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社長の後継者不在率は6割超、同族承継は減少傾向

2019.12.05

地元住民の雇用を促進し、その土地の経済を活性化する中小企業が地域にとって必要な存在であるのは論を待たない。しかし、近年は後継者が見つからないことで、たとえ事業が黒字でも廃業を選択する企業が少なくないとされている。

日本政策金融公庫によれば、 60歳以上の経営者のうち50%超が将来的な廃業を予定。 このうち「後継者難」を理由とする廃業が全体の約3割に迫っているという。

経済産業省の試算では、 後継者問題が解決しない場合、 2025年頃までに最大約650万人の雇用と約22兆円分のGDP(国内総生産)が喪失されるとしている。 地域経済の衰退や雇用喪失のインパクトが大きいことから、 後継者問題は喫緊の課題として国や県、 地域金融機関などが中心となってプッシュ型の事業承継支援を積極的に推し進めている。

帝国データバンクでは、そんな企業の後継者事情を探るべく、「全国・後継者不在企業動向調査」が定期的に実施されている。2019年も調査が行われたので、その結果を紹介していきたい。

今年の「後継者不在率」は65.2%。「関東」「中部」は2年連続で低下

2019年における後継者不在率は65.2%となった。全ての年代で後継者不在率が低下したほか、「40代」以降で後継者不在率は調査開始以来最低を記録した点が特徴。

地域別では「北陸」は3年ぶりに、「関東」「中部」は2年連続で低下したが、「四国」・「九州」は4年連続、「東北」は3年連続で上昇した。

「同族承継」の割合も低下傾向に

2019年の事業承継は「同族承継」により引き継いだ割合が34.9%に達し、全項目中最も高かったが年々低下傾向で推移。

後継候補が判明する全国約9万5000社の後継者候補の属性を見ると、最も多いのは「子供」の40.1%。次いで「非同族」の33.2%が続いた。

60代以降の社長では後継候補として「子供」を選定するケースが多い一方、50代以下の社長では「親族」や「非同族」を後継候補としている企業が多い

今後も企業による後継候補人材の育成といった自助努力のほか、国や自治体によるプッシュ型の公的支援、利便性の高い事業承継制度拡充など、後継者問題への解決に向けた取り組みが引き続き求められる。

ただ、企業価値を認めた第三者に経営を委ねる「M&A方式の事業承継」は事業価値に着目する「事業性評価」=目利き力が特に承継先企業へ求められるものの、後継者問題を解決に導く有用な選択肢の一つとして今後浮上するものと見られる。

出典元:(株)帝国データバンク

構成/こじへい

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