
「サウナ大国」フィンランドのビジネスパーソンたちは、仕事帰りに、同僚たちとサウナに行き、「裸の付き合い」をすると噂される。日本で、昨今起きているサウナブームの中、そんなフィンランドさながらにビジネスパーソンがアフター5に集う場所の一つとしても注目を集めている。
そこで今回は、サウナ専門口コミメディア「サウナタイム」の代表に、サウナの「ハマる魅力」や東京でサラリーマンが集まるサウナを聞いた。
サウナにハマった理由
まずは「サウナタイム」を運営する瀬尾圭太さんに、サウナにハマった理由と魅力を聞いてみた。
「会社員時代、かなりシビアに仕事にうちこみ、精神的にも肉体的にも疲弊した時期がありました。その時期にサウナに通うようになり、心身ともに救われた経験があります。そこからサウナにハマりました。
サウナの魅力はたくさんありますが、一つあげるとしたら精神的な効果です。サウナに入ったからといって悩みが解消したり、精神的な安らぎが得られたりするというわけではありませんが、自律神経への影響からか、心の苦痛は一時的に緩和されやすいと感じています。サウナに入っているときや、出た後に考えごとや意思決定をすると、だいたいポジティブな結論になっています。なので、辛いことがあるたびに私はサウナに行っています」
サウナはビジネスパーソンの交流の場!「サウナ外交」も
サウナは、フィンランドなどのサウナ大国では、人々の大事な交流の場であるといわれる。
フィンランド政府観光局の情報サイト「VisitFinland.com」によれば、「誰かと一緒にサウナに入るということは、スモールトークではなく、本当の問題について心と心で話し合うことを意味します。フィンランドでは、重要な決断は会議室ではなくてサウナでされるのです。」とあり、サウナはビジネスパーソンにとって、重要なミーティングの場所でもあるようだ。
日本でもそのような傾向はあるのだろうか? 瀬尾さんに聞いてみた。
「あります。『サウナ部』というものを作り、仲間同士で定期的にサウナ部活動を行う企業が増えています。
また、私もよくやりますが、取引先と商談をする前にサウナに一緒に行き、親睦を深めることもよく行われるようになっています。いわゆる『サウナ外交』ですね。裸の付き合いや自律神経への影響など、サウナだからこその独特の交流感を活用した活動は、増加傾向にあると思います」
「一人サウナ」の魅力と、「二人以上で行くサウナ」の魅力
ところで、サウナは一人で楽しむケースと、二人以上で楽しむケースがあると考えられる。それぞれの魅力を瀬尾さんに聞いてみると…?
「私自身の体験から、一人のサウナは『思考』、二人以上のサウナは『交流』ではないかと思っています。
一人サウナの場合、サウナの中で、今の自分の事業や日常の課題についてよく思考をします。水風呂や休憩中にその課題について意思決定すると、とても前向きな行動計画が立てられます。サウナ室は情報が遮断され、また時間も限られるので、思考がはかどるのかもしれませんね。
二人以上でサウナに行くときは、いつもサウナとその後の飲食をセットで行います。サウナのあとの食事は、なぜかとても美味しいので、単純にとても楽しい時間を過ごせます」
東京でビジネスパーソンが集まるサウナ3選
最後に瀬尾さんに、東京都内でビジネスパーソンが集まるといわれるサウナを3つ教えてもらった。
1.「サウナ&カプセルホテル北欧」(上野)
「テレビドラマ『サ道』のメインロケ地になった男性専用のサウナがあります。かなり熱いサウナで、また都会のど真ん中ではなかなか味わえない『外気浴』ができるのが魅力です」
2.「スパ&カプセル ニューウイング」(錦糸町)
「こちらも男性専用。温浴はもちろん、飲食、ゲーム、漫画などさまざまなコンテンツが詰まった施設で、大人を一瞬で少年に引き戻す魅力があります」
3.「テルマー湯」(新宿)
「新宿歌舞伎町のど真ん中にある巨大温浴施設。施設がとても広く、なによりとても清潔。サウナの前時代的イメージを一気に払拭してくれます。男女それぞれ専用サウナがあります」
サウナで「交流」を楽しんでみたいという人は、ぜひ仕事終わりにでも訪れてみよう。またサウナ外交にも利用できそうだ。
【取材協力】
サウナタイム
日本初サウナ専門口コミメディア。サウナの入り方や効能、全国のサウナ施設情報など、サウナの「今」を記事として配信。また、駅や現在地からサウナを探す検索機能も充実。
https://saunatime.jp/
取材・文/石原亜香利
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