
日本インフォメーションと大広は、18才前後の若者世代に注目したそれぞれの取り組みを発展させ、共同調査を実施した。
調査の結果、中高生にとって生活の中心は「スマホを見る時間」で、非日常は「友人との外出や買い物」。ネットはインフラであり、当たり前のものであることが明らかになった。
今の中高生は、友人との外出は「非日常の行動」
「リアルタイムでテレビをみる」が減少傾向にあることがわかる。平日・休日とも「スマホ・タブレットでSNSをする」「スマホ・タブレットでネットをみる」はそれぞれ40分~50分前後で、動画も含めてスマホの使用時間が日常的・恒常的に長い結果となった。
テレビ画面よりスマホ画面を見る時間のほうが長いようだ。また、休日に増えるのは「友だちと遊びにでかける」「買い物にでかける」。生活時間の中では、ネットが日常で、リアルな外出の方が非日常の位置づけとなっている様子がわかる。
お小遣いの変化と使い道
「毎月定額のこづかい」「必要なときに親に頼んでもらうお金」は横ばいだが、「親が毎回払ってくれるお金(スマホ代など)」が減少している。
「友だちとの遊び・つきあい」は微増。そのほか、「飲食」「ファッション」「趣味」などの支出金額は横ばいから微減、「スマホ・タブレット利用料、アプリなどの課金、ネット用プリペイドカード」の金額が減少傾向となった。
減少が目立つのは「ためておき、まとめて使うためのお金」。背景として、プチプラやリユースショップなどで、単価が安く気に入ったものが入手しやすい一方で、まとまった出費を考えることが少なくなっているのではないかと推察できる。
U-18クラスターとして、中高生を代表的な5つに類型化し分析
a.意識高い先進派(15.6%)
●新しいこと好き・カーストトップ・冒険者・先進的
●トップランナー・ファッション性・とがった感じ
b.内輪受け協調派(27.6%)
●空気を読む・同調的・協調圧力
●トレンドに高関心・流行を探している
c. 凡男凡女身の丈派(34.3%)
●平凡/普通であることが最大の幸せにつながる
●実は賢い生き方・バランス良く・目立ち過ぎない
●敵をつくらない・実は自分中心・習慣的
d.ヲタク系個性派(14.9%)
●ヲタク・ネット系・文科系部活・趣味第一
●マイウェイ・狭い関心領域で突き詰めるタイプ
●フィクション・想像の世界に遊ぶ
e.堅実系伝統派(7.6%)
●優等生・大人とコミュニケーション
●いい子ちゃん・良き家庭人・女子は良妻賢母
●成長志向・学校や社会で良いとされている事をクリアしようとする
中高生にとってのロールモデル
手本にしている人物は、男子は「父」「母」「学校の友だち」「部活の先輩」の順、女子は「母」「学校の友だち」「父」「部活の友だち」の順で、圧倒的に身近な人が中高生にとってのロールモデルだと言える。
一方、身近な人に集中しつつも、男子では「スポーツ選手」、女子は「モデル・タレント・アイドル」「俳優・女優」といったスポーツ・芸能関係に加え、「YouTuberなど、ネットで活躍している人」「SNS発信の多い同世代」などネットで活発に情報発信する人物や、さらに女子では「マンガ・アニメ・小説のキャラクター」も挙げられ、ロールモデルの対象はロングテールにより多様化しているとも言えそうだ。
同調査の概要
調査手法:インターネット調査
エリア:全国
対象者:中学生・高校生男女
サンプルサイズ :1200サンプル
割付:各学年男女ごとに100サンプルずつ、均等に割付
調査時期:2019年8月 ※前回調査は2016年8月に、同様の設計で実施。
構成/ino
こちらの記事も読まれています