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毎月分配型の投資信託の運用効率が悪くなるのはなぜ?

2020.01.04

投資信託の分配金支払金額が、2015年の6兆2,000億円から、現在(2019年)3兆円弱と半分に減っています。過去には高い分配金が出る投資信託が人気でしたが、投資効率の悪さから証券会社や投資信託の目論見書により注意喚起が行われました。その結果、高い分配金を出す投資信託の残高が減りました。では、なぜ高い分配金を出すと投資効率が悪くなるのかその仕組みをご紹介しましょう。

(参考)2019年12月2日日本経済新聞朝刊

まず投資信託のおさらい

投資信託とは、投資家から集めた資金を大きな資金として、プロの運用者が投資信託の運用方針に従って運用します。投資家は、投資資金に応じて損益を享受します。

投資信託の価格を基準価額といい、毎日公表されています。基準価額は投資信託が新たに設定されるときに、1万口当たり10,000円からスタートし、その価格から上下していきます。

「分配金」って利益じゃないの?

投資信託の利益は、売却するときに得られる「売却益」と保有していると受け取れる「分配金」があります。

売却益は、投資信託の購入時の基準価額よりも売却時の基準価額が高ければ利益となります。

分配金は、投資信託の純資産から支払われ、利益から支払われるとは限りません。そのため、分配金が支払われると、その分基準価額が下がります。

例えば、基準価額が分配金支払前に10,050円だとすると、分配金を1口あたり50円支払うと、分配後は10,000円となります。

理解しておきたい「普通分配金」と「特別分配金」の違い

分配金が自分にとって利益なのか元本からの払戻しかどうかは、分配金の種類で分かります。利益の場合を「普通分配金」、投資元本からの払戻しの場合を「特別分配金(元本払戻金)」といいます。

普通分配金は、分配金が支払われた後分配落ち後の基準価額が、買付時の価格(複数回買付または再投資している場合は平均取得単価)を上回っていれば、利益となり、全額所得税・住民税の対象となります。

一方、特別分配金は、分配金が支払われた後分配落ち後の基準価額が、買付時の価格(複数回買付または再投資している場合は平均取得単価)を下回っていると、元本の払戻しとされ、税金はかかりません。そして、その元本の払戻しの分は平均取得単価を下げます。

この場合、当初10,000円で買付したとしても、買付時と同じ10,000円で売却したとしても、10,000(売却時の基準価額)-9,970円(特別分配金調整後の平均取得単価)=30円の売却益となり、課税されます。

毎月分配型の運用効率が悪くなるのはなぜ?

特別分配金が出ているときは、自分が投資した元本を払い戻されていることになります。

また、投資信託の運用においても分配金を支払うと基準価額が下がる要因となるため、分配金を上回る成果が出ていないと基準価額は下がり続けます。また、分配金の金額は簡単には引き下げできないため基準価額が下がり続ける要因となり、高い分配金が出る投資信託は基準価額が5,000円以下になっていることもあります。

さらに、高い分配金を出すためには、資産の現金比率を上げる必要があり、投資に回せる比率が下がり運用効率が悪くなります。

したがって、分配金が高すぎたり分配頻度が高すぎると、投資効率が悪く、長期資産形成には向いていません。

毎月受けとると複利効果がなくなる!

投資信託保有者は、分配金を現金で受け取る場合と分配金を再投資する場合とで選ぶことができます。再投資する場合は複利効果を享受できます。

複利効果とは、利息が利息を生み、利回りが高く運用期間が長いほど複利効果の利益が大きくなります。

長期間で運用するなら、分配金は再投資をして複利効果を生かして運用するのがおすすめです。また、毎月分配型の投資信託は運用効率が悪くなりやすいので、年2回や分配金を出さない投資信託で長期資産形成をするのがおすすめです。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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