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たまる未払い請求書、マイナスの口座残高、高齢者の金銭管理に問題が見られたら認知症の疑いあり、米ジョージタウン大学研究

2019.11.11

金銭管理の問題はアルツハイマー病の予兆か

未払いの請求書がたまり、銀行口座の残高はマイナス、投資は先細り――。高齢者にこうした金銭管理の問題がみられたら、認知症やアルツハイマー病の予兆であるかもしれない。

未診断で早期のアルツハイマー病患者は、適切な家族の援助を得ることができず、金銭管理で誤った決断を下してしまうリスクが高いことが、米ジョージタウン大学教授のCarole Gresenz氏らの研究で示された。研究の詳細は「Health Economics」10月24日号に発表された。

今回の研究は、1992~2014年の出来高払い方式のメディケア請求データと50歳以上の米国人の健康に関する調査(Health and Retirement Study;HRS)のデータを用いたもの。HRSでは各世帯の金融資産や負債に関する調査も行われていた。

研究では、家族にアルツハイマー病または関連する認知症(ADRD)と診断された人がいる2,777世帯を含む8,871世帯のデータを分析した。

ADRDの患者がいる家庭のうち、家計管理を主に行っている人がADRDである家庭は73%を占めていた。

その結果、早期のアルツハイマー病患者は、自分の資産や貯蓄、預金口座を適切に管理できなくなるため、資産の大幅な減少につながることが多いことが分かった。

Gresenz氏は「アルツハイマー病は早期に診断されないと最悪の事態を招く可能性がある」と指摘。

「アルツハイマー病のために金銭管理能力が低下することで、請求書の未払いやクレジットカードでの浪費、投資への関心が薄れるといった問題が生じる可能性がある。また、金銭感覚が失われた高齢者は詐欺や悪徳商法などの被害にも遭いやすい」と説明している。

今回の研究には関与していないアルツハイマー病協会のRuth Drew氏は「アルツハイマー病が進行するに伴い、患者は誰でも金銭管理だけでなく、最終的には日常生活を送るためにも介助や介護が必要になる」と説明。自身の経験でも、多くの人からこのような問題について話を聞いているとしている。

なお、Drew氏によれば、職場や家庭で金銭管理に責任を持つ立場にあった人が、自分の認知機能が低下していることに気付いていなかったという事例もあったという。

「こうした変化に周りの人は気付かなかったり、気付いても家族に伝えられなかったりしたようだ。その間に金銭に大きな影響が及んでしまっていた。われわれが会った時には、患者の家族は、資産が予想以上に減ってしまった患者を介護しなければならない状況に陥っていた」と同氏は振り返る。

また、Gresenz氏は「早期のアルツハイマー病患者がいる家族は、患者本人だけでなく家族も、預金や貯金、株式、債券など高齢者でも動かしやすい資産が大幅に減ってしまうリスクが高いことを知っておくべきだ」と強調。

「家族は、高齢になった親の金銭管理能力を早めにチェックする方がよい。認知症の兆候がなくても、セーフティネットの存在を確認しておいてほしい」とアドバイスしている。さらに、「高齢者を守る上では金融機関にも重要な役割がある」と同氏は付け加えている。

一方、前出のDrew氏は「アルツハイマー病や認知症に関しては、今後の計画を立てるのに早すぎるということはない」とし、高齢者自身には、信頼できるファイナンシャルプランナーと早めに話し合うことを勧めている。(HealthDay News 2019年10月29日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/hec.3962

構成/DIME編集部

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