
「働き方改革」によって帰宅時間が早まり、余暇が増えたという嬉しい効果が生まれているビジネスパーソンもいる。しかし代わりに余暇費用が増え、お小遣い支出が増しているという側面もあるようだ。新生銀行の調査では、約半数が「お小遣い支出が増えた」と答えている。そこで、子育て世帯向けにアドバイスを行っているファイナンシャルプランナーに、家族と過ごすときにありがちな「無駄な支出」を抑えるコツを聞いた。
「働き方改革」の結果、お小遣い支出が増えている!?
新生銀行が行っている20代から50代の有職者の男女約2,700名に対する「サラリーマンのお小遣い調査」では、働き方改革高価で定時に帰宅できる日数が増えたり、休日を多く取得したりすることができるようになったビジネスパーソンのうち、「以前よりもお小遣い支出が増えたものがある」と回答している人は、2018年には男性46.9%、女性は39.8%、2019年には男性は43.2%、女性は38.9%にも上った。
実際、どんな支出が増えたのか。項目別に多いものトップ3を見ていこう。
●支出が増えた項目(男性)
2018年調査
1位「食費(飲み代除く)」33.8%
2位「飲み代」31.5%
3位「趣味の費用」23.0%
出典:新生銀行『2018年サラリーマンのお小遣い調査』
2019年調査
「食費(飲み代除く)」33.1%
「飲み代」26.8%
「子どもの教育関連の費用」17.9%
出典:新生銀行『2019年サラリーマンのお小遣い調査』
2018年と2019年共に、1位と2位は食費と飲み代が増えた結果となった。早く退社して同僚や友人などと食事や飲みに行く、もしくは休日に家族や友人と食事や飲みに出かける機会が増えたことでお小遣い支出が増えたのかもしれない。
FPに聞く!食費・飲み会節約術
調査結果より、食費や飲み代が増えていることが浮き彫りになった。そこで、うまい食費・飲み代節約方法をファイナンシャルプランナーの藤田英明さんに聞いた。
1.クーポンを利用する
「LINEクーポン、SmartNews、グルーポンなどで手に入る、飲食店利用が安くなるなど、お得になるクーポンを利用するのも一つの手です」
2.キャッシュレス決済を利用する
「スマホ決済アプリや電子マネーにクレジットカードでチャージしてポイントが加算(0.5~1%)、さらに国からのキャッシュレス決済で2%もしくは5%のポイント還元、さらに決済事業者が独自で行っているキャンペーンも加算することもできます」
3.レジャー施設内での飲食は控える
「そもそもレジャーに出かけた先で飲食をするのを避けることで、節約になります。事前に自宅で食事を取ってから出かけたり、お弁当を持参したり、もしくは帰宅途中に比較的安価なお店で飲食したりする方法もあります」
4.事前にウェブで調べて割引がないか確認する
「Google等の検索エンジンで『行きたい施設名 割引 クーポン』などのキーワードで検索すると意外に割引が得られることが多いので、調べる習慣をつけておくといいでしょう」
5.ポイント利用ができるお店をチェックする
「楽天ポイントやTポイントなどを貯めている人は、利用できる店舗が多いので、そうしたお店を利用してポイント利用する方法です」
6.別々メニューを注文してシェアする
「一人一品ではなく、食べたいメニューを注文し、皿を利用してみんなで分けて食べるのもいいのでは? 色んなメニューが楽しめるので満足感も高まります。飲食店によっては一人一品注文するのが必須というケースもありますので、確認してから行いましょう」
7.福利厚生を利用する
「勤め先の会社で保有する施設や提携している施設があれば有効活用したほうが良いですね。こうした情報は知らなければ利用できないので、ぜひ一通り把握しておきましょう」