
YouTubeにAbemaTV、Amazonプライム・ビデオにHulu、DAZNと、今の世の中、動画サービスが多すぎる。限られた時間の中で、どれをどのくらい視聴するのか悩ましいところだが、これら動画サービスの認知度・利用率はそれぞれどの程度のものなのだろうか。
そこで今回、NTTドコモの企業内研究所「モバイル社会研究所」により、15~79歳の男女6,926名を対象にした「動画サービスの認知率・利用率」に関するアンケート調査が行われたので、その結果を紹介していきたい。
無料動画サービスの認知率/利用率
まず、無料動画サービスの認知率、利用率についての調査が行われた。
これより、認知率についてはYouTubeが90%を超えており、多くの人たちに認知されている事が分かる。その他、ニコニコ動画、GYAO!、AbemaTV が 50%を超える認知率で、これらも多くの人々に認知されているようだ。
利用率は、YouTubeとそれ以外で大きな差がついている。 YouTubeの利用率が一番高く、約65%で、YouTubeは広く使われている事が明らかになった。
それ以外の無料動画サービスでは、利用率は高くても10%程度になっている。YouTubeと比較した場合、 認知率と利用率のギャップが比較的大きく、認知はされているものの、利用までは結びついていない無料動画サービスが多いと考えられる。
有料動画の認知率/利用率
次に、有料動画の認知率/利用率についての調査が行われた。
今回調査対象の各有料動画サービスの中で、Amazon プライム・ビデオやHulu の認知率は60%以上あった。また、いずれの有料動画サービスも30%を超える認知率があり、多くの人々に認知されていることがわかった。
他方、Amazonプライム・ビデオの利用率は13%程度あり、有料の動画サービスの中では比較的広く利用されていることがわかった。
興味深いのはテレビ各局独自サービスで、認知率は36.3%と、今回調査した10サービスの中で上から7番目であるにも関わらず、利用率は3.4%と10サービス中で上から3番目となっているところだ。その理由については、テレビ番組についての一定のニーズを示しているのかもしれない。
【参考】
1年前の2018年1月の調査(注1)と比較すると、1年前の無料動画サービスの認知率は、YouTubeが86.4%、ニコニコ動画が69.9%、GYAO!が41.3%、AbemaTVが29.7%だった。
同じく、有料動画サービスの1年前の認知率(注1)は、Huluが47.3%、Amazonプライム・ビデオが39.1%だった。無料動画サービス、有料動画サービスのいずれにおいても、今回認知率が上がっているようだが、2018年の調査と2019年の調査では、調査の際の質問形式が異なっているので、一概に比較はできない。注2に示す、利用率においても同様なので注意が必要だ。
注1:2018年8月10日発出 「動画視聴の実態調査 No.4」 http://www.moba-ken.jp/project/movie/mov04.html
注2:2018年9月4日発出 「動画視聴の実態調査 No.5」 http://www.moba-ken.jp/project/movie/mov05.html
■調査概要 「一般向けモバイル動向調査」
出典元:NTTドコモ モバイル社会研究所
構成/こじへい