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対応スマホを買うべきか?今春から始まる5Gの具体的なサービスの内容と展望

2020.01.20

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は5Gの今後の展開について議論します。

日本で5Gの展開がさらに遅れる!?

房野氏:5Gについては期待と焦りの両面から語られることが多かった2019年でしたね。

房野氏

法林氏:5Gに対する世の中の異常な盛り上がりがありますね。すでに4G端末の買い控えがある。何件も相談のメールが来ます。端末の調子が悪いから買い換えようと思うんだけど、友だちに5Gが2020年に始まるから、今は買わない方がいいよって言われる。待った方がいいでしょうか、とか。

法林氏

房野氏:現状で5Gのスマホは“買い”でしょうか、“待ち”でしょうか。

石川氏:もしかしたら5Gが遅れるんじゃないかという説が流れているらしいんです。2020年3月に5Gが始まるといわれているけれど、本当に3月なのかと言っている人が出始めている。端末は世界的に出回っているけれど、ネットワークが遅れていると言う人がいました。

石川氏

石野氏:3月に始めると言っていない会社もありますけどね。ドコモは2020年春としか言っていない。

石野氏

房野氏:3月というと、2019年度内に始めるという意味なのでしょうか。

法林氏:そこまでは言っていないけど、基本的に春。携帯電話会社のスタンスとしては、2020年の春商戦に当てるために、当初の目論見として3月までにという考えがあったと思う。でも現実的にそれはたぶん無理で、4月に入る可能性は十二分にある。ましてや春商戦で端末を買う人たちは5G端末なんて必要ない人たちがほとんどだし。

石川氏:ただ、総務省に出している計画書では3月と書いている。3月に遅れると総務省に怒られる。なので無理やり3月に始める。

法林氏:限定的な感じですよね。

石川氏:限定的な感じで始めることは、あり得るかもしれない。

石野氏:3月開始と言い切っているのはKDDIとソフトバンク。楽天は6月、ドコモはぼかしている感じですね。

法林氏:2020年度予算で、5Gに関する投資を減税対象にするという案が自民党内で上がっている。その点を考えると、4月以降に限定的に、例えば東京のこの地域という形で5Gを提供するとか、そういった形で見せた方が政府に納得してもらいやすいところがある。例の総務省の話じゃないけれど、相変わらずよくわかっていない人たちが物事を決めているからこうなる、というのがありありと見えてきている。

4G周波数で5Gエリア化できる「DSS」技術

石川氏:各社、計画上、基地局の数字を出していて、KDDIは約4万局だったりするんですけど、先日のクアルコムのイベント(2019年12月3日から5日までハワイで開催された「Qualcomm Snapdragon Tech Summit 2019」)でも紹介されていた「DSS(=ダイナミック・スペクトラム・シェアリング)」という技術を使うと、4Gの周波数で5Gの電波を吹くことによってエリアを広げられる。プラチナバンドの800MHzで5Gの電波を吹くことによって、一気に5Gエリア化するし、4Gでも問題ないし、ユーザーの動きに合わせて4Gの帯域を増やしたり5Gの帯域を増やしたりできる。こうした技術が入ることによって、5Gのエリアが一気に広がるでしょうと。

 ただ、日本では、いわゆる「プラチナバンド」(700~900MHz帯)で飛ばしている電波は、4Gのために使いなさいという決まりで電波を割り当てている。そうなると、DSSを導入するには法改正というか、総務省で議論して、4Gの周波数でも5Gの電波を飛ばしていいと決めてからやらないといけない。そうなると、キャリアとしてはそれを待つのが得策だろうなと。先ほどの税制の話もあるし、できるだけ引っ張った方が楽に展開できる。キャリアも、ちらちら周りを見ているんじゃないかなと。

石野氏:下手にサブ6GHz帯(6GHz以下の周波数帯)を使ってエリアを作るよりも、DSSを使えば、今使っているエリアをそのまま5Gにアップグレードできる。かつDSSは、自動的にリソースを見て4Gと5Gの割り当てを変えていくような感じなんですよ。あまり難しいことを考えずに5Gのエリアを広げられる。4Gを剥ぎ取って5Gにするわけではないので、キャリアとしてもやりやすい。

 クアルコムのイベントでは、DSSを入れたら5Gエリアカバー率が96%くらいになるフランクフルトの事例が紹介されていました。なので、それを待ちつつ、一方では東京五輪もあるので、ミリ波とかをスタジアムに入れていく必要がある。そういうこともやりながら、という感じじゃないのかなと。

 ドコモは5Gの基地局は1年で1万とか言っているので、サービスイン当初のエリアは狭いですよね。一方で、2020年から端末はほぼ5G対応になってきますし、クアルコムのチップも、Snapdragon 765はモデムと合わせたワンチップになっているので、自然と5Gになる状況になるのなかと思います。5G対応はどんどんミドルレンジにも広がっていく。ファーウェイは1000元(2020年1月時点で約1万5600円)の5Gスマホを作ると言っていますし、あまり意識しなくても、機種変更したら自動的に5Gに変わっていく感じになるかなと。

石川氏:チップセット自体は4Gも5Gも変わらない。あとはアンテナの違いなんだけど、アンテナ自体のコストは安いものだから……という話。5G対応スマホの広がりは意外と早いんじゃなかなって思います。いろんなメーカーのスマホは5G対応が当たり前になってくる可能性が出てきている。

石野氏:そうですね。Xiaomiも2020年は5G端末を10機種以上出すと言っている。

石川氏:いろんなメーカーが2020年後半くらいには当たり前に5G対応になってくる。当然iPhoneも5G対応になるだろうし。

石野氏:早く買ったとしても、当初は4Gエリアで使って、5Gエリアに入ったら5Gでという使い方でもいいと思いますし。

房野氏:音声の方式が変わったりはしないですか?

法林氏:基本的には「VoLTE」と同じですね。LTEでやっているのと基本的には同じ仕組みで動くはず。3GからLTEに変わった時は、割り当てられている周波数の何波かを3Gに残して、何波かを4G LTEに割り当てていくという格好だった。それをだんだんLTEに変えていった。今回はそのプロセスを踏む必要があまりない。日本でもDSSが使えるようになるなら、移行しやすいと思います。

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