
別に嫌いなわけじゃない。でも、オフモードの時にあの声を聴きたくない……このような理由から、上司から土日に連絡が来ると、げんなりしてしまう人は多いのではないだろうか。
そんな上司含む職場の人からの休みの日の連絡、及びSNSで先輩・上司とつながることがいかに部下の心理的負担になっているのかが、このほど、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」によるアンケート調査によって明らかになった。なお、本調査は20代~70代の働く男女722名を対象としている。
4人に3人が仕事の連絡が来た経験あり!
「休みの日に職場の人から連絡が来たことがあるか」と尋ねる調査が行われたところ、最も多かったのは「仕事の連絡が来たことがある」(43.0%)、次いで「仕事・プライベート両方で連絡が来たことがある」(30.4%)となった。
約8割の人が休日でも職場の人から何らかの連絡を受けた経験があり、73.4%の人は「仕事」の連絡を受けたことがあると回答した。
上司からの連絡は仕事でもプライベートであっても「嫌だ」が半数超え
「休みの日に職場の人から連絡が来ることに対してどう思うか」と尋ねる調査が行われたところ、同僚、部下からの連絡に関しては内容が仕事でもプライベートであっても「何とも思わない」と回答した人が最も多くなった。
一方で、上司からの連絡は仕事だけでなく、プライベートの内容であっても「嫌だ」が過半数を占めた。
「嬉しい」の割合が最も高かったのは「同僚からのプライベートの連絡」だったが、それでも14.6%に留まっており、多くの人は職場の人とはビジネスライクなお付き合いを望んでおり、プライベートではあまり関わりたくない意向を持っていることがうかがえた。
上司、同僚、部下とSNSで繋がっているか?
「上司、同僚、部下とSNSで繋がっているか」と尋ねる調査が行われたところ、 同僚、部下については過半数、上司とは4割以上の人が「繋がっている」と回答。
LINEなどのSNSを利用した連絡は電話よりも気軽に、メールよりも手早く出来ることから多くの職場においてコミュニケーションツールとして普及しているようだ。
「SNSで本当は繋がりたくなかった人がいる」と回答したのは約4割
職場の人とSNSが繋がっていると回答した人を対象に、「SNSで繋がっている職場の人のうち、本当は繋がりたくなかった人はいるか」と尋ねる調査が行われたところ、4割近い人が「本当は繋がりたくなかった職場の人がいる」と回答した。
なぜ繋がりたくなかった人と繋がったのか理由を尋ねる調査が行われたところ、「仕事の報連相のために仕方なかった」「上司から申請が来て断れなかった」などの理由が多く挙がった。
申請した本人は気軽に連絡ができる良いコミュニケーションツールだと思っていたとしても、相手は必ずしも同じ気持ちを抱いている訳ではなさそうだ。職場の人と繋がる際には繋がることで相手の心理的負担を増やしていないか、今一度確認する必要性がありそうだ。
●繋がりたくなかった職場の人と繋がってしまった理由
・共通の友人が多くなり、さすがに承認しないとまずい感じになりそうだったので。(30代・女性)
・上司とLINE交換をしている横から、先輩に「じゃ、ついでに私も」と交換させられた。(30代・女性)
・仕事のつながりで業務に支障が出ることも考えられるので仕方がなかった。(60代・男性)
職場の人のSNS、「見たくない」が「見たい」を大きく上回る
「職場の人がSNSに投稿したプライベートを見たいと思うか」と尋ねる調査が行われると、上司のSNS投稿に関しては「見たくない」が過半数の54.7%となった。部下に関しても半数は割ったものの、「見たくない」が最も多く、同僚に関しても43.8%もの人が「見たくない」と回答した。
逆に「見たい」と回答した割合は上司4.5%、同僚9.0%、部下6.9%といずれも1割未満となっており、職場の人とはプライベートは一線を画したいと思っている人が多いようだ。例えプライベートの投稿だったとしても、職場の人の投稿は仕事を思い出させてしまうのかもしれない。
■職場の人との距離感が近くなりすぎて困った経験
・記念に撮った内輪向けの写真をWEBにアップしたところ、ポーズ(社会的に不適切でもなんでもない、至って普通のポーズ)が可笑しいだの不適切だのそんな撮り方するななど、私含め全員が文句を言われた。(30代・女性)
・上司から飲みの席で不倫している話を聞かされてどう反応したらよいか困った。がっかりした。(20代・女性)
・体育会系のノリで、SNSでみんなが繋がっていたり、お休みの日に何かとイベントをやろうとする人がいたので、面倒くさくて、SNSはやってないとか、家庭の事情で休みの日は無理とか、理由をつけて参加しなかった。(30代・女性)
・リフレッシュ休暇の時に休暇明けのアポの連絡が入って嫌な思いをした。(50代・男性)
・同僚。何度か飲みに行ったら、友達で仲良しと思いこみ、他の人とランチ行ったら機嫌が悪くなる。 仲間外れにされたとテンションが下がる。(30代・女性)
・仲の良い先輩と同僚のグループができており、プライベートでもよく会っていたが、先輩と同僚が仲違いをし、双方から悪口を延々と聞かされた時期があって疲弊した。(30代・女性)
<調査概要>
調査タイトル :「職場の人との繋がり方」に関するアンケート調査
調査対象 :20代~70代の働く男女722名
調査期間 :2019年10月29日~11月1日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社エアトリ
出典元:株式会社エアトリ
構成/こじへい