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Society5.0、ICT、DX、パブリッククラウド、2020年注目のビジネスキーワード

2020.01.04

はじめまして、株式会社ユニメディアのCTO森川敬一です。CTOとしては、約20年間で8社歴任しておりまして、プログラミング経験も小学校の頃にパソコンを買ってから35年近くの年数です。最近は、主にAI関連やブロックチェーン周りのプログラミングに注目しています。

これらは実用化に向けた開発が注視されており、昨今のニュースでもよく取り上げられているキーワードであり技術です。そして、今後の注目テクノロジーとして一番大きいのは、やはり5Gです。2020年から始まりますが、5Gによる本格的な社会変化は少し先であると言われています。5Gのポイントは「大容量」、「低遅延」、「多接続」であり、この「低遅延」、「多接続」は2020年にはまだ始まりません※1。「大容量」だけではデータ転送速度があがっただけです。実は5Gは「低遅延」、「多接続」がとても大事なポイントとなります。

「低遅延」とは、1ms※2でデータがやりとりできる状態を指します。わかり易い事例では、車の自動運転。単に車自身が考えて動くだけでなく、ネットワークに繋がり車同士がお互いにやりとりしながら動いて行く状況になります。「横入りするから少し開けてもらえますか?」「了解です。どうぞお入り下さい」こんなやり取りを車同士で行なわれる事になります。他にもバーチャル空間での低遅延は、現実空間と全く変わらない空間をもたらしてくれるようになるでしょう。

更に「多接続」になると様々な機器をネットワークに繋げる事が可能になります。身の回りのありとあらゆるモノがネットワークに繋がる世界になります。世の中がIoTだらけとなります。まさに全てがデータ化される世界がやってきます。5Gによって映画の中の世界が実現され、大きく社会も変化するでしょう。

今回は、この5Gにも関連するニュースでよく見かけるキーワードの解説を中心に、身近な活用例や今後の傾向を紹介します。

1. Society5.0

「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」のこと。

「狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。」と内閣府が公表しています。

これは、日本政府が策定した「第5期科学技術基本計画」の中で用いられ、アベノミクスの一部でもあり、IoTやAIなどのテクノロジーを活用した便利な社会を「Society5.0」としています。例えば、今まででは難しかった遠隔治療、無人店舗、スマート農業など、アナログとデジタルが融合した社会として様々なイノベーションが期待されています。5Gにより期待される社会の様子を表すのがSociety5.0です。また今後は、大量のセンシングデータをAIが解析し、社会にフィードバックされる様になっていくでしょう。

2. ICT

「Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略で、情報技術を活用したコミュニケーションを意味します。IT(情報技術)にコミュニケーションを加えたICTなので、単純な機器導入ではなく、活用技術、方法論等と考えるとイメージしやすいです。

既に、教育現場では、タブレット等を使い授業が分かりやすくなったり、インターネットを通じて遠隔地から授業を受ける事が可能になったりしています。

他にも医療現場や防災等、様々な場面で双方向に情報の共有とコミュニケーションが行えるため生活インフラへとなりつつあります。実は、現場の感覚ではICTというと硬い印象があります。特に省庁関連ではICTと使われる事が多いため硬い印象に繋がる要因かもしれません。

3. DX(デジタル・トランスフォーメーション)

言葉としては、デジタル化への変革の意味で「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念です。2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマンが提唱しました。そして、2018年経済産業省が「デジタル・トランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を取りまとめ発表した事で、言葉として近年注目されています。特に、2025年までにシステムの刷新をしないと、それ以降、年間で最大12兆円の経済損失が発生する可能性があるとの報告書は大きな衝撃を与えています。

ガイドラインでは、「(1)DX推進のための経営のあり方、仕組み」と、「(2)DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」の2つから構成されています。DXは単純なデジタル化とは異なり、デジタル前提での組織・経営のやり方を変えたり、IT基盤の再構築が必要という事を示しています。

昨今のAI技術、通信技術、IoT技術等によりアナログ前提のものがデジタル前提に置き換わろうとしています。これはデジタル前提で経営・サービス考え直すと全く違ったものになります。例えば無人レジ、自動会計され決済まで自動で行われます。これは単に時間や人件費の削減だけではありません。自動決済によりどんな商品をいつ、どこで買っているかがID単位で行動ログとして保存される事になります。

今後は、行動ログをもとに決済時に買い忘れの提案等、新たなマーケティングが生まれてくるでしょう。従来は、属性でマーケティングを考えていたものが個人行動でのマーケティングへ変化する事になります。コスト削減だけでなく売上げアップへと思考変化が生まれる一例です。5Gによってこの流れは更に加速していきます。

4. IoT

「Internet of Things」の略で、直訳ではモノのインターネット。従来はコンピュータ同士がインターネット接続されていましたが、IoTによりモノがインターネット接続される事となり、「モノを操作したり」、「モノの状態を検知したり」、「モノ同士が情報をやり取り」する事が実現され、出先から家電を操作したり、カメラで不審者を検知したり、様々なモノをインターネットにつなげる事で便利になっています。

