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親に嘘をつかれて育てられると将来嘘つきになる?

2020.02.15

 人を陥れようと入念に準備した悪質なウソがある一方、その後のいろんな影響を配慮し苦肉の末にウソをつくことがあるかもしれない。同じウソであることには変わりないが、つく必要がなさそうなウソがどうしてつかれているのか。そこには他人の目から見た“誠実に見える自分”がいるということだ。

“もっともらしい自分”のためのウソ

 幸運にも宝くじで1億円が当選し、その事実を自分以外には誰も知り得ない状況にあったと仮定してみてほしい。

 思わず以前から憧れていた高級車を購入したとすると、周囲から「宝くじでも当たった?」という図星の指摘が入るかもしれない。その指摘を認めるとして、当選金額を正直に報告するだろうか。最新の研究ではこのケースの場合、たいていは本当の当選金額よりも低い額を伝えるということだ。つまり“ウソ”をつくのである。

 イスラエル・ヘブライ大学をはじめとする研究チームが2020年1月に「Journal of Experimental Psychology」で発表した研究では、興味深い実験を通じて我々は周囲の他人から誠実に見える自己像をキープするために、時にはウソをつくことにやぶさかではないことを報告している。

Neuroscience News」より

 149人の大学生が参加した実験では、コンピュータプログラム上でコイントスを複数回、続けて行ってもらった。トスされたコインの表裏を当てる課題ではあるがギャンブルではなく、当てた場合のみに少額の報酬(15セント)が支払われた。

 参加した学生は2グループに分けられたのだが、Bグループの課題では表裏がランダムに決定されるのに対し、Aグループのプログラムは実は必ず当たる(選んだサイドが正解になる)ようにプログラムされたものであった。課題終了後、参加者は自分の成績を自己申告したのだが、正答率100%であったはずのAグループの参加者は平均で正答率が76%であると申告していたのだ。一方でBグループのほうは実際よりも平均で4%高い成績を報告していた。

 Aグループの者は正直に100%正解したと申告すればそれ相応の報酬が手に入るわけだが、さすがに正答率100%というのは他人の目から見れば何かズルでもしているのではないかという“うさん臭い”人物に見られるリスクがある。そこで多くの者は、報酬を犠牲にしても“誠実そうに見える自分”を演出するために“ウソ”をついているのだ。

 実験ではほかにも弁護士のクライアントに対する請求額の決め方や、出張旅費の申告などのケースにおいて人々は実際の数字よりももっともらしく誠実に見える数字を申告する傾向があることが突き止められている。つまりあらぬ疑いをかけられないように適時“ウソ”をつく準備ができていることになる。もちろんウソをついて人を騙してはいけないが、自分のイメージを保つための基本的には悪意のないウソは、考えられているよりも社会と人的交流の中で蔓延っているのかもしれない。

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