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【開発秘話】累計300万本以上売れているゼブラのボールペン「ブレン」

2019.12.03

太い専用の中芯で、しなりが原因の振動を抑える

「ブレンシステム」の完成にメドがついたところで、同社は中芯を工夫することで筆記時の振動制御に貢献できないかと模索する。「これは完全にこだわりの領域」と瀬川氏は話す。

 何か中芯でできることはないか——。いろんなアイデアが検討されたが、その中から、外径を大きくするアイデアを採用する。外径を大きくすれば、しなりが小さくなり、振動の元になるガタつきが抑えられることから、専用の太い中芯をつくることにした。

 専用の中芯は最大径4.4㎜。もともとは既存のより細い中芯を使う予定でいたが、振動を測定する装置で両者を比較したところ、太い中芯の方が振動値が小さいという結果が得られた。

 ただ、『ブレン』は普通のボールペンより部品が多く、製造に手間がかかる。そこへきて中芯も専用のものを用意するとなると、ただでさえかかるコストが余計にかかることになる。

 社内ではコストがかかる点に難色を示す向きもあった。しかし瀬川氏は、商品化を実現するべく粘り強く理解を求めた。「新しいコンセプトのもと、特徴のあるものができたので、強い競合品に対抗できるいい商品にするためにやり切らせてほしいと働きかけました。本体と芯の両方同時に新しいことができることは、なかなかないことから、こだわったところがあります」と瀬川氏は振り返る。

ファンがアンバサダーになり商品の魅力を発信

『ブレン』の発売に当たっては、最大の特徴である筆記時の振動制御がどこまで伝わるかが不安材料になった。特徴の伝え方でいろいろ頭を悩ませたが、筆記時の振動がどれほど低減されたかを示す計測結果を示したり、既存のボールペンと『ブレン』で筆記したときのペン先を撮影し、『ブレン』のペン先がいかにブレないか示す動画をつくるなどした。

筆記時に生じる振動周波数を従来品と『ブレン』で比較した結果。測定したすべての周波数帯で、筆記中の振動が最も制御されていることがわかった

 また、販促ではアンバサダー(大使)を活用することにした。アンバサダーの役割は同社とともに『ブレン』の魅力を伝えることで、SNSを中心にして各人が自らの言葉で『ブレン』の魅力を発信。個人・法人問わずアンバサダーに登録でき、登録者には認定証の発行、新製品情報の提供、メルマガ購読という特典がつく。現在、1000名を超えるアンバサダーが登録されており、SNSへの投稿は月平均100件ほどあるそうだ。

 アンバサダーを募ることにした理由を、瀬川氏は次のように話す。

「長く、たくさん売っていくために、コアなファンをつくりたいという思いがありました。目をつけたのが、他社が活用しているアンバサダー。気に入っていただいたユーザーによる積極的な発信が期待でき、ユーザー拡大につなげることができるのでは、と考えました」

 このほか、2019年8月と11月に数量限定のボディカラーを発売。最大のユーザーでコアターゲットとした社会人女性が、オフタイムで使いたいと思う目立つ色を軸色に採用。売場で注目を集めてもらいやすいよう、限定色は今後も折を見て市場投入したい考えだ。

2019年8月に発売された『ブレン』の数量限定ボディカラー

2019年11月に発売された『ブレン』の数量限定ボディカラー

取材からわかった『ブレン』のヒット要因3

1.思っていた以上に筆記時の振動を気にする人がいた

 筆記時の振動は言われて初めて知るほど些細な点。対策してもユーザーに伝わるかどうかは未知数だったが、書くことにこだわりのある人が思ったより多く、現時点では予想以上の成績を収めることができている。

2.独自性が高く強い個性

 筆記時の振動制御は、競合他社から見ても「盲点」といえるほど独自性の高い特徴。話題性が高く、店頭でも存在感を発揮した。

3.ストレスフリーな書き味

 ストレスの要因である筆記時の振動を制御したことで、ストレスフリーな書き味を実現。高い支持を集めることができた。

「書けば書くほど良さがわかる」「前に使っていたボールペンを使うと『ブレン』の良さがよくわかり、離れられなくなる」。こういった声が『ブレン』ユーザーで目立つという。ユーザー絶賛の書き味は、じっくり付き合って体感してみる必要がありそうだ。

ブランドサイト
https://www.zebra.co.jp/pro/blen/

文/大沢裕司

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