
累計閲覧者数4億1300万人(※)を超える人気格闘マンガ「ケンガンアシュラ」。現在アニメPart 1、Part 2がNetflixにて全世界独占配信中だが、2020年1月10日からはTOKYO MXほかにてテレビ放送も決定している。これに先がけ、原作マンガをファーストサマーウイカに読んでもらった。この1年、バラエティ番組に引っ張りだこの彼女は昨年からプロレスにハマっているというが、果たしてどんな感想を持つのか。
※WEBコミックサイト「裏サンデー」、コミックアプリ「マンガワン」累計閲覧者数
「ケンガンアシュラ」とは?
サンドロビッチ・ヤバ子原作、だろめおん作画による格闘マンガ。企業間でさまざまな権利を賭け、雇った闘技者同士を戦わせる“拳願仕合(ケンガンジアイ)”の模様を描く本作は、全27巻に加え、闘技者の過去を描いた0巻が発売中。12月19日に1巻から3巻、4巻から6巻が、それぞれセットで本体700円+税というお得な価格で楽しめる「SPECIALプライスパック」が発売されたばかり。
実は最近、カポエラを習いたいんですよ
――ウイカさんは最近プロレスがお好きなんですよね?
ウイカ 自分でお金払って観に行くようになったのは去年ぐらいからなんですけどね。Amazonプライム・ビデオの「有田と週刊プロレスと」がきっかけでハマりました。「有プロ」は特に内藤(哲也)選手を掘り下げた回が良かったんですよ。内藤選手は昔は不遇というか、会社からも推されてたのに観客の支持を得られなかったんですよね。それでも腐らず、キャッチーなポーズとかも考える戦略家な部分もあって、遂にブレイクしたっていう大器晩成な感じがカッコいいなって。遅咲きな身としては、自分と重ねる部分もありました。
――ウイカさんも今でこそ毎日のようにテレビに出てますけど、下積みが長かったですもんね。プロレス以外の格闘技は観たことありますか?
ウイカ 父親と弟が空手や剣道をやっていたので、その影響なのか、家のテレビでもK-1やPRIDEが映ってることが多かったんです。それに家の本棚には「1・2の三四郎」「柔道部物語」があったので読んでました。
――じゃあプロレスを好きになる下地は割とあったんですね。
ウイカ 実は最近、格闘技を習いたいと思ってるんですよ。格闘技といってもいろいろあるんですけど、カポエラ(※「カポエイラ」とも。ブラジル発祥と言われる、足技中心の格闘技)がいいかなと思って。
――ボクシングとかキックボクシング、柔術に比べて、日本でカポエラを習えるところって少ないですよ。なぜいきなりカポエラを?
ウイカ やっぱり私は音楽やってるので。カポエラは音楽と関係が深いじゃないですか(※カポエラは音楽のリズムに乗って闘うのが特徴。奴隷がダンスに見せかけて修練したことが起源であるという説も)。ムエタイもそういう要素がありますけどね(※ムエタイの選手は試合前にワイクルーと呼ばれる神への舞いを披露する)。「ケンガンアシュラ」にも、ムエタイのキャラいましたよね。彼はカッコよかった。
――ガオランですね。正確には元ムエタイ選手で、現在はボクシングの王者です。あとガオランのライバルで、鎧塚サーパインっていうキャラもいますね。彼はミャンマーのラウェイという格闘技の選手で、素手でやるムエタイみたいな感じです。
ウイカ そうかそうか、ムエタイはグローブつけてますもんね。彼もカッコいいな。
格闘技を知らない読者でも「ケンガンアシュラ」を楽しむ方法
――予想外に格闘技にお詳しいですね。そんなウイカさんが「ケンガンアシュラ」を読んでみた感想としてはいかがでした?
ウイカ 技名が筆文字みたいな感じでドン!って出るのがすごくカッコよかったです。
――格闘技的な描写についてはどうでしたか。「ケンガンアシュラ」は原作者のサンドロビッチ・ヤバ子さんと編集者の小林翔さんが格闘技経験者で、その2人のスパーリング風景を元に作画担当のだろめおんさんが格闘シーンを描いているんです。
ウイカ 正直格闘技を知っていても、技の細かい攻防まではよくわからなくて、サラッと読み飛ばしちゃう部分もあります……すみません。だけど、描く側としてはすごく手間がかかってますものね。ここのベタとか効果線大変そうだな〜とかは思います(笑)
――スピーディーに読まれることも覚悟の上で、「この絵ではパンチに体重が乗っていない」とか「この角度では関節が極まっていない」といったリテイクを繰り返して完成しているそうです。
ウイカ なるほど。格闘マンガなのにこんなことを言って申し訳ないんですけど、例えば格闘技を知らない女性ファンでも「最初は格闘シーンを飛ばして読んだらいいんじゃない?」と思ったんです。というのも、女子は闘ってるシーンより、キャラクターのパーソナリティの部分で心が動くんじゃないかな。「なぜ闘っているのか」とか。
――キャラ同士の関係性とか。
ウイカ そうですね。「こいつら、実は幼なじみなんだ」とか。あるいはオマケマンガで描かれている「こんなおっちょこちょいな部分もあるんだ」っていう一面とかからキャラを好きになる。だから戦闘シーンは軽く読み飛ばして、それ以外の部分でストーリーやキャラを追っかけると、たとえば格闘技に抵抗のある女子でも読みやすいんじゃないかなと。そうすれば、推しが1人は絶対に見つかると思いますよ。登場するキャラは多いし、いろんなタイプがいるので。格闘シーンはそのあと、改めてじっくり読めばいいんじゃないかと。作者さんとファンの方々には本当に申し訳ない言い方ですけど……(笑)。