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Bluetooth SIGが補聴器への対応とオーディオシェアリング機能を追加した次世代「LEオーディオ」を発表

2020.01.10

Bluetooth Special Interest Group は米国ネバダ州ラスベガスにて次世代のBluetooth AudioであるLE オーディオを近日リリースすることを発表した。

今から20年前、Bluetoothはイヤホンケーブル不要のワイヤレスオーディオ市場を開拓。新しいLEオーディオは、Bluetooth Audioのパフォーマンスを向上させるだけでなく、補聴器への対応とオーディオシェアリング機能を新たに追加した。

Bluetooth SIGでCEOを務めるMark Powell氏は次のように述べている。

「昨年だけで、およそ10億台のBluetooth Audio対応製品が販売されました。その中でも、ワイヤレスオーディオ分野が、Bluetoothにおける最大の市場と言えます。そしてLEオーディオの登場は、いかにBluetoothコミュニティがテクノロジーおよび製品の改革を主導し、今後さらなる優れた多機能のBluetooth Audio対応製品の登場を示す最高の事例です」

Bluetooth Audioは2つのオペレーションモードをサポート。LEオーディオはBluetooth LE Radioで稼働し、Classic AudioはBluetooth Classic Radioで稼働。LEオーディオは、Classic Audioと同種のオーディオ製品やユースケースに対応しながらも、さらなるパフォーマンス向上のための様々な新機能が搭載されている。

より高品質で低消費電力の低複雑性コミュニケーションコーデック(LC3 )

LEオーディオは、高品質・低電力の新しいオーディオコーデックを採用。低データレートでありながら高い品質を保持するという、LC3が持つ優れた柔軟性を駆使して、開発者はオーディオ品質および消費電力と言った、重要なポイントとなる製品属性を最適な状態に仕上げることができる。

「様々なリスニングテストの結果、LC3のビットレートが50%と低い中で、オーディオ品質においてClassic AudioのSBCコーデックを上回ることが裏付けられました。つまり、開発者はこの省電力性を活用することで、さらにバッテリー寿命の長い、あるいは現在の寿命が十分に長い場合はより小型化されたバッテリーを使用して、フォームファクター(形状因子/形状係数)を抑えた製品開発が可能となるのです」と、Fraunhofer IIS(集積回路研究所)のAudio for Communications部門長を務めるManfred Lutzky氏は述べている。

* LC3: Low Complexity Communication Codec

マルチ・ストリーム・オーディオによるイヤホン機能向上

マルチ・ストリーム・オーディオ機能は、スマートフォンやオーディオシンクデバイスなどの複数台のオーディオソースデバイス間でのオーディオストリーミングによるマルチ配信や独立配信、同期配信を可能にする。

「マルチ・ストリーム・オーディオ機能により、開発者はワイヤレスイヤホンをはじめデバイスのパフォーマンスをさらに改善させることができます。例えば、より良い立体音像が経験でき、またシームレスな音声アシスタントサービスも充実、そして複数台のオーディオソースデバイス間の切り替えもスムーズになるのです」と、WiFore コンサルティングのCTO兼Bluetooth SIG補聴器ワーキンググループ議長、Nick Hunns氏は述べている。

難聴者のためのBluetooth補聴器

低電力で高品質、マルチストリーム機能も搭載したLEオーディオは、補聴器の機能もサポート。Bluetooth Audioは、全世界の人々にワイヤレス環境でのコミュニケーション、或いは音楽や映像を楽しむという多大な恩恵をもたらした。LEオーディオでは、現在のBluetooth 補聴器を発展させ、Bluetooth Audioが持つすべての価値を多くの補聴器使用者に提供できる設計となっている。

欧州補聴器メーカー協会(EHIMA)事務総長、Stefan Zimmer氏は次のように述べている。

「LEオーディオは、補聴器や人工内耳を使用している方々にとって最も重要な技術革新の一つです。EHIMAのエンジニアは、特に聴覚障害を持つ皆様のオーディオエクスペリエンスの向上に、さまざまな角度から専門知識を投入しました。その結果、数年後にはほとんどの電話やテレビは、聴覚に障害のある方々にも健聴者と同等に楽しめるものとなるでしょう」

ブロードキャスト・オーディオ機能によるオーディオシェアリング

LEオーディオは、オーディオソースデバイスが一つ以上のストリーミングコンテンツを、無制限の数のオーディオシンクデバイスにブロードキャストできるBroadcast Audio機能もサポート。ブロードキャスト・オーディオ機能は、オーディオシェアリングというBluetoothの新たな道を切り拓き、今後のイノベーションにおいて、大きな可能性を秘めている。

Bluetoothオーディオシェアリング機能は、パーソナル環境でもロケーション・ベースでも有効。パーソナルオーディオシェアリングは、スマートフォンにある音楽コンテンツを家族や友人とシェアするなど、自身のBluetoothオーディオを周囲の人と共有できる機能。

またロケーション・ベースのオーディオシェアリングは、空港、バーやジム、映画館や会議センターなどの公共施設において、Bluetoothオーディオをシェアして、来場者を増やすことが目的だ。

Bluetooth SIG理事を務めるBOSE社のPeter Liu氏は次のように述べている。

「位置情報に基づくオーディオシェアリングは、私たちの身の回りのオーディオ体験を一変する可能性があります。例えば、公共施設にある消音されたテレビの音声を受信したり、劇場や講堂などで耳が不自由な方々に同伴する来場者をアシスト、さらに複数言語でのサポートも可能になります」

LEオーディオの詳細が記載されたBluetoothの仕様書は、2020年前半に提供開始される予定。

関連情報:https://www.bluetooth.com/leaudio

構成/DIME編集部

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