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新型コロナウィルス感染、特に糖尿病の人は注意が必要な理由

2020.02.15

医師がすすめるカラダにイイこと!教えてDr倉田

新型コロナウィルス(2019-nCov)の世界での感染者数が数万人、死者1千人以上(2月13日執筆時点)を超え、世界だけでなく日本でも生活や交通機関・経済に影響が出ています。重症な方や亡くなられた方は、「高齢者、糖尿病や高血圧などの持病があることが多い」ようです。

今、私たちに出来ることは、リスクを踏まえた上での行動だと考えます。

ビジネスパーソンの皆さんは、日本国内や海外に出張や旅をすることもありますよね。

今回は、「糖尿病」を患っている方やご家族が、今の時期に旅をする際に知っておいて頂きたい内容をご紹介します。

新型コロナウィルスの感染者数と死亡率!?

毎日、世界各国で感染者や死亡者数の増加を聞くと、とても不安になりますよね。

中国の死亡率は、

「中国全体: 2.3%(感染者数:59,901名、死亡者数:1,368名)」
「湖北省: 2.7%(感染者数:48,206名、死亡者数:1,310名)」
「湖北省内の武漢市: 3.1%(感染者数:32,994名、死亡者:1,036名)」
<2月13日20時時点/勝迅新聞サイト(中国語)より>
https://news.qq.com/zt2020/page/feiyan.htm 定期的な情報更新あり

今回の新型コロナウィルス感染症は、中華人民共和国湖北省・武漢市から始まったことや、医療供給や支援体制の問題から武漢市の致死率が他都市より高いのは事実なようです。
注意したいのは「武漢市や湖北省(中国)の致死率が新型コロナウィルス自体の致死率ではない」ことです。

「命に関わる重症者から治療を受けるが、治療の甲斐なく亡くなる⇒高い死亡率」になっていると考えられます。

「軽症者の後回しは良いのか?」という意見もあるでしょう。大規模災害や事故はじめ医療体制や医薬品供給に制約がある状況では新型コロナウィルスに限らず、治療の優先順位が高いのは「重症者⇒軽症者」です。

前述の「勝迅新聞サイト(中国語)」を見ると、感染者数は増えていますが、治癒者数が死亡者数を追い越しています。

(今まで診断や治療を受けていなかった)軽症者が算定されることで感染者数自体は増加しても、治る人も増える(⇒結果的に死亡率は下がる)ことになると考えられます。

死亡率の数字だけに目を向けるだけでなく、私たち1人1人が取り組める持病対策などを行うことは、「新型コロナウィルス」対策にもつながるでしょう。

糖尿病は肺炎になりやすい?

糖尿病を患っている人は患っていない人に比べて、約1.75倍も肺炎に罹りやすいという報告があります。日本で調査された糖尿病の合併症としての感染症は、「肺炎(呼吸器感染症):41%、尿路感染症:24%、皮膚軟部組織感染症:17%」という順番でした。

のどや気管支・肺は、常に外界に面しているので、ウィルスや細菌から暴露されやすい環境ですよね。通常は「細胞や粘膜のバリア、咳反射」で防御がされていますが、糖尿病では、防御力が落ちているため、感染しやすい状態とも言えます。

そのため、インフルエンザ・ワクチンなど予防接種を受けることが勧められています。

新型コロナウィルスの場合、まだ有効なワクチンが開発されていません。

「旅でも手洗いをしっかり行う」など通常の予防策と共に血糖コントロールが重要です。

放置されている糖尿病?

日本における糖尿病の総患者数(医療機関で治療を受けている人)は329万人(平成29年)です。糖尿病が強く疑われる人は約1000万人いるので、正しい治療を受けていない人が多数いるのが現状です。

糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンホルモンの不足や働きが十分でないために起こる病気で、発症のメカニズムで2種類に分けられます。

遺伝が関与され若い頃から発症する1型糖尿病、肥満や飲酒など生活習慣が関わる2型糖尿病です(90%以上が2型糖尿病)。

糖尿病の初期は目立った自覚症状がないことが多く、気付かず放置されることが少なくありません。

「血糖値が高い、尿に糖が出るから怖い」と思いがちですが、糖尿病の怖さは、感染症など様々な合併症を引き起こすことです。

手術から考える糖尿病と感染の関係?

