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賞味期限5分のティラミス!?リノベした銀行の金庫室でカカオのフルコースを堪能できるレストラン「ROBB」

2019.11.09

銀行跡地をリノベーションした鎌倉のチョコレートショップ「CHOCOLATE BANK」。店内に残る金庫室の中に、何やら不思議なレストランがあるという。 前菜、メイン、デザートまで、カカオのフルコースを提供する「ROBB」だ。 カカオはかつて貨幣として使われていた歴史がある。金庫室の中で、カカオが創り出す非日常的な体験を盗み帰って欲しい、という想いを込め、”強盗”(Robber)から名付けたそう。コースでは、それぞれの食事に合わせたティーペアリングも楽しめる。重い扉を開き、カカオワールドへと足を踏み入れた。

カカオに魅せられた男が創る、新しい文化

そもそもなぜカカオなのか。きっかけは、代表の石原紳伍さんがコロンビアで見た光景だった。「甘い香りに包まれた街で、人々がチョコレートドリンクを飲みながら笑っている。物質的には決して豊かとはいえないコロンビアですが、精神的にとても豊かに見えました。カカオを通して、いつもの日常がちょっと豊かになる、幸せになるきっかけを作りたい。そして、日常の中で上質なチョコレートを楽しむ、新しい文化を日本で創りたいと思いました。」(石原さん)コロンビアの農家の人々が、カカオ栽培を通して持続的に幸せであるように、そしてより良いものを提供できるようにと、コロンビアに自社農園を保持し、水路開拓、学校の建設なども行っている。アロマ生チョコレートは、イギリスのチョコレート品評会「アカデミーオブチョコレート」で、2年連続金賞を受賞し、G20大阪サミットや、アフリカ開発会議に参加した大統領・首相への機内手土産にも選ばれた。

新鮮なカカオ豆はえぐみがない

コースが始まる前に、カカオニブ、ブリューイング、カカオビネガーなど、コースに使用されているカカオを試食をする。ローストしただけのカカオ豆は、新鮮でないとえぐみが強く、食べられないという。ROBBで使用しているカカオは、栽培からチョコレートへの加工までをコロンビアで行っているため、香りや味わいなどの劣化を最小限に抑え、カカオの胚芽部分や果実部分、殻まで美味しく食材として利用することがでる。

写真右から
・カカオ豆(発酵して乾燥させたもの)
・カカオニブ(皮をむいてローストして砕いたもの)
・ブリューイング(細かいニブと、カカオ豆の殻が混ざったもの)
・カカオバター
・70%のビターチョコレート

産地や素材へのこだわりを聞くと、ますますコースへの期待が高まる。一品目は、「湯葉のフライ、鰹節とブリューイングチョコと共に」。カカオバターで揚げた乾燥ゆばに、かつお節とブリューイングをトッピングしているフィンガーフード。かつお節の香ばしさの奥に、カカオの甘い香りが隠れている。「おしゃれな食べ物」のようだが、秘伝の甘辛ソースを付けると、どこか懐かしい味わいに早変わり。パリパリとした食感も心地よく、いくらでも食べられる。京都一保堂のいり番茶を合わせてみようとグラスを引き寄せると、なんとも言えない独特な香りが。若干の不安を感じながらも、口に含むと、かつお節のスモーキーな香りと、お茶の渋みとクセのある香りがマッチする。今回のティーペアリングの中で、このペアが一番印象的で、感動した。

二品目は、「鎌倉野菜のサラダ」とほうじ茶。鎌倉産の野菜(オレンジズッキーニ、ビーツ、紅芯大根、紫大根、紅くるり大根、黄にんじん)に、オレンジピール、パルメザンチーズを合わせたカカオビネガードレッシングをかけている。鼻から抜けるパクチーの香りがなんとも爽やか。カカオニブ入りキャラメルチュイールのザクザクとした食感が面白い。

三品目は、インパクト大の「マッシュルームとベーコンのグリル、チョコレートバルサミコソース」とカカオティー。オーブンで焼いた大きなマッシュルームに、スモークベーコンを添えたインパクトのある一品。肉厚なマッシュルームは、ジューシーでうまみたっぷり。付け合わせのマッシュポテトは、ブリューイングの食感と甘い香りがアクセントになっている。

四品目は、「焼きクレープ、カカオニブアイスと黒胡椒をのせて」。カカオバターで焼いたもちもち食感のクレープに、自家製バニラアイスを添えたシンプルな一品。カカオニブがチョコチップのような食感を演出しながらも、甘ったるさはない。黒胡椒がきいた大人向けのクレープ。日本人は唾液量の分泌量が少ないため、「もっちり」「しっとり」とした食感を好むという。ROBBの料理には科学のエッセンスも入っているのだ。

デザートは、ティラミスかフォンダンショコラを選ぶことができる。まずは、「緑のチョコレートティラミス」。抹茶がかかった乾燥メレンゲをそっと外すと、ティラミスが顔を出した。抹茶スポンジに、抹茶とホワイトチョコのガナッシュ、マスカルポーネクリーム、抹茶クリームを重ねた濃厚な味わい。乾燥メレンゲを作るのに、とても苦労したという。極薄の乾燥メレンゲは水分を含みやすく、湿度の高い日だと5分ほどで湿気てしまうという。提供されたその時が、”最高の瞬間”という逸品。サクサクというか、シャクシャクというか・・・。食感を表す言葉が見当たらない。ペアリングの星野製茶園の白折は、味も香りも濃く、抹茶に負けていない。

最後は王道の「黒のフォンダンショコラ」と星野製茶園の玉露ほうじ茶。通常フォンダンショコラは、生地の中にチョコレートを仕込むが、このフォンダンショコラは直球勝負。生地の表面だけがギリギリ焼き上がるほどしか火を通さないため、表面にナイフを入れると、中からトロトロ〜っとチョコレートがとろけ出す。味わいは濃厚だが、山椒入りのライムソースのおかげで飽きずに食べ進められる。コースを全て食べ終え、なじみ深いほうじ茶を一口。自然と目をつむり、「はぁ〜。」とため息が出た。

カカオを巡る長い旅

どれもカカオを使っているが、合わせる食材や加工方法が全く異なるため、決して飽きることはなかった。時に主役であり、時に脇役にも徹する。なんだかカカオを巡る長い旅に出ていたような感覚。金庫室を出るまで、その時が昼なのか夜なのか、夢心地だった。この体験を盗みに、鎌倉まで行く価値は十分にあるだろう。

ROBB(ロブ)
〒248-0012 神奈川県鎌倉市御成町11-8 CHOCOLATE BANK内
電話番号:0467-50-0192
営業時間:1日2枠(11:00 / 13:00)完全予約制(1日最大4組)
定休日:月曜・火曜
http://robb.jp
全5品+ティーペアリング4杯付:5,000円(税抜)
※プラス1,500円(税抜)で、アルコールペアリング(4杯)に変更可能

取材・文/岡のぞみ
ライター/広報。営業、留学カウンセラー、広報の仕事を経て会社員10年目に独立。横浜、湘南を拠点に活動。
http://www.tsunagalo.com

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