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性別、年齢、役職、動機、東京2020大会の「社員ボランティア」に参加する会社員の特徴

2020.02.19

東京2020大会で、ボランティアとして活動する予定の人々の中には、東京2020大会スポンサー企業の社員もいる。その社員たちは、どのような人たちで、どのような思いで大会ボランティアに応募しているのだろうか?

昨年9月、一般財団法人日本財団ボランティアサポートセンターが、リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所・リクルートワークス研究所の協力のもと、東京2020大会スポンサー企業からの大会ボランティア応募者を対象としたアンケート調査を実施した。その結果から、大会ボランティアに応募した社員の年代や役職、人物像と特徴を見ていこう。

社員ボランティアの属性は?

(画像はイメージ)

本調査の対象となったのは、2020年東京大会(オリンピック・パラリンピック)における大会ボランティアである。日本財団ボランティアサポート(以下、ボラサポ)の社内研修やエンゲージメントプログラムを受講するなど、普段からボラサポの活動に賛同し、調査趣旨を理解した大会スポンサー企業22社の大会ボランティア応募者2,913人だ。以下、この応募者を「社員ボランティア」と呼ぶ。

一般的に、会社員は時間のなさや、休暇のとりにくさから、ボランティア経験率は低いといわれている。そのような中、社員ボランティアに応募した人々はどのような属性なのか。

調査によれば、回答者2913名のうち、56.8%が男性で、平均年齢は48.7歳。最多年齢層は50~54歳と上の年代が目立つ。

グラフ出典(以下同):「東京2020オリンピック・パラリンピックにおける社員ボランティア<大会前>調査

男女比については、35~49歳までは男性が女性をやや上回っており、50代~60代は明らかに男性のほうが多い。一方、34歳未満は女性のほうが多い比率となっている。

また、役職は次の順で多かった。

第1位 一般社員(正社員) 47.6%
第2位 係長・主任クラス 22.6%
第3位 課長クラス 18.7%
第4位 部長クラス 4.7%
第5位 役員クラス 0.6%

一般社員が多いように見えて、実は係長・主任クラス以上の役職層が約半数を占めている。

勤続年数についての調査では、15年以上のベテラン層が半数以上にも上った。

ボランティア・社会貢献活動への参加経験なし41.9%

社員ボランティアは、日頃のボランティア習慣はどのくらいあるのだろうか?

ふたを開けてみると、東京2020・大会ボランティアを除く、会社が提供・紹介するボランティア・社会貢献活動への参加経験が「ない」と回答したのが41.9%と最多となった。

また、日頃、ボランティア・社会貢献活動を単発的に行っている人が36.1%いたが、ボランティア・社会貢献活動は、特に行っていない人が26.3%いた。

ボランティア経験はそれほど多くはなく、習慣化している人も多くはないようだ。

動機は「大会への関心」「一生に一度の経験」+「視野拡大」

ボランティアに慣れた人が多いわけではない中、東京2020大会にボランティアとして参加したいという動機はどこからくるのだろうか。

東京2020・大会ボランティアへの期待を問う質問では、「オリンピックに興味があるから」84.6%と「一生に一度の機会に参加したいと思ったから」83.7%が特に多い結果となり、東京オリンピックならではの動機が多いことが分かる。

一方で、「自分の視野を広げたかったから」が67.5%にも上り、いわゆる「記念」的な動機だけでなく、自分自身の「成長」のため、という動機もあることが分かる。

社員ボランティアの特徴を調査担当の主任研究員が解説!

本調査を担当した、リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 主任研究員の藤澤理恵さんに、調査結果についてインタビューを行った。

―この調査結果から、社員ボランティアの人々には、どのような特徴があるといえるでしょうか。

「今回、回答に協力してくださった社員ボランティアの方々は、年齢層、性別などの分布に偏りが少ないことが特徴です。一般に、地域・社会貢献やボランティア活動への参加は、就業前の若者世代か、または比較的高齢層の女性に偏ってきたのが実情です。職業別にみると、自営業などと比べて、会社員の参加が少ないのですが、これは、社外活動に参加するための業務調整のむずかしさを反映していると考えられます。

今回の社員ボランティアの分布の広さを見て、社外活動に参加したい気持ちは、実際には、老若男女皆、同じようにあるのだなという印象を持ちました。今回の東京2020大会のボランティアにおいては、会社から案内があったり、会社がスポンサードしている大会への貢献であったりすることから、上司や職場の理解が得やすいと考えられたのではないでしょうか」

―若手に限ってみると、女性社員の参加が目立ちますが、男性社員の参加が少ないのはなぜでしょうか?

「推測ですが、若手男性社員の参加が比較的少ないのは、連続休暇を取るための業務調整がむずかしいと考える方が多かったからではないでしょうか。今回、調査対象となった22社において、各社ごとに年齢や性別の割合は異なっています。社風や業態、職種や雇用形態の違いなどから、自ら参加したいと思った社外活動のための、休暇の取りやすさは異なると考えられます」

また藤澤さんは、社員ボランティアについて次のようにコメントする。

「社員ボランティアの研究は、日本ではあまり見られませんが、海外では、社員ボランティアは社員の“仕事や会社へのエンゲージメントを高める”との研究が多くみられます。その理由として、社員の成長の機会になったり、会社に誇りを感じたり、個人的に関心のある社外活動への参加を応援してくれる会社への感謝の気持ちが高まったりするためと考えられています。

東京2020大会期間中は、テレワークに挑戦する人や会社が増えるなど、新しい働き方が社会に浸透していくきっかけとなると思います。社員ボランティアも、自分が価値を感じる活動に参加して、未知の世界に越境することで、仕事にも活力が沸いてくるという、新しい働き方の脈動の一つとして多くの方に経験されることと思います」

本調査は、2019年9月に実施された「大会前調査」となる。そして「大会後調査」は2020年11月に実際にボランティアに参加した社員に対して実施される予定となっている。ボランティアを経験した後、「仕事や会社へのエンゲージメント」が高まるかどうか、結果が気になるところだ。

【取材協力】
藤澤 理恵さん
リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 主任研究員
人事制度設計のコンサルティングや、研修開発、組織調査などに従事したのち現職。首都大学東京大学院・社会科学研究科・経営学専攻にて2015年修士号を取得後、博士後期課程に在籍中。企業人の社会貢献・プロボノ活動、育児休業、HRMの柔軟性、働き方改革などを題材とした調査を手がけ、組織を出入りする「越境」、仕事を自らリ・デザインし個を生かす「ジョブ・クラフティング」をテーマに研究を行っている。

【出典】
「東京2020オリンピック・パラリンピックにおける社員ボランティア<大会前>調査」
https://www.volasapo.tokyo/assets/about/pdf/report_04.pdf

取材・文/石原亜香利

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