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一晩で9時間以上寝る人は脳卒中リスクが高まる可能性、中国・華中科技大学研究

2020.01.12

「寝過ぎ」で脳卒中リスク増?

一晩に9時間以上寝たり、90分以上の昼寝をしたりする習慣のある人は、脳卒中を起こしやすい可能性があることが、華中科技大学(中国)産業医学教授のXiaomin Zhang氏らの研究から示された。

夜間の睡眠時間と昼寝の時間がどちらも長い人は、特に脳卒中の発症リスクが高いことが分かったという。研究結果の詳細は、「Neurology」12月11日オンライン版に掲載された。

Zhang氏らは今回、中国の成人男女3万1,750人(平均年齢61.7歳)のデータを収集。平均で6年間追跡し、夜間の睡眠時間および昼寝の時間、睡眠の質、睡眠時間の変化と脳卒中リスクとの関連について調べた。追跡期間中に、1,500人以上が脳卒中を発症した。

分析の結果、高血圧や糖尿病、喫煙習慣などの脳卒中のリスク因子を考慮しても、一晩の睡眠時間が7時間以上8時間未満だった人に比べて、9時間以上だった人では脳卒中リスクは23%高いことが分かった。一方、睡眠時間が6時間未満と短くても、脳卒中リスクへの影響はみられなかった。

また、昼寝の時間が30分以内だった人と比べて、90分を超えていた人では脳卒中リスクは25%高かったほか、睡眠の質が高い人と比べて、睡眠障害のある人ではそのリスクは29%高いことも示された。

さらに、一晩の睡眠時間が9時間以上と長く、かつ昼寝の時間も90分を超えていた人では、脳卒中リスクは85%と最も高いことも明らかになった。

Zhang氏は「適切な睡眠時間と質の高い睡眠を保つことは、脳卒中予防につながる日常的な行動を補うものだと考えられる。そのため、特に中高年の人は、夜間の睡眠時間や昼寝の長さと睡眠の質に気を配る必要がある」と述べている。

ただ、今回の研究結果は、これらの因果関係を証明するものではない。Zhang氏によれば、睡眠時間の長さや睡眠の質が脳卒中リスクにどのような影響を与えるのかは、現時点では明らかになっていないという。

しかし、「睡眠の取り過ぎや質の悪い睡眠は、高コレステロールや肥満と関連することは既に報告されている。これらはいずれも心疾患と脳卒中のリスク因子である」と同氏は説明している。

また、今回の研究にはいくつかの限界もある。例えば、睡眠習慣は参加者の自己申告によるものであることや、参加者の平均年齢が約62歳と高く、この結果が当てはまるのは高齢者に限定される可能性が挙げられるという。

今回の研究には関与していない、米レノックス・ヒル病院で脳卒中を専門とするSalman Azhar氏は、「睡眠時間を増やすこともよりも、睡眠の質を改善することのほうがより重要だ」と述べ、まず、見逃されて十分に治療されていない睡眠時無呼吸に注意する必要があると強調。

「今回の研究結果は、不眠症と睡眠時無呼吸が脳卒中リスクを高めるとしたこれまでの研究報告を裏付けるものだ」と説明している。

また、Azhar氏は、夜間の寝過ぎや昼寝のし過ぎと脳卒中リスク増加との間には、明らかに何らかの関係があるとし、「寝過ぎると日中の活動量が低下し、活動量が低下すると肥満や血糖コントロールの悪化、血圧の上昇につながる」と指摘。

「睡眠の取り過ぎと寝不足はどちらも活動量の低下を招き、結果として脳卒中リスクが高まると考えられる」と述べている。(HealthDay News 2019年12月11日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://n.neurology.org/content/early/2019/12/11/WNL.0000000000008739

構成/DIME編集部

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