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業者がいない!見積もりが高すぎる!春のピーク時に続出する“引越し難民”をゼロにするプロジェクトが始動

2020.01.30

連載/阿部純子のトレンド探検隊

年間で約4割を占める3~4月の引越しに利用者も業者も悲鳴

 新学期、新年度に合わせて引越しをする3~4月に、どの業者にも断られる、見積価格が高すぎるなどで、引越しができないケースが続出している。引越し業者の人手不足や需要と供給のバランス崩壊などが背景にあり、ここ数年、社会問題としてクローズアップされ「引越し難民」として、メディアでも多く取り上げられている。

 転居に伴う新生活をサポートする、個人、不動産会社、企業の総務・人事に向けたサービスとプラットフォームを提供している「リベロ」が主体となり、全国50社の引越し業者と共に、年々増加する繁忙期における引越し問題を解決すべく「引越し難民ゼロプロジェクト」の発足式が行われた。

 発足式には参画する50社の代表者、担当者が出席。リベロ 代表取締役 の鹿島秀俊氏、常務取締役、横川尚佳氏、日本通運 土田久男氏、イナミコーポレーション 稲見正隆氏、アップル 田中康貴氏によるトークセッションが開催された。

〇引越し難民が社会問題として表面化した理由は?

 企業や学校の新年度に伴い、3月末に引越しが集中、3~4月の引越し件数は年間の中で約4割を占める。以前からこの時期は引越し業の繁忙期であったが、“引越し難民”という言葉が生まれ、社会問題として表面化したのは3年ほど前から。

「この時期は受けたくても受けられない状況で、お客様にもご迷惑をおかけして我々としても非常につらい思いをしている」(田中氏)。なぜこのような事態が起こっているのだろうか。

「引越し業者は宅配業を兼務している会社も多く、通販の宅配件数の増加で宅配に転業するケースが増加。さらに働き方改革が施行され残業が難しくなり、1日に請負う件数が以前よりも減少している。また、若年層の運転免許取得率の低下でトラックドライバーが少なくなっており、トラックドライバーの有効求人倍率は3倍を超えるほど引く手あまた。稼働できるトラックが減り受注件数も限定せざるを得ず、希望日に引越しを受けられない状況となっている」(横川氏)

 この時期は業者も目一杯の状態で稼働しており、「繁忙期は営業、現場といった役職や職務に関係なく総動員で回す。そういった状況下ではお客様の要望にタイムリーに対応できない」(稲見氏)、「3月は通常と比べると倍以上の件数で、コールセンターは通常の3倍ほどに増やしている。引越しには必ず必要となる見積もりについては、職務外の人員を入れて補っている状態」(土田氏)。

 リベロが引越し会社に実施したアンケートでは、3、4月の引越しは約7割が「お断り率」20%以上と回答。業者側は受けたくても、人手もトラックも足りない状態で、泣く泣く断っているというのが実情のようだ。

〇ピーク時の料金が高いのはなぜ?

 何社にも断られた末、ようやく引き受けてくれる会社を見つけたとしても、提示された金額があまりに高くて驚いたという利用者の声も多い。

「適正な価格で出す会社が大半だが、長距離の移動が必要になる場合、高額の見積もりになる。近距離では1班あたり1日で5~6件の作業が行えるが、長距離は一つの案件にトラックと、最低2名の人員が拘束され、ガソリン等の経費もかかる。往復で3日かかる場合もあり、帰路はトラックが空で戻るなどロスが多く、その分の上乗せを余儀なくされる」(稲見氏)

「引越し料金は距離と容積で決まる。長距離は絶対値を超えると高くなるのは致し方ないこと。弊社の場合、全国に店舗があるため、大阪で搬送したものを東京で受けるというようなリレー方式を採用。トラックは自社、もしくは協力会社、JRコンテナも使って運ぶ。ただ、3~4月はどうしても臨時に動員する人員が必要となり、近年の人材不足で人件費の高騰を費用に反映せざるを得ない」(土田氏)

「弊社に相談される企業の担当者さんはコストを抑えることを期待されており、お客様に『今回は80万円の費用です』と伝えるのは非常に心苦しい。しかし引越し業界では毎年20%以上単価が上がっている中で、業者さんに事情を伺うと先に出てきたような状況がわかり、“高額費用”という言葉が独り歩きしている印象が否めない」(鹿島氏)

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