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誤飲による小児の窒息死が米国で劇的に減少した理由

2019.12.15

誤飲による小児の窒息死が米国で劇的に減少

長年の努力が報われ、米国で小児の誤飲による窒息死が大幅に減少したとする報告書が「Journal of the American Medical Association(JAMA)」11月26日号に発表された。

家の中にある何らかの物を口に入れ、喉に詰まらせて死亡した小児の数は、1968年から2017年までの間に75%減少したという。

この報告書をまとめた米ウェイン州立大学のJohn Cramer氏は、小児の誤飲を防ぐための規制や誤飲の危険性に関する教育、米国小児科学会(AAP)などの関連学会によるガイドラインの策定などが誤飲による死亡事故の減少に寄与した可能性が高いと説明。

特に、過去50年の間に設けられたいくつかの規制が最も高い効果を発揮したのではないかとの見方を示す。

Cramer氏らがその具体例として挙げるのが、1979年に施行された乳幼児向け製品の設計に関する法律である。

米国では、この法律によって、乳幼児向けの製品に3歳未満の小児の気道の太さより小さな部品を使うことが禁じられるようになった。

Cramer氏らは今回、1968~2017年の全米データを用いて、0~17歳の小児および青年における誤飲による死亡について調べた。

その結果、小児の誤飲による死亡数は、1968年には10万人当たり1.02件(719件の死亡)だったのが2017年には10万人当たり0.25件(184件の死亡)に減少していたことが明らかになった。

また、誤飲による窒息死の減少が最も顕著に見られた年齢層は、誤飲のリスクが最も高い3歳未満だった。

この結果についてCramer氏は、「対象年齢が3歳未満の玩具には窒息の危険性に関する警告文を表示するという対策を取ったことが極めて有益だったと考えられる。

この年齢層では、周囲の物に興味を示し、それを探ろうとする探索行動が見られ、目にしたものを口の中に入れて確認しようとすることも多い」と話している。

なお、今回の研究でCramer氏らが使用したデータベースには、窒息の原因となった異物が具体的に何であったかの情報までは含まれていなかった。

しかし、「小さくて丸みを帯びた形状の物は気道の閉塞につながりやすい」と同氏は指摘する。

一方、米ネーションワイド小児病院傷害研究・政策センターのGary Smith氏は、小児の窒息リスクが高いものの1つとしてゴム風船を挙げ、「風船の破片や膨らませていない風船が喉の入口を塞いでしまうと、どんな器具を使っても取り除くのはかなり難しい」と話す。

また、ビー玉や小さなゴムボールなどもかなり危険性が高い。

食べ物にも注意が必要だ。Smith氏によると、気道を塞ぐ食べ物の代表格はホットドッグであり、そのほか、ブドウやニンジン、球形のガム、丸くて硬いキャンディーなども小さな子どもにとって窒息の危険があるという。

さらに、障害のある子どもと、咀嚼や嚥下機能に問題を抱えていることが多い高齢者でもリスクが高まるため、注意が必要だという。

Cramer氏は「子どもの窒息リスクについて親に認識させ、教育することが重要だ。子どもの周囲には、子どもが手に取ることができるものがたくさんある。また、子どもに遊び道具として何を渡すのかにも注意を払ってほしい。硬貨や鍵は危険だ」と呼び掛けている。

また、Smith氏も「常に子どもを見張っておくことはできないが、事故が起こる前に子どもを守る対策を講じておくべきだ」と話している。(HealthDay News 2019年11月26日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2756169?resultClick=1

構成/DIME編集部

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