
寒い冬だからこそ、見られる景色がある、味わえるものがある。東京からは北陸新幹線、名古屋、京都、大阪からは特急列車一本でいける北陸エリアはアクセスも至便で、見どころ満載! 今旅立つなら、雪舞う北陸だ!
JR西日本、JR東海、JR東日本の3社では共同で2020年3月末まで「Japanese Beauty Hokuriku」キャンペーンを展開している。「美食・美観・美湯・美技・美心」の5つのキーワードを元に、富山、石川、福井県の北陸3県の魅力を体験できるスポットを紹介する。今回は北陸3県のうち、石川県、富山県のスポットを見てみよう。
見られたら幸運。「海立山」
冬季はなかなか晴天に恵まれない北陸だが、移動性の高気圧がやってくると冬季でも数回だけすっきりと空が澄み渡る朝がある。
そんな貴重な晴天時、寒ぶりで名高い富山県氷見市の海岸線からは、まるで富山湾の上に立山連峰が浮かんでいるように見える通称「海立山」を眺めることができる。
特に美しいのは早朝、立山連峰から朝日が上がる瞬間。この光景を目にすれば日一日の気分はもちろん、その北陸旅行のハイライトになること間違いなし。
それくらい、空気の澄む冬季でも立山連峰がその姿を見せてくれることは少なく、天候の落ち着く他シーズンでもすっきりと見られる日は珍しい。チャンスは晴れマークが一つの晴れ予報の朝。気温が低ければ、海面には「気嵐(けあらし)」も広がり、絶景となる。
氷見から富山湾越しに見た早朝の立山連峰。山脈から朝日が昇る光景は息をのむ
国の重要文化財を散策する
北陸では佐渡島妙宣寺と共に希少な五重塔が現存する石川県妙成寺。厳しい海風と風雪に耐えてきた趣あるたたずまいと空間をゆっくりと体感しよう。
妙成寺の敷地内はこの五重塔をはじめ、本堂、二王門など実に10もの建造物が国の重要文化財に指定されている。加賀藩前田家から手厚い庇護を受け、隆盛を極めた妙成寺。「Japanese Beauty Hokuriku」キャンペーン期間中は特別に普段見学ができない場所に訪れたり、祈祷したりと、この時だけの特別なプランが用意されている。
このキャンペーン期間中しか見られない「書院」(室内には入れません)
中でも通常は見学できず、僧侶と共にでないと立ち入りできない国の重要文化財、「書院」から眺める庭園の風景は見事。この貴重なチャンスを生かしてぜひ見学したいスポットだ。
拝観料は大人500円。上記の書院内覧を含めた「書院内覧ご祈祷プラン」は書院内観見学のみなら拝観料+1000円、僧侶によるご祈祷を通常は入れない「ご祈祷場」で受けられるプランでは拝観料+2000円で受けられる。詳しくはこちらも合わせてチェックしよう。
七尾で味わう地魚を使った特別なちらし寿司
能登半島を代表する湯処、和倉温泉がある七尾市。このあたりは婚礼の際に、大切に育て上げた娘の幸せを願って色鮮やかな暖簾を娘に持たせる「花嫁のれん」という風習が残る。
市内を走る七尾線には北陸新幹線金沢開業と同年に登場した観光特急「花嫁のれん」が土休日を中心に運行され、車内で楽しむ軽食、高級旅館「加賀屋」監修の和服アテンダントのサービスなどがデビュー以来大好評だ。
そんな、地域に根付いた伝統文化の「花嫁のれん」、今度はなんとちらし寿司に姿を変えて登場! 「七尾市」にちなんで、朝獲れの地物ネタを中心に7種類のネタを使用した色鮮やかなちらし寿司で、その様子は華やかな花嫁のれんを連想させる。
七尾市府中町にある「松乃鮨」。こちらのほか5軒のすし屋で味わうことができる。
カウンターに並ぶ花嫁のれんちらし寿司。かに爪の角がシンボリック!
さらに、花嫁の頭を覆う「角隠し」風にデザインされたパッケージとその奥に見え隠れする花嫁の角をモチーフにした蟹の爪がユニークだ。七尾市内の6軒のすし屋で提供され、どの店舗でも事前の予約が必要。店舗に限らず汁物付きで2750円で味わうことができる。
ちなみにパッケージの角隠しは実際にかぶることもできるし、持ち帰ることもできる。花嫁のれんちらし寿司について詳しくはこちら。
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