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「ポイントは誰に対しても心の壁を作らないこと」元刑事が教える人間関係の作り方

2019.12.06

上司・部下の関係や、同僚、取引先、顧客。仕事をしている最中にはあらゆる人と接する機会がある。そんな人間関係のいずれかで悩んでいないだろうか。

一般社団法人日本刑事技術協会の理事で、元刑事の森雅人さんに、刑事時代に経験した特殊な上司・部下の関係をもとに、ビジネスシーンにおける人間関係の構築術を聞いた。

特殊な刑事の上下関係

刑事の上下関係は一般企業の上下関係とは異なるといわれる。どのように違うのか、森さんは次のように話す。

「警察学校で一番初めに教わることは、『自分よりも階級の上の人間とすれ違う時は立ち止まって敬礼をする』こと。これに象徴されるように、警察では上司の命令は絶対です。

しかし、刑事になる人間は、私も含め『癖のある(我が強い)』警察官が多いです。良い言い方をすると、『自分の仕事に意地とプライドを持った職人気質』の人間が多いので、刑事の世界で管理職になる人間、特に警部補や警部などの中間管理職は、自分より上の上司や部下との折衝能力や精神的なタフさが求められます。

知識不足、精神的に弱い上司の場合は、逆に部下に命令され、部下の操り人形になってしまう場合もあります。私もそのような人をたくさん見てきました。ちなみに私は巡査、巡査部長時代は上司と意見が食い違ったりした場合は、噛みついていました。また各階級で捜査経験を積んだ分、捜査知識には誰にも負けないと自負していましたので、警部補になっても部下にはなめられてなかったと思います。たぶんですが。」

元刑事が教える人間関係構築術~「共感力」を持って接する

ビジネスシーンでは、あらゆる人と接する機会がある。森さんに、人間関係の構築術をアドバイスしてもらった。

「上司・部下の関係に限らず、同僚も含めたすべての相手と接する際に『心の壁を作らない』ということは刑事時代から意識をしています。相手の心を開かすためには、まず自分の心を開いて接すること。取り調べでも人間関係の構築においても共通しているところだと思います」

「心の壁を作らない」ためには、具体的に、どのような方法を行うといいのだろうか。

「『心の壁を作らない』とは、先入観や憶測を排除して、フラットな気持ちで相手と接すること。そして、相手に対して『共感力』を持って接することです。共感力を持って接するとは、相手を理解している・共感しているということを態度、言動で示すことです。

特に被疑者の取り調べなど、初対面の相手と短時間で相手との信頼関係を構築しつつ真相を話してもらわなければならない場面では、共感力が重要になってきます。『罪を憎んで人を憎まず』という言葉が昔からありますが、犯罪は絶対に許さないというスタンスは揺るぎませんが、どのような犯罪でも犯行に至るまでの動機に関しては、ある程度共感できる部分があります。

例えばストーカー事件、被害者を傷つけたり苦しめたりする行為は許されるべきではありませんが、ストーカーは多くの場合『恋愛感情が満たされなかったことによる怨恨』が犯行の引き金になります。誰かに恋心を持つという感情は誰しもが抱くもの、そしてその恋心が満たされなくてつらい気持ちになる、この部分は共感できます。

恋愛感情を抱くようになったプロセスをしっかり理解して共感しながら話を聞いていくと、刑事と被疑者の間に信頼関係が生まれ、当初は警察に敵意を示していた被疑者もだんだんと穏やかになって自供を引き出しやすくなったりします。

信頼関係を構築することによって、被害者に被らせた傷や辛さを被疑者にしっかりと伝えることができ、反省させることにもつながったケースが多くありました」

この信頼関係の構築術については、一般ビジネスパーソンの人間関係にも応用が効きそうだ。そして人間関係がいまいち上手くいかないと悩んでいる人にとって、大きなヒントになるだろう。

【取材協力】

森 雅人(もり まさと)さん
一般社団法人 日本刑事技術協会理事
警察の元警部補。サイバー犯罪、経済犯罪等を扱う生活安全部門の刑事を約15年経験。
現在はサイバー犯罪捜査の知見を活かして「人事管理に役立つSNS調査術」などの講演を全国で行っている。
http://j-keiji.org/

取材・文/石原亜香利

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