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トランス脂肪酸を多く含む食べ物が認知症リスクを上昇させる可能性、九州大学研究

2019.11.10

トランス脂肪酸が認知症リスク上昇に関連か

トランス脂肪酸を多く含む食事は認知症リスクを上昇させる可能性があることが、九州大学衛生・公衆衛生学教授の二宮利治氏らによる新たな研究で示された。

血液中のトランス脂肪酸濃度が高い人では低い人に比べて、後年に認知症を発症する率が50~75%高かったことが明らかになったという。研究結果の詳細は、「Neurology」10月23日オンライン版に掲載された。

今回の研究は、認知症のない60歳以上の日本人1,628人(平均年齢70歳)を対象としたもの。研究開始時に対象者の血中トランス脂肪酸濃度を測定したほか、特定の種類の食品の摂取頻度に関する調査も実施した。

平均10年の追跡期間中に377人が認知症を発症した。血中トランス脂肪酸濃度を値に応じて4つのグループに分けて分析したところ、最も高かった群では407人中104人が認知症を発症し、発症率は1,000人年あたり29.8人であった(「人年」は被験者数と観察期間をかけたもの)。

トランス脂肪酸濃度が2番目に高かった群では407人中103人(1,000人年当たり27.6人)、最も低かった群では407人中82人(1,000人年当たり21.3人)が認知症を発症した。

高血圧、糖尿病、喫煙などの認知症のリスク因子を考慮しても、認知症発症リスクは、トランス脂肪酸濃度の最も低かった群に比べ、最も高かった群で52%高く、2番目に高かった群で74%高かった。

研究グループは、血液中のトランス脂肪酸濃度上昇に最も寄与する食品についても検討した。その結果、ペイストリーズ(ケーキなどの甘い菓子類)の寄与が最も大きく、マーガリン、飴やキャラメル、クロワッサン、乳成分を含まないクリーミングパウダー、アイスクリーム、せんべいがそれに続いた。

研究結果を受け、二宮氏は「トランス脂肪酸を避けるべき理由がさらに増えた」と語る。米国では、2018年に食品へのトランス脂肪酸の使用が禁止された。

しかし、含有量が0.5g未満の食品は「トランス脂肪酸ゼロ」と表示してもよいため、一部の食品には依然としてトランス脂肪酸が含まれているという。

同氏はそうした現状を踏まえ、「米国では、ごく少量のトランス脂肪酸の添加が許容されており、そのような食品をたくさん食べれば摂取量が増える。また、その他の多くの国では今もトランス脂肪酸の使用が認められている」と懸念を示している。

その一方で二宮氏は、世界保健機関(WHO)が2023年までにトランス脂肪酸を全世界から排除することを呼び掛けていることに言及し、「こうした公衆衛生的活動が、心疾患などトランス脂肪酸に関連するさまざまな疾患を低減させるだけでなく、世界中の認知症予防に役立つ可能性がある」と期待を示している。(HealthDay News 2019年10月23日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://n.neurology.org/content/early/2019/10/23/WNL.0000000000008464

Press Release
https://www.aan.com/PressRoom/Home/PressRelease/2753

構成/DIME編集部

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