
完全ワイヤレス・ヒアラブルの市場は2019年に1.2億台に達する見込み
現在、完全ワイヤレス・ヒアラブルは急成長を遂げている。 カウンターポイント社のHearables Market Trackerによる最新調査では、2019年の完全ワイヤレス・ヒアラブル市場は1.2億台に達すると予想している。
米国や欧州などの既存の主要市場での成長の継続に加えて、スマートフォンと同時に購入する値ごろな完全ワイヤレス・ヒアラブルへの需要が新たな成長エンジンとなる見込みだ。特に中国において顕著となりそうだ。
同調査によると、完全ワイヤレス・ヒアラブルのグローバル市場規模は、2019年第2四半期に2,700万台と到達し、前四半期比で56%の成長となる。
米国を含む主要地域の成長も大きな要因となったが、中国で行われたEコマースのイベント「618」の成功と、完全ワイヤレス・ヒアラブルの需要が高まったことを受け、前期比倍以上の急成長を遂げた。
図1: グローバル市場での企業別シェア 2019年第2四半期
図2: グローバルベストセラー機種トップ10 2019年第2四半期
グローバルのトップブランドであるAppleは、3月に発売した第二世代AirPodsで売上を伸ばし、市場をリードするが、そのシェアは第2四半期には60%から53%へ低下。この低下は、Appleに次ぐメーカー企業の成長によるものだ。3月初旬に発売したGalaxy Budsの好調に支えられ、Samsungは8%のシェアで前期と同じく第2位の座を獲得している。
これら2社に加え、第2四半期に目立った企業としてはXiaomiとBeatsが挙げられる。4月に新発売されたXiaomi Redmi Airdotsは、コストパフォーマンスに優れた製品という好意的な市場評価を得たことで勢い良く売れ、Xiaomiはこの攻勢で、低価格帯のリーダーであるQCYに追いついた。Apple傘下のBeatsが、同社初の完全ワイヤレス・ヒアラブルとして5月に発売したPowerBeats Proは、高級機市場に地位を獲得した。
約150米ドル以上の高級機は依然としてベストセラーリストの上位を占めるが、それらの高級機に続くQCYのT1とXiaomiのRedmi Airdotsの差は僅差だ。新星として登場したHuawei Freebuds LiteやJBL TUNE 120、PowerBeats Proも手堅く成績を残している。
構成/ino