LEATHER〜男らしい貫禄を強調する骨太なローテクアウター
防水透湿素材を使ったハイテクウエアは現在も高い人気を誇る。しかし、ブームが長引いたことで、新鮮味に欠けると感じる人は増えた。そこでメーカー各社は、ハイテク素材のアンチテーゼとして、天然素材の提案を加速。コーデュロイやレザーを使ったアウターはおしゃれに敏感なビジネスパーソンから支持を集めている。
レザーアウターは、ムートンやスエードといった柔らかな素材を使い、首元や袖口にボアをあしらったモデルが相次ぐ。理由は、洗練されたデザインのハイテクウエアと違い、アカ抜けない印象が逆に新鮮に映るからだろう。トレンドを牽引した引き算のデザインから脱却し、ディテールをプラスすることで貫禄を増した、骨太なアウターが売れている。
『エンメティ×アバハウス』15万8000円
第2次大戦中、爆撃機乗員が着用したB-3フライトジャケットを再現。袖やポケットはレザー、ボディーはダウンと素材を巧みに組み合わせ、モダンな顔立ちと保温性を両立した。
革部分にラムレザーを採用。柔らかな肌触りと上品な艶が特徴。
10年ぶりに再登場した傑作フライトジャケット
『ニューヨーカー』9万円
ラムレザーを贅沢に使い、B-10スタイルのフライトジャケットを上等感のある顔立ちへと刷新。往年の同ジャケットと比べてシルエットは細身で、タイドアップしてもサマになる。
襟部のラビットファーは着脱可能。見た目のほっこり感を調整できるのがうれしい。
大人を骨抜きにする高コスパのムートン
『デサ』16万円
デサは1972年に創業したトルコのレザー専業メーカー。そのため、ボディーに使うムートンの品質は別格。一度袖を通すだけで、上質な肌触りのトリコになること請け合い。
毛足の長いファーを配したライニング。シャツの上に羽織るだけで冬を乗り切れそうだ。
取材・文/渡辺和博、牛島康之 撮影/シマモトカズオ(BAARL) スタイリング/嶺井 淳