具体的に検討しているサービス名を尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、トップが「楽天Edy」で43.6%、次いで、「モバイル Suica」が28.2%、「iD」が18.5%という結果に。
その中で最も利用を検討しているサービスを尋ねる調査が行われたところ、トップは「楽天 Edy」で37.8%だった。
利用経験のトップは、QRコード決済が「PayPay」、スマートフォンの非接触決済が「楽天 Edy」
次に、QRコード決済を利用したことがある人(n=16,174)に利用したことのあるサービスについて尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、トップが「PayPay」で61.0%、次いで、「楽天ペイ」が31.7%、「LINE Pay」が28.7%という結果になった。
次に、現在もQRコード決済を利用していると回答した人(n=14,115)に対して最も利用しているQRコード決済を尋ねる調査が行われたところ、トップが「PayPay」で46.7%、次いで、「楽天ペイ」が16.4%、「d 払い」が11.8%という結果になった。
同様に、スマートフォンの非接触決済を利用したことがある人(n=13,778)に利用したことのあるサービスについて尋ねる調査が行われたところ(複数回答可)、トップが「楽天 Edy」で41.3%、次いで、「モバイル Suica」が31.0%、「iD」が26.0%という結果になった。
次に、現在もスマートフォンの非接触決済を利用していると回答した人(n=12,128)に対して最も利用しているスマートフォンの非接触決済を尋ねる調査が行われたところ、トップが「楽天 Edy」で31.5%、次いで、「モバイル Suica」が21.6%、「iD」が18.1%という結果になった。
QRコード決済の利用開始時期は 2019年後半からの利用が最多
現在もQRコード決済を利用していると回答した人(n=14,115)に対して、最も利用していると回答したサービスをいつから使い始めたか尋ねる調査が行われたところ、「2019年7月~2019年12月」に使い始めたという回答が45.2%と最も多かった。
同様に、現在もスマートフォンの非接触決済を利用していると回答した人(n=12,128)に対して、最も利用していると回答したサービスをいつから使い始めたか尋ねる調査が行われたところ、「覚えていない」という回答が40.5%と最も多かった。
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記されているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合がある。
<調査概要>
「2020年1月 スマートフォン決済利用動向調査」
・ 調査期間:2019年12月26日~2020年1月5日
・ 有効回答:48,208人
・ 調査方法:インターネット調査
・ 調査対象:18歳~69歳の男女
・ 設問数 :15問
出典元:MMDLabo株式会社
https://mmdlabo.jp/
構成/こじへい