
ローランドは、2020年1月に米国ラスベガスで開催される世界最大の家電見本市「CES 2020(International Consumer Electronics Show)」会場において、同社が考える電子ピアノの将来のビジョンを提示するコンサート・グランドピアノ型のコンセプト・モデル『GPX-F1 Facet』を出展した。
約300年にわたり、ピアノはその美しい音色で生活を豊かにし、音楽文化の中心的な役割を果たしてきた。
ローランドは、1973年に純電子発振式のピアノ音源を搭載した電子ピアノを発表、翌1974年には、世界初のタッチ・センス付き電子ピアノ「EP-30」を発売するなど、各時代の最先端技術を駆使してピアノの革新に挑戦し続けている。
トップ・ピアニストのステージ演奏からピアノ愛好家の日々の練習まで、あらゆるニーズに応えるべく、音とタッチにこだわるとともに、デザインにおいても、ピアノならではのフォルムを受け継ぎながら、機能的かつモダンな美しさを追求し続けてきた。
2015年には、伝統的な音や形の制約を超えた理想のピアノのあり方を、次世代のクリエーターとともに考えたいという想いから、“Roland Digital Piano Design Awards”を開催し、数々の個性的でオリジナリティ溢れるデザインが集まった。
サイドも特徴的な『GPX-F1 Facet』
今回「CES2020」に出展するピアノ『GPX-F1 Facet』は、“Roland Digital Piano Design Awards”の大賞を受賞したジョン・チャン・キム氏による「Facet Grand Piano(ファセット・グランドピアノ)」のデザインの具現化を目指して制作されたコンセプト・モデル。
複雑にカットされて美しく輝く宝石の面を意味する「Facet」のことば通り、多面体で構成されたクリスタルのような美しさを備える革新的なキャビネットは、未来のデジタル・コンサート・グランドピアノを彷彿とさせる。
美しいフォルムのデザインと、ピアノならではの自然でふくよかな音を融合させるべく、ピアノ音源部とスピーカー・システムをこのモデルのためだけに再設計。
ベース・ユニットを中心に各スピーカーから放射される音の成分を空間で合成させることで、理想的なフル・コンサート・グランドピアノの響きと音場の実現に挑戦した。
『GPX-F1 Facet』は、譜面台に大型のAndroid対応ディスプレイを装備し、デジタル譜面の表示やオンラインのビデオ・レッスン、さらにはAmazon 「Alexa(アレクサ)」などのクラウド音声サービスとの連携など、電子ピアノならではの拡張性を備えている。
※『GPX-F1 Facet』はコンセプト・モデルのため販売の予定はない。
関連情報:https://www.roland.com/jp/
構成/DIME編集部