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都心に続々とオープンする「ヴィーガン」対応飲食店はどこまで増える?

2019.11.26

ヴィーガン

 日本を訪れる外国人観光客は、2009年から昨年までの過去10年で、679万人から3119万人へと、4.5倍に急増。外国人が街に増えたおかげで日本の飲食店は今、ハラール、コーシャ、マクロビ、ヴィーガンといった、これまでなじみのなかった海外の人たちの食習慣への対応を迫られています。

 順番に説明すると、まずハラールとは、豚肉やアルコールを禁じたイスラムの食の戒律にのっとっているかどうかをイスラム教の監査員が検査して、認証を与えた食品。コーシャは、そのユダヤ教版。この2つは宗教的なものですが、マクロビとヴィーガンは思想的なもので、マクロビは正式名はマクロビオティック。

 たとえば、野菜なら葉や茎だけでなく根や皮までまるごと、米なら胚芽を削らない玄米、小麦粉なら全粒粉と、食材を部分ではなくホールで食べる「一物全体」がコンセプトの、「地球平和」を究極の目的(冗談ではありません、本気です)にした食生活運動。1928年にこの運動を最初に提唱したのは、実は桜沢如一という日本の思想家だそうで、彼の弟子たちがアメリカで地道に活動したおかげで、1970年代にヒッピー・カルチャーとともに全米に広まり、やがて元副大統領のアル・ゴアや歌手のマドンナ、俳優のトム・クルーズといった有名人を巻き込んで、日本に逆輸入されました。

 一方、ヴィーガンは「完全菜食主義」とも呼ばれる、菜食主義(ベジタリアニズム)の究極形。菜食主義は古代インドから綿々と続くものですが(現在もインドの総人口13億4千万のうち約3割はベジタリアンだそうです)、ヴィーガンはそれが20世紀初頭のイギリスでより厳格に進化したもので、肉・魚だけでなく、卵、牛乳、チーズ等もNG。

 この運動が1960年代にアメリカに渡り、インドのジャイナ教の「動物に対する非暴力」という考えと結びついて、「人間は動物から搾取することなく生きるべき」という思想となり、蜂蜜とか、かつお節で引いた出汁すらもNG、さらには動物由来の皮の財布や靴を身につけるのも禁止という、徹底した動物愛護運動に転化していきます。

 近年、アメリカではマクロビよりヴィーガンのほうが勢いがあって、2009年の時点で全人口の1%に過ぎなかったヴィーガン人口が2017年には6%と、8年で6倍に急増(アメリカの全人口の6%ということは、2千万人いることになります)。近年、ヴィーガン向けの代用肉、大豆(ソイ)ミートの開発も進んでおり、向こうでは、マクドナルドやサブウェイといった大型のファストフード・チェーンがメニューに取り入れ始めたと聞きます。

 また、芸能人で言えば、ケイト・ウィンスレット、ナタリー・ポートマン、アリアナ・グランデなど、マクロビよりも約20歳下の世代がヴィーガンに傾倒しています。

 ヴィーガンがこれだけ増えたのは、もちろん動物愛護という理念もあるのでしょうが、肉を食べないことで、腸のデトックスになり、循環器への負担が減って血液もサラサラになり、しかもダイエットにもなるから。人をヴィーガンに駆り立てる理由は、若者の場合環境意識の高さ、年寄りの場合血圧と血糖値の高さ、と言われています。

 実は、日本にも昔からヴィーガンがいました。禅宗の僧侶がそれです。禅宗の精進料理は、肉・魚・卵・かつお出汁はもとより、五葷と呼ばれる、人間の精力を高めて煩悩を増す(早い話が勃起させる)ニンニク、ラッキョウ、ニラ、ネギ、タマネギもNG。今の日本では、芸能人にもヴィーガンは少なからずいるはずですが、日本の芸能人はCM契約を考慮して事務所が公表させないので、ヴィーガンだとはっきりわかっている人はほとんどいません。

ヴィーガンレストラン

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