人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

痛みを体験すると感情をコントロールしやすくなる!?人が痛みに弱くなる9つの原因

2020.02.07

 家具の角に足の小指をぶつけたり、熱々に煮詰まった味噌汁で口の中をヤケドしたりと日常生活の中で不意に襲われる“痛い”ハプニングには勘弁してもらいたいものだが、痛みはすべからくネガティブな体験なのだろうか。最新の研究ではあえて痛みを体験することで感情のコントロールがうまくいくことが報告されている。

実害のない“自傷行為”でネガティブな感情を抑制

 何か信じられない物事に直面した時、実際に自分のほっぺたをつねってみる人がいるのかどうかはわからないが、苦痛でしかない痛みの体験も、驚くべきことにわずかではあるが有効活用できるケースがあるという。

 米・ニューヨーク大学ランゴーン医療センターの研究チームが2019年5月に「Emotion」で発表した研究では、実験を通じて痛みによってネガティブな感情をコントロールできることを報告している。

 60人が参加した実験では、精神的ショックをもたらす画像を見せられた参加者に、引き起こされたネガティブな感情に対処するための4つの解決策が提示された。その中には例えば自分で自分の身体に痛みを与えるという非自殺的自傷(non-suicidal self-injury、NSSI)も含まれていた。

PsyPost」より

 参加者がとった行動データを分析してみると、7割近くの人々が精神的ショックを和らげるためにNSSIを1度以上試していたことが判明した。そしてNSSIはネガティブな感情に対処するための解決策として、ほかの手段と同程度の効果があると評価されていたのである。

 実験結果を受けて研究チームは、一部の人々はネガティブな感情に対処するために自分に痛みを与えることを選択し、そしてこの痛みは否定的な感情を短期間効果的に軽減するものであることを示唆している。

 そして研究チームはいわゆる“自傷行為”に対する一般的なイメージがよりニュートラルなものになることを望んでいる。実害のない“自傷行為”は当人にこうしたメリットをもたらすケースがあることが広く理解されなければならないということだ。

 そもそも激辛メニューにチャレンジしたり、サウナで我慢したり、激しい運動をしたりすることも一種の“自傷行為”である。自分を“追い込んで”メンタルの健康を保つ有効な手段があることも知っておくべきなのだろう。

“SM”っぽいのが好きな4つの理由

 痛みによってネガティブな気分を緩和できることが指摘されているのだが、一部の人々はさらに進んで痛みを楽しんでいたりもする。それはご察しの通り“SM”っぽいのが好きな人々のことである。米ウェブメディア「Elite Daily」の記事では、一部の人々はどうして痛みを伴うセックスを楽しんでいるのか、その4つの理由を解説している。

1.脳内化学物質

 セックス中の痛みが好まれるのは。脳の化学的反応にまで及んでいる可能性がある。体は痛みに反応して脳内ではエンドルフィンを含むホルモンが放出されるのだが、これらは性的快楽とパートナー同士の絆を強めるホルモンと同一のものである。

 神経科学的には一部の人々は痛みと喜びの受容体が同じように反応し、脳内のメラトニンとセロトニンの放出を促進している。また女性は身体的な痛みにより多く反応し、男性は言語的な“言葉責め”により反応する傾向があるという。一部の女性は痛みに対する高い耐性を有する傾向があるという点も興味深い。


Elite Daily」より


2.痛みは感覚を鋭敏にする

 一部の人々がセックス中に痛みを楽しむ理由の1つは、痛みによって実際に感覚が鋭敏になり、性的快感を高めることができるからである。

 いわゆる“マゾ”的な性格特性によって痛みを好むこともあるのだろうが、生理学的にも痛みは欲望をかきたてる可能性がある。身体を叩いたりする刺激によって身体の一部で血流が増加して血行が良くなり、快感をより敏感に楽しめるようになるのである。

3.心理学的な癒し効果

 痛みから深い喜びを見出すのはやはり心理的な側面が果たす割合が大きい。痛みを伴うプレイを楽しむことで、痛みの認識を“書き換える”ことができるという。

 苦痛でしかない“悪い痛み”とは別の、喜びをもたらす“良い痛み”を発見することでパートナーとのプレイで精神的な癒しが得られるということだ。

4.タブーを破る行為に気分が高揚する

 痛みを楽しむことは日常の“規範”を越え、タブーを破る自由な行為となる。性的快感のみならず、自由を謳歌することで喜びは倍増するとも言える。

 そもそもセックスは日常から逸脱する行為でもあり、痛みを楽しむという自由で破壊的な要素を取り入れることによって精神がより根底から解放され、より非日常的なセックスを楽しむことができるということだろうか。もちろんケガや事故にはくれぐれも配慮しなければならない。

痛みに弱くなる9つの原因

 非日常的な状況において痛みを楽しめるのであれば何の問題もないが、日常生活の中で普段よりも痛みに敏感になってしまうのは避けたいところだろう。人はどんなことが原因で痛みに弱くなってしまうのだろうか。ライフスタイル系メディア「considerable」の記事では痛みに弱くなる9つの原因を解説している。

1.不眠症

 かつてのノルウェーの研究で、睡眠障害は痛みに対する耐性を低下させる可能性があることが報告されている。睡眠不足の状態であると、痛みに弱くなってしまうのだ。

2.うつ

 うつもまた痛みに対する耐性を低下させることが報告されている。おそらく脳の痛みの知覚経路の機能不全によるもので、ある研究ではうつ状態にある者は頻繁に、激しく、不快な痛みを訴えることが報告されている。

3.遺伝

 痛みの耐性はある程度は遺伝で決まっている。ハーバード大学の研究によれば、痛みに関与する補酵素であるテトラヒドロビオプテリン(BH4)をブロックする遺伝子を持つ者は、痛みに対する感受性が低く慢性的な痛痒疾患リスクが低いということだ。

considerable」より


4.性別

 やはり一般的に女性は男性よりも痛みに耐えられないことがこれまでの各種の研究で報告されている。しかし単純に痛みに弱いというよりも、女性は生存に有利な「感覚メカニズム」を進化させてきた結果であるともいわれている。

5.脳

 脳の状態が痛み耐性を左右していることも指摘されている。2014年の研究では脳内の灰白質の量が少ないとより痛みに敏感になることが報告されている。

6.運動量

 健康な者は運動後に痛みの耐性が高まることがフロリダ大学の研究で報告されている。一方ですでに慢性的な痛みを抱えている者は、運動などによってもたらされるほかの痛みの耐性も低くなることが示されている。

7.常用薬

 痛みを緩和する特定の薬物は常用すると痛みを引き起こし、さらに痛みを増加させる可能性もある。特にオピオイドは益よりも害になることがあるという。投与量を増やすと最終的に脳が変化し以前よりも痛みに敏感になることが指摘されているのだ。

8.赤毛

 意外な研究結果としては赤毛の者は痛みに敏感であることが報告されている。このメカニズムは遺伝子的にある程度解明されているという。

9.ストレス

 強いストレスは、体重増加、うつ病、心臓病など、多くの身体的および精神的問題のリスク増に関連しているが、長期的なストレスは痛みの感受性に影響を及ぼし痛みに弱くなるということだ。

 やはり心身を健康な状態に保つことで多少の痛みにはビクともしないコンディションを維持できるのだろう。

文/仲田しんじ

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2020年2月15日 発売

DIME最新号は「6WAYキッチンオープナー」と「超快適マスク」の2大付録に注目!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。