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世界的な肥満の蔓延は温室効果ガスの排出量を増やし気候変動に起因する可能性、コペンハーゲン大学研究

2020.01.23

肥満の蔓延は気候変動の一因か

世界的な肥満の蔓延は温室効果ガスの排出量を増やし、気候変動の一因となっている可能性を指摘する研究報告を、コペンハーゲン大学(デンマーク)のFaidon Magkos氏らが「Obesity」12月20日オンライン版に発表した。

同氏は「今回の分析結果は、肥満を減らすことは罹患率や死亡率の低減、医療コストの削減に有益なだけでなく、地球環境にも好ましい影響を与える可能性があることを示唆するものだ」と説明している。

Magkos氏らによれば、酸素に依存して生きる他の生物と同様に、ヒトは生命を維持するために必要な代謝プロセスによって二酸化炭素を産生する。

ある生物種が産生する二酸化炭素の排出量は、その種の平均的な代謝率や体のサイズ、個体の総数によって決まるとされる。

Magkos氏らは今回、さまざまな産生源からの温室効果ガスの排出量に関するデータを分析。

その結果、肥満の人は、適正体重の人よりも、二酸化炭素やメタン、亜酸化窒素などの温室効果ガスの排出量が最大で20%多いと推定された。

肥満の人は、体重を維持するためのエネルギー消費量が多く、より多くのエネルギーを摂取する必要がある。

そのため、肥満の人が増えると、食料の生産量と輸送のための燃料の使用量も増加する。さらに、肥満の人が自動車や電車、飛行機などを使って移動する際にも、より多くの燃料が必要になるという。

Magkos氏らは「肥満は食料生産とその輸送を増やし、結果として温室効果ガスの排出量を増加させる一因となっている」と説明。

その上で「肥満の影響で、世界中では年間約700メガトンもの余分な温室効果ガスが排出されている可能性がある。これは世界の温室効果ガス排出量全体の約1.6%に相当する」と述べている。

Magkos氏によれば、今回の研究結果は、肥満治療に関わる全ての人にとって重要な意味をもつという。

一方で、「この結果を受けて、既に差別や偏見に直面している肥満の人々に対し、さらなる非難を浴びせることがあってはならない」と同氏は強調している。

今回の研究には関与していない、健康と肥満への健全なアプローチを探求する活動組織「ConscienHealth」の創設者であるTed Kyle氏は、「この研究結果から、適切な肥満治療を受けられる環境が整備されなければ、法外な代償を伴うことが明らかになった。肥満は、その人の健康を損なうだけではなく、適切なケアを受けなければ地球規模の環境問題にも影響を与える可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2019年12月20日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/oby.22657

構成/DIME編集部

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