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“赤の他人”の存在を頼もしく感じられるのはどんな時?

2020.01.30

 たとえ僅かな時間であっても見ず知らずの人とはあまり一緒に過ごしたくないものだが、公共の場所にいれば避けられない出来事でもある。そして場合によっては見知らぬ他人の存在も“心強く”感じられることがあるという。それは恐怖を体験している時だ。

“赤の他人”の存在が頼もしく感じられるケースとは?

 見知らぬ他者と一緒に同じ場所にいるのは多くにとってあまり気が進むことではないだろう。たとえばエレベーターの中で他人と2人きりになった場合などは多少の気まずさは禁じ得ない。

 しかし知らない人と過ごすことは100%ネガティブな体験であるのかといえばそうでもないようだ。最新の研究では、薄気味悪い状況下に置かれた人は、まったく見知らぬ他者であったとしても場を共有することで安心感を得られていることが報告されている。予断を許さぬ不穏な状況においては、まったく知らない人物の存在であっても心強く感じられるのである。

 ドイツ・ヴュルツブルク大学、中国・北京大学の合同研究チームが2020年1月に「Proceedings of the Royal Society B」で発表した研究では、実験を通じて女性の恐怖の感じ方を探っている。

MedicalXpress」より

 人間は恐怖を感じたり“手に汗にぎる”スリリングな体験をしている時などには、皮膚の電気的活動が変化する。これは皮膚コンダクタンス反応(skin conductance response、SCR)と呼ばれているのだが、実験に参加した97人の女性はこのSCRを計測する機器を取り付けた状態で暗い部屋の中でヘッドホンを装着し、さまざまな音声を聞いた。音声の中には人の叫び声などの不気味で不穏な音声もあった。

 またこれらの音声を部屋の中で1人きりで聞く設定と、部屋に誰か(見知らぬ匿名の人物)がいる設定がランダムに用意され、参加者のSCRがモニターされた。

 収集されたデータを分析したところ、暗い部屋で不気味な音声を聞かされている時に女性たちは1人っきりで聞いているよりも、たとえ見知らぬ人物であったにせよ部屋に誰かいたほうが恐怖が和らいでいることが突き止められた。恐怖を感じている時には見知らぬ他者の存在でも心の支えになっているのである。

 興味深いことに、恐怖を感じる状況下で同じ場所にいる他者は、自分とは似通っていないほど安心感が強まることも浮き彫りになった。同じ部屋にいる他者の性別、年齢、民族性が自分と異なっているほど、このケースではより強い心の支えになるのである。公共交通機関やパブリックな飲食店などで見知らぬ客と場所を共有するのが苦手だという向きも少なくないのだろうが、その赤の他人も場合によっては“頼もしい存在”になり得るのだとすれば興味深い。

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