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【はたらきガール】漆塗り職人・今瀬風韻さん「輪島塗を未来へ継承するためにすべてを習得したいです」

2020.02.15

今瀬風韻さんは1995年生まれ。2017年に創業2世紀を数える輪島キリモトへ入社し、漆塗り職人として働いている。今瀬さんがこの道に進んだきっかけのひとつが、料理人である母からの影響。

「母は懐石の料理人をしているので、子どものころから漆器は身近な存在でした。それと母はアートが好きで、私を引き連れて美術館へよく足を運んでいました。そうやって振り返ってみれば、美術関係の仕事を志望したきっかけは母だといえるかもしれないですね(笑)。美術大学への進学も考えましたが、高校卒業後、輪島漆芸技術研修所へ入所しました」

「母の店で輪島キリモトのイベントを開催したことがあります。自分で作った器ではありませんでしたが、店に来てくれたお客様から『すごくいいね』『続けてね』と言ってもらえた時に、これからも頑張ろうって改めて思ったのを覚えています」

輪島塗の特徴のひとつは、丈夫であること。その耐久性を支えるのは、今瀬さんが担当している下地塗りだ。専用のヘラを使って、重箱の上に漆を混ぜた下地材を薄く延ばし、何度も塗り重ねる。弟子入り1年目は板皿などの平面。2年目は重箱、3年目になると椀物と、漆を塗る対象を変えながら職人としての腕を磨く。

「いずれは下地だけではなく、上塗りや木工を含めて、輪島塗のすべてを習得したい。4年間修業して一人前になれたら、販売なども経験して、お客様の声をモノ作りにフィードバックできる職人になりたいと考えています」

そう遠くないうちに途絶えてしまうかもしれない、と輪島塗文化の存亡が危惧されていると今瀬さんは話す。

「高齢で引退する職人は増えていく中で、輪島塗を未来へ継承するために、私たち若い世代ができることってなんだろう。職人仲間や輪島塗の作家たちと集まって、漆の未来について話し合うことが増えました。みんな熱いんですよ」

Q.仕事をする上で欠かせない道具を教えてください。

漆と珪藻土を混ぜた下地材を塗るためのヘラや、木地や補強のために貼る布などを削るための小刀、液体の漆を塗るための刷毛などがあります。ヘラは塗る対象に合わせて何種類もあり、鉛筆のように削って使うので、そのうち小さくなって使えなくなります。

Q.職業病だなと感じる行為や癖はありますか?

飲食店で良いなと思う器に出合ったら、細かく調べてしまうこと。料理を食べ終わった後にひっくり返して角度を変えて形を見たり、銘をチェックしたり。いろいろ見ちゃいます(笑)。

Q.休日はどう過ごしていますか?

外へ出てリフレッシュするようにしています。輪島市から能登半島のさらに先端にある珠洲市に、お世話になっているギャラリーがあり、おいしいコーヒーショップもありますし、海岸沿いの景観がすごくきれい。珠洲市は移住者が多く、おしゃれなスポットがあっておもしろいです。

Q.最近買ったモノで一番のお気に入りは?

七尾市のアンティークショップで買った花器。最近そこで買った食器棚に、自分で漆塗りをしています。休日に出社して、作品作りをすることも楽しみのひとつです。

Q.好きな本やマンガ、映画を教えてください。

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』や『アフターダーク』など、最近までは村上春樹作品をたくさん読んでいました。マンガは『NANA』がすごく好き。何回も読み返しました。音楽は70、80年代のロックが好きで、ビートルズ、オールマン・ブラザーズ・バンド、クイーンなどをよく聴きます。

Q.好きな食べ物は?

まずはやっぱり和食。あとパンが好き。ハード系ですね。パン屋さん巡りもよくします。

Q.犬派? 猫派?

どっちもいけます(笑)。以前は実家で飼っていましたが、今は飼う余裕がなくて。ちょっとさみしい。

Q.やってみたいこと、行きたい場所、欲しいモノはありますか?

モノづくりが盛んなヨーロッパの国に行ってみたい。ドイツやフランスは工芸に対する意識が高く、政府も補助を手厚くして、文化を残そう、発展させようと奨励しています。現地で見学や勉強できたらおもしろそう。

取材・文/佐藤太志 撮影/西村智晴 ヘアメイク/佐藤美香

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