
こんにちは。バンコクのマダム、ボンゴロッソ大森です。
今回は皆さん大好きなカオマンガイの作り方と、この料理にまつわるコラムをお伝えしようと思います。
日本でも、東京都内にはカオマンガイの専門店などができて久しいですね。辛い物がちょっと苦手でも「辛くないタイ料理といえばこれ♪」というような覚え方で親しまれている方もいるでしょう。
ムークロープ(カリカリ豚)などと同様、この料理も華僑系、中国の食文化をルーツに持つタイ料理です。
バンコク市内の路面カオマンガイ繁盛店では、朝一番に大きな寸胴鍋に丸どりを何匹も同時に入れてスープをとり、ジャスミンライスをそれで炊きます。茹でられた鶏の身の部分は中華包丁で丁寧に解体され、丸太のまな板で無造作に切り分けられたものがライスの上に乗て、供されます。
カオマンガイのレシピは超シンプル
日本でも「カオマンガイの素」といった調味料ミックスがスーパーで売られていますし、素とお米と鶏肉さえあれば炊飯器でスイッチポン!で作ることができる気軽な料理です。
ボンゴロッソ大森のレシピは、上記の素をわざわざ買ってこなくても作れる気軽な炊飯器のレシピです。後半に掲載しますのでご覧ください。
世界中にあるカオマンガイ=鶏めし
「カオマンガイ」はタイ語で「鶏めし」くらいの意味なので、お米と鳥を使っていたら、基本的になんでもカオマンガイです。よく混同されるエスニック料理「シンガポールライス」は、実は材料も一緒で、一卵性双生児のような存在ですし、南米のスパイスを聞かせた米料理、アロスコンポーヨもまた「鶏めし」という意味なので、世界中かなり広くこの食べ方は存在します。
日本にも奄美大島の料理に「鶏飯」がありますね。
天下一カオマンガイを目指して
それでは、カオマンガイを美味しく作るポイントはなんでしょうか?
結論から言うと、新鮮な鶏肉であればあるほど、美味しいカオマンガイを作ることができると思います!
バンコクの人気カオマンガイ屋さんの朝は早く、絞めたての鶏肉を市場で買ってくるところから始まります。
日本に一時帰国した際、(株)食文化さんから、「究極の国産鶏を使ったタイ料理」ということで、美食会にお招きいただき、沢山の国産の美味しい鶏を食させていただく機会がありました。
どの鶏も大変甲乙つけがたく、めったに口にできない選りすぐりの鶏ばかり食べさせていただいたのですが、「鶏の鮮度というものはカオマンガイを作るうえではとても大切な要素なのだ!」ということに、改めて気づく機会でもありました。
そうはいっても日本の家庭で作る場合は「市場で朝挽きした鶏肉」を手に入れるのは大変だと思いますので、精肉鶏で作りましょう。鳥肉専門店のお肉屋さんで買うのもおすすめです。
もし丸どりが手に入ったら、是非丸ごとグラグラ茹でてスープを取りましょう。丸どりスープは一度沸騰させたお湯に丸どりを入れ5分程煮てからそのお湯を捨て、鳥の身を洗ってから再度水から丸どりを炊いて作ります。カオマンガイの場合、鶏肉の身も美味しく食べたいので、水炊きをする時間は30分位を目安にしてください。アクを取り除いた後浮いてくる鶏油はカオマンガイのお米のパラパラ感になるので捨てずに使ってください。時間になったら丸どりは取り出して冷まします。
下記の鶏モモ肉のレシピから、鶏モモを割愛して、だしも20mlほど減らしてお米を炊いてください。米が炊き上がったら、肉は包丁でそぎ切りにしてご飯に添えます。
(丸どりスープが取れない時は中華顆粒だしを既定の分量で溶いたスープ+サラダオイルで代用してください)