危険すら感じる最高のサウナ室エンタメ
前にも書いたことがある、サウナ室専用本棚がある江戸川橋の銭湯『T湯(仮名)』だ。
雑誌や新聞の持ち込み禁止が当たり前のサウナ業界にあって、サウナ室の前に、サウナ室で読む為専用の雑誌やマンガが置かれた本棚があるという、異色の銭湯である。
つい先日もT湯にいったんだけど、やっぱりサウナ室でマンガ読めるっていうのは最高でしたよ。
前に入った時に読みかけになってた『人間交差点』がなくなってたのはがっかりしましたが、『ナニワ金融道』があって、これがまたおもしろくてね〜。ここで小学館以外のマンガのタイトルを記すのも恐縮ですが。
ついつい読み入って、その日は完全にのぼせた! いや〜危険危険。あんまりおもしろいマンガをサウナ室で読むのは、健康的に危険な感じすらする。
そのくらい、サウナ室でアッという間に時間が過ぎちゃうのがサウナ室マンガだ!
これは自己責任だけど、まぁちょっとくらいのぼせた方が、その後の水風呂が異様に気持ちイイこともあるしさ、そこらは自分でうまいこと調節しなきゃいけないんだけど、サウナ室と読書っていうのは、ものすごく合ってる。
一人の静かな世界に簡単に没入できて時間がつぶせるっていったら、やっぱり読書だもんね。
そんな読書の中でも、サラっ読め始めることができて、なおかつサウナに入ってる短い時間で、切りがいい1エピソードくらいを読了できるって意味でも、マンガはサウナ室に合っている!
プルーストの『失われた時を求めて』じゃ大変だもんね。2〜3ページ読むだけでのぼせるよ。
マンガじゃなければショートショートみたいな小説もいいかもしれない。
そう考えると新聞とかもいいんだよね。チョロチョロ読めて。
しかし、そんな読書を許容しているサウナはほとんどない! これは火事になったりするからなんでしょうか? ここは、一度ちゃんと安全性を計算して、もし大丈夫ならば、厳しいルールを作ってもいいから、ぜひともサウナ室での読書をOKしてもらいたいもんなんだけど、業界関係者の皆様、ぜひ御一考お願いいたします。
あ、エロビデオの件はどうでもいいです。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。
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