5GでIoTは、飛躍的に進化します。生活製品全てのものがネットに接続されます。しかも5Gでは、大容量、低遅延、多接続で繋がります。あらゆるモノが自動的に相互作用しながら動きます。

ところでIoTとは一体何を指すと思われますか。簡単にいうと「センサーとネットワーク接続機能がついた機器」を指します。センサーは、温度・湿度やGPS、ジャイロ等の一般的なセンサーに加えて、カメラや非接触センサー等も含まれます。

今後は特に画像AIのレベルが向上していくと思われるため、カメラ付きのIoTは普及してくるでしょう。IoTはクラウド側へデータをアップロードするためのエッジデバイスであり、処理自体はクラウド上で実行されるため非常小さなデバイスです。ただ今後は、IoTデバイス自体もドローンの様に自立的に動くものも増えてくるでしょう。

5. デジタルネイティブ

学生時代からインターネットやパソコンがある生活環境で育ってきた世代をデジタルネイティブと呼び、1990年前後に生まれた世代を呼ぶことが多いです。彼らはネットのある生活が当たり前になっているため、「ネットを通じて人と会う事に抵抗がない」、「対面コミュニケーションよりもネット経由のコミュニケーションが得意」「ネットで検索するのが得意」という特徴があります。

ネットサービスのマーケティングを考える上では、デジタルネイティブの特徴を理解する必要があります。単純にネットを使ったコミュニケーションの仕方だけでなく、スピード感、思考等もしっかりと把握したマーケティングが必要となります。

コミュニケーション一つも考えてみても、従来は対面や電話等で1対1のコミュニケーションが主体でした。今では、SNSやチャットによってデジタル化され、N対Nのコミュニケーションに変化してきています。特定のリアルな仲良しよりも、不特定多数のネット上のやり取りの方がメインな人も多い、それがデジタルネイティブです。

6. パブリッククラウド

クラウドは、パブリッククラウドとプライベートクラウドの大きく2つに分かれます。パブリッククラウドは、利用者、利用方法が制限されないクラウドサービス。プライベートクラウドは、社内に限定するなど利用者、利用用途等が制限されたクラウドサービスです。

パブリッククラウドは、AWSを中心にGCP、Azuru等が普及しており、それぞれのクラウドサービスにメリット・デメリットがあります。AWSは世界トップランナーであり、様々なサービス・機能の充実度、リージョン※3数でのグローバル展開、高いセキュリティ、サポート力、膨大なユースケース等もっとも便利なクラウドサービスの一つです。一方、GCPは使い方によってはコストを削減できたり、拡張性に関しても自由度が高いといった長所があります。弊社ではGCPへ移行し、コストを20%削減できCloudSpinnerによりスパイクアクセスへの拡張性も確保できた事例もあります。

パブリッククラウドは、例えるならばレンタカーの様なモノで、初期費用は安く運用費が比較的高くなります。一方、プライベートクラウドは、初期費用は高く運用費が比較的安くなります。セキュリティ面では、プライベートクラウドの方が信頼度は高いですが、プライベートクラウドのセキュリティ運用管理は非常にコストが高いので要注意です。更には、各クラウドサービスの比較検討だけでなく、ひとつのクラウドサービスに依存しないアーキテクチャを採用し、将来的なクラウド間移行も視野に入れておく事も大切です。

このように、各クラウドの利活用にはメリット・デメリットがありますが、パブリッククラウドは機器や場所に制限されず利用できる等の利点から、業界を問わず国内でも導入する企業が年々増え、今後も増加していくと予測されています。

※1:この「低遅延」「多接続」は2020年にはまだ始まりません。
初期は4Gと5Gの双方を運用し、性能として4Gの影響を受けるため。数年かけて段階的に5G単体運用へ切り替えていく。

※2:1ms
msとはミリ秒を表す単位、(1/1000 秒) 。4Gでは10msの通信遅延があったが、5Gでは4Gの10分の1となる1msへ短縮でき、リアルタイムに近い通信が現実となる。

※3:リージョン
クラウドサービスで利用するデータセンターを設置している独立したエリアのこと。

文/森川 敬一

もりかわけいいち・岡山県総社市出身。ホストコンピューターや基幹システムからWEBシステム、ゲーム開発、ADTechなど幅広い業界で様々な開発を手がけており、200名規模の組織を立ち上げマネージメントも経験。国内屈指のネット制作会社IMJの創業期から約10年、取締役兼CTOを務めるなど過去20年間で8社のCTOを務める。現在も、株式会社ユニメディアのCTOとして、AIやブロックチェーンなど最先端テクノロジーを活用した技術やサービス開発の指揮を執る。経営と開発の両視点から、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させるテクノロジーの実用化を推進している。

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