まず、糖尿病と感染に関して、手術と糖尿病の関係からご紹介します。

糖尿病の方が手術を受ける場合、「血糖値のコントロール」が非常に重要です。大きな手術で執刀する外科医は、事前に糖尿病専門の医師への相談や診察依頼をします。「手術できる血糖コントロール」が出来ないと手術が中止されることもあります。

糖尿病があると、手術をした場所の傷が治りにくく、感染症リスクも高くなるので、注意が必要なのです。

『血糖値が上がる⇒免疫力が低下(血糖値が高いと白血球の働きが低下して免疫力が低下する)⇒重症化(血液の巡りが悪くなり、酸素や栄養が行き渡らない)⇒血糖値が上がる』という悪循環が繰り返されます。

糖尿病は、免疫力の低下、動脈硬化など血液の流れの悪化などから、カラダがウィルイスや細菌などからの攻撃に対する防御力が落ちやすいので、感染症に注意が必要です。

よく耳にするHbA1cとは何?

健康診断や人間ドックなどの血液検査で、「血糖値とHbA1c」の2種類が糖尿病で大事な数値です。血糖値は(概ね8~9時間以上の絶食後)で70~110mg/dl未満とされています。

HbA1c(エイチビーエーワンシー)は、過去1~2か月間の平均した血糖値が良好であったか否かを測定しています。

血糖コントロールの目標となるHbA1c値をご紹介します。

HbA1c(%)
6.0未満<血糖正常化を目指す際の目標>
7.0未満<合併症予防のための目標>
8.0未満<治療強化が困難な際の目標>

糖尿病治療でHbA1c値が改善されてくると、「もう治療しなくて良いのでは?」と自己判断し、治療を中断する(通院しなくなる)人がいます。「数値が改善したのは治療をした成果」で、もし治療を中断するとHbA1c値や血糖値の悪化につながりかねませんので、迷った時は主治医の判断に委ねましょう。

糖尿病の方が出張や旅をする時に気を付けること!

糖尿病を患うビジネスパーソンの皆さんやご家族が、感染症が流行している際に旅をする際の注意点をご紹介します。

気候の変化や食べ物の違い、疲れることによる体調悪化を防ぐために「余裕のある日程や行動計画」が重要です。普段と違う場所での食事は楽しみの一つですが、食べ過ぎは禁物です。

「旅先でも主治医の指示通りに、服薬や注射(インスリン)を行うこと」が大原則です。予想外の延泊やロストバゲージなどに備え、「薬を通常より多めに処方してもらえるか?」、「旅先で体調がすぐれない時の対処法」など、事前に相談しましょう。

「旅に持って行くべき携行品」をご紹介します。

<持って行くべき携行品!!>
1)糖尿病薬、インスリン・注射器具
(旅先で簡単に入手は出来ませんので、荷物を分けて携行すると良いでしょう)
2)処方箋のコピーや薬のリスト
(同じ成分の薬でも製薬会社ごとに名称が異なる場合もあります)
3)おくすり手帳、保険証
4)絆創膏
「靴ずれ」からの感染予防として、携帯すると安心です
5)糖尿病連携手帳や自己管理ノート/日本糖尿病協会発行
(主治医や日本糖尿病協会にお問合せ下さい)

<糖尿病連携手帳と自己管理ノート/著者撮影>

世界中を震撼させている「新型コロナウィルイス」。

医療機関や医療従事者、国や行政も対応に苦慮しています。様々な情報が飛び交っていますが、この事態に対応するために持病対策など1人1人が出来ることを行うことが非常に重要だと私は考えています。

「新型コロナウィルス」厚生労働省電話相談窓口(コールセンター)
0120-565653(フリーダイヤル)
<2月7日から運用開始> 受付時間09:00~21:00

池袋さくらクリニック 院長 倉田大輔

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

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