
10月1日から、5年ぶりに消費税が8%から10%に引き上げられた。百貨店や家電量販店などでは〝増税前の駆け込み需要〟で、9月の売り上げ前年比が大幅にアップ。経産省の発表によると小売業販売額は前年同月比9.1%増の12兆5890億円に達し、16.9%増の自動車を筆頭に、家電、医薬品・化粧品が好調な販売を示した。
インテージが昨年末に行なった駆け込み需要に関する調査結果が上のグラフ。増税による差額分の大きな商品を購入したいという声が多かったが、実際は?
出典:インテージ
家電
鉄板はテレビ&白物系!高級オーディオも急伸
家電量販店では、娯楽系の黒物家電では液晶テレビ、白物家電ではドラム式洗濯機や大型冷蔵庫、エアコンの販売が好調だった。「最も伸び率の大きかった液晶テレビは、2011年の地デジ移行時にテレビを購入したユーザーの買い替え時期やオリンピックに向けた特需も重なり、全体で前年比約2.2倍。有機ELテレビに限ると約4倍も売れました」(ビックカメラ・広報担当者)。一方、電子ピアノや高級オーディオなど趣味系商品にも動きが。「高級オーディオは価格が下がりにくく〝いつか買おう〟という潜在的ニーズが、増税前のタイミングと結びついたと考えています」(同・広報担当者)
増税前に売れたアイテムBest3(ビックカメラ調べ)
【1位】有機ELテレビ
主要メーカー製品でも25万円前後まで値段が下がったことから需要が拡大。増税前の駆け込みが売れ行きに拍車をかけた。
【2位】冷凍冷蔵庫
2018年モデルが値頃になったこともあり、高額な白物家電が人気を集めた。冷蔵庫では単価の高い450L以上が売れ筋に。
【3位】洗濯乾燥機
買い替え頻度が少ないことも増税前に白物家電が売れた理由。冷蔵庫同様、洗濯乾燥機も高価なドラム式が大幅に販売数を伸ばした。