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MOON-Xと木内酒造がコラボ!ITとクラフトビールを掛け合わせて生まれたクラフトビール「CRAFT X」の魅力

2020.01.31

日本にまた新しいタイプのクラフトビールが生まれた。昨年までフェイスブックジャパンの代表取締役だった長谷川晋氏が立ち上げた新会社MOON-Xが、1月24日、公式サイトにて発売開始した「CRAFT X」だ。

日本のクラフトビール市場の伸びしろは大きい

木内酒造社長の木内洋一氏(左)と、MOON-X代表の長谷川晋氏。

MOON-X設立の主旨は、日本のモノづくりを代表する作り手たちとの協業、テクノロジーの活用、消費者と継続的な対話を通して、日本のモノづくりを体現するようなブランド群を築くというもの。高い技術をもつ日本の職人技とテクノロジーをつなげ、さらに消費者とつなげ、既存価値を超えるブランドを創出することを目指している。

そのプロジェクトの第1弾がクラフトビールだ。パートナーシップを組んだのは日本のクラフトビール界の老舗、世界で数々のビールアワードを受賞してきた「常陸野ネストビール」で知られる木内酒造(茨城)だ。

まず、なぜ、クラフトビールなのか。長谷川自身の体験がモノを言った。

「20代からずーっと飲んできたビールですが、一時期、まったく飲まない時期がありました。ビールに飽きたというか、キラキラ感を感じなくなってしまった。そのころ、アメリカで、たまたま入ったサンフランシスコのビアバーで飲んだビールが衝撃的においしかった。おそらくそれは、当時アメリカですでに人気だったIPAスタイルのビールです。この衝撃的なおいしさを、日本の人にももっと知ってもらいたい、という思いがきっっかけでした」と語る。

クラフトビールの将来性も見極めた。日本のクラフトビールの出荷量は2009年から2016年にかけて2倍に伸びている。参考として、クラフトビール先進国アメリカのビール市場を見ると、クラフトの占める割合は13%、日本はまだ0.9%(出荷量ベース)に過ぎない。「伸び方の速さからして、伸びしろはまだまだある」と長谷川氏は読んだ。

ホップはヘイジー、ボディはウエストコーストなIPA

パッケージデザインは「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」がベース。

一方、木内酒造の木内洋一社長は「ITとクラフトビールを掛け合わせた時の新しい可能性に魅力を感じて」MOON-Xとのコラボレーションに取り組んだ。

缶には“クリスタルIPA”と表記されているが、どんなビールなのか。

グラスに注ぐと、きめ細かい泡がこんもりと立つ。ホップの香りが濃く、華やかだがIPA特有の苦みがない。柑橘系のさわやかさとトロピカルフルーツ系の甘さがとにかくフルーティ。

木内氏によると、味の特徴は「ひと言で言えば、IPAのいいとこどり。ホップはヘイジー、ボディはウエストコースト」である。「クラフトビールの中でも人気の高いIPAの香り、フルーティな味を活かしつつ、そんなに苦くない、たくさん飲んでも飽きの来ないビールをイメージして、レシピを一から作り上げました」という自信作。

注目は“ヘイジー“だ。

クラフトビール人気の火付け役になったIPA(インディアン・ペール・エール)だが、その中でも近年注目されているのが、とびきりフルーティで香り高い「ヘイジーIPA」だ。IPAといえば苦みだが、ヘイジーIPAは「そこまで苦くない」けれど、ホップの香りが濃厚だ。ヘイジー(hazy)は「濁った」という意味。ホップの種類や添加方法の特徴によるもので、透明感がないのが特徴だ。

現在、日本には400以上の醸造所があるが、ヘイジーIPAを造っているブリュワーはごくわずか。ビアバーでも国産ヘイジーIPAを見る機会は稀だろう。そんなヘイジーな要素と飲みやすさの両立に「CRAFT X」は挑戦している。

「CRAFT X」をグラスに注ぐとディープなゴールドで濁っていない。喉ごしも爽やかに抜けていく。このあたりがクリスタルIPAと表する所以だろうか。ホップはアメリカ産の、IPAの代表的な品種を数種類使用。木内酒造の醸造技術によって濁っていないけれどヘイジーニュアンスのあるIPAが生まれたわけだ。

会員制によって可能になるスピーディーな商品開発

長谷川晋氏は京都大学卒業後、P&G、楽天を経て、2015年にフェイスブックジャパンの代表取締役に就任。2019年8月に退任し、MOON-Xを創立。

今回、MOON-Xが採った「CRAFT X」の販売方法は、会員制である。月々6960円(税込み)の定額で、毎月12本の「CRAFT X」が届く。オリジナルグッズや新製品情報の特典が付く。とはいえ、「CRAFT X」は新製品であり、市販も業務店での扱いもない。昨年11月にテスト販売されているが、ほとんどの人にとっては未知のビール。一度も飲んだこともないクラフトビールを月6960円(初回のみ2000円割引き)の会員制で販売するのだから大胆だ。

この点について、長谷川氏は「消費者はストーリーを求めている」と答える。

「SNS時代、ただモノを買うのだけではなくワクワク感を含めた体験を買う時代になっている。だからCRAFT Xのブランドストーリーを語りきることが大事だと考えます。ビジネス展開のあり方も売り切りではなく、会員制サービス会員プログラムのような考え方をしています。継続的な関係、対話を通して、会員といっしょにブランドとビジネスをつくっていきたい」というのが会員制を採る理由だ。

MOON-Xは日本のモノづくりにテクノロジーとの協業を掲げるが、具体的には消費者との継続的な関係と、そこから可能になるリアルタイムなフィードバックに重点を置いている。

実際、この2月に発売される「CRAFT X」は、昨年11〜12月にかけてテスト販売された「CRAFT X」のフィードバックを受けて、レシピに改良を加えている。「このスピード感でモノづくりができる。ここに積極的に取り組んでいきたい」と長谷川氏は語る。そこがMOON-Xの強みになる。

商品開発にユーザーの声が反映されるのは当然だが、それが「まるで友達同士のSNSのチャットのノリで企画会議になる」ところが新しい。また、「たとえば缶の新しいデザインを会員から募集し、SNS上でコンペすることもできる」と、長谷川氏は会員制サービスならではの可能性を語った。

日本のモノづくりとテクノロジーの有機的結合に着目したベンチャーが、初めに選んだモノがクラフトビールであることに驚いた人もいるだろう。「CRAFT X」を飲んで、これまでにない味に驚く人も多いだろう。ユーザーの意見が高速でフィードバックされるモノづくりの今後に期待したい。

CRAFT X https://www.craft-x-beer.com

取材・文/佐藤恵菜

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