
◆ ITジャーナリスト富永彩乃と、携帯電話研究家の山根康宏"博士"がモバイルの最新製品をビデオで解説
今回はカメラにフォーカスした高性能なスマートフォン、ファーウェイ「nova 5T」を紹介する。
ファーウェイのスマートフォンの3つの柱「P」「Mate」「nova」シリーズのうち、フロントカメラ画質を高めたセルフィーに強いnovaから最新モデル「nova 5T」が発表になった。定評あるフロントカメラ性能の高さはそのままに、メインカメラの画質も高めたカメラフォンとして魅力的な1台だ。
背面のカメラは4つとなり、メイカメラは4800万画素の高画質。ファーウェイのフラッグしプカメラフォン「P30」シリーズにも負けないカメラを乗せているのだ。また1600万画素の超広角カメラは室内でも広いエリアを撮影することができる。クリスマスパーティーや忘年会・新年会など、何かと室内でのイベントの多い年末年始を盛り上げるスマートフォンになってくれるだろう。
また3つ目のカメラは4cmまで近寄れるマクロレンズを搭載。フィギュアや時計、指輪などのアクセサリの撮影のみならず、商品サンプルの拡大部分を撮る時にも使える。プリント基板上の部品を撮影する、といった仕事用途にも使えるのである。その反面望遠カメラは搭載していない。風景を撮る旅カメラとしてよりも、家族や恋人、友人たちとの日々の記録を写真にして残したい、なんて人に向いているだろう。
そして残りの1つのカメラは被写界深度測定用。これによりボケ味の効いたポートレート写真の撮影も手軽に撮影できる。さらにフロントカメラは3200万画素と市場に出回っているスマートフォンの中でもダントツの性能を誇る。美しい自撮りをしたい女性には最強のカメラともいえるだろう。このようにnova 5Tは合計5つものカメラを備えているのである。
このカメラを使った動画の編集機能にも注目したい。nova 5Tは動画クリップを手軽にショートクリップにしてくれる。AI編集により、1つの動画のハイライト部分を抜き出し、音楽付きのビデオを簡単に作ってくれるのだ。それをSNSなどでシェアできるというわけだ。
さて本体はディスプレイの中央上部にノッチの無いフルスクリーンディスプレイを採用。ただしディスプレイの左上部分にフロントカメラの穴があいているパンチホールデザインを採用した。慣れてくるとこの位置に穴が開いていても意外と気にならないものだ。
CPUはKirin 980を採用。P30シリーズと同じものを採用しており、本体の動作に不満が出てくることはないだろう。メモリは8GB、ストレージも128GBと他のメーカーのハイエンドフォンにも負けない性能だ。これでいて価格は5万円台というのだからコストパフォーマンスは非常に高い。MVNOの格安SIMを使っている人で、ハイスペックなスマートフォンが欲しい人に向いた1台と言えるだろう。
本体背面は光沢ある仕上げになっている。そのうちの1色、ミッドサマーパープルはグラデーションをかけた紫の中に「nova」の4つのアルファベットを配置した独特のデザインになっている。ここまで製品名をフィーチャーしたスマートフォンというのもめずらしい。透明カバーを付けてあえて背面を見せびらかしたくなる外観とも言えよう。
最近は10万円を超えるスマートフォンが当たり前となった。また2019年10月からは分離プランが導入され、通信キャリアでスマートフォンを買っても以前ほどの値引きは受けられなくなっている。しかしnova 5Tなら家電量販店で単体で買っても5万円台で買うことができるのだ。スマートフォンを新しくしようと考えている人に対して「本体性能」「カメラ」「デザイン」さらに「価格」のバランスに優れたnova 5T、家電量販店などでぜひ実機に触れてほしい。
ITジャーナリスト富永彩乃 WEBサイト http://ayanotominaga.com
携帯電話研究家山根康宏WEBサイト http://www.hkyamane.com/