
法人から個人への支払いにもキャッシュレス化の波が起きている。
読み終わった本などを買い取って中古販売を行うリユースショップ「BOOKOFF」では、買取代金をキャッシュレスで受け取れるサービス開始をした。11月20日にプレスリリースにて発表した。
対応するキャッシュレスサービスは以下の通り。
・LINE Pay
・au WALLET プリペイドカード
・Kyash
・ドコモ口座
・ソフトバンクカード
キャッシュレスで受け取る方法は「スマホで受取コース」と呼ぶ。従来より行われている現金での受取も継続する。
引用元:スマホで受取コース/BOOKOFF
このサービスでは買取査定を受けている間に店内で待機する必要がない。なぜなら現金の授受が必要ないため。
査定が終わるとスマホに明細を送ってきてくれるので、買取金額に納得したら希望するキャッシュレスサービス先に入金してもらえる。
スマホで受取コースの利用フロー図。スマホを手元に用意しておけば、現金での買取に比べて特別な操作をする必要はない。査定終了後の買取金額をスマホで確認するくらいだ。
引用元:買取代金もキャッシュレスへ一部 BOOKOFF 店舗で電子マネー払い導入/ブックオフグループホールディングス
11月20日時点で利用可能な店舗は全国125店舗のみだが、プレスリリースによれば、2020年3月には対応店舗が拡大するとのこと。また買取代金をブックオフのポイントで受け取れるサービスも準備を進めている。
ヤマトシステム開発が提供する「マルチバリューチャージサービス」を利用して支払いを依頼する
キャッシュレスサービスへの支払いは、BOOKOFFが直接個人のキャッシュレスアカウントに支払うのではない。ヤマトシステム開発が開発した「マルチバリューチャージサービス」を利用して支払いを行う。ヤマトシステム開発が発表したプレスリリースによれば、企業がキャッシュレスで支払いを行う決済手段は日本初とのこと。
仕組みはこうだ。
BOOKOFFにて確定した買取金額をマルチバリューチャージサービス経由でヤマトシステム開発へ支払依頼する。
依頼を受けたヤマトシステム開発は各々のキャッシュレスサービスに対して支払依頼を行い、BOOKOFFに買取を依頼した個人へ送金を行う。
キャッシュレスサービスとヤマトシステム開発間で、送金手続きの仕組みが確立されている。したがって個人にキャッシュレスで支払いたい業者は、マルチバリューチャージサービスに接続すればよい。
マルチバリューチャージサービスとしては、以下のキャッシュレスサービスに対応している。
・ドコモ口座
・au WALLET プリペイドカード
・ソフトバンクカード
・Kyash
・EdyギフトID
・nanacoギフト
・Amazonギフト券
・Line Pay
加えてセブン銀行ATMでの現金受取にも対応している。
各キャッシュレスサービスに対して個別にシステム接続をしたり、支払の事務作業をしたりする必要がない。買取金額の新たな支払方法をできるだけ手間をかけずに構築でき、顧客満足度の向上につなげられる。
文/久我吉史