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プロサッカー選手は認知症による死亡リスクが高い、英グラスゴー大学研究

2019.11.03

元プロサッカー選手はアルツハイマー病やパーキンソン病などの脳の疾患が原因で死亡するリスクが著しく高いとする研究結果が、英グラスゴー大学のWilliam Stewart氏らにより発表された。

研究では、元プロサッカー選手は一般人口と比べてこうした神経変性疾患を原因とする死亡率が約3.5倍高いことが示された。研究結果の詳細は、「New England Journal of Medicine」10月21日号に発表された。

これまでにも、特に米国のナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の選手をはじめとするコンタクトスポーツの選手において、頭部に繰り返し衝撃を受けることが慢性外傷性脳症(CTE)と呼ばれる脳変性疾患に関与していたことが複数の研究により報告されている。

殿堂入りしたNFL選手の故フランク・ギフォードや故ジュニア・セアウもCTEを発症していた。

米ボストン大学のグループが実施した研究では、CTEのリスクにアメリカンフットボールをプレイしていた期間が関与していたことが示されている。

同大学CTEセンターのAnn McKee氏は「アメフト選手がCTEを発症する絶対リスクは不明だが、われわれの研究では、プレイした期間が1年長くなるごとにCTEのリスクが30%上昇することが確認された」と説明している。

なお、同センターによると、CTEでは気分障害や記憶力の低下などの症状がみられるが、こうした症状は頭部に衝撃を受けてから数年後に現れ出すことも少なくないという。

Stewart氏らは今回、1900~1976年に出生した7,676人のスコットランドの元プロサッカー選手と、年齢などをマッチさせた2万3,028人の一般住民(対照群)の死因を分析した。

その結果、元プロサッカー選手では対照群と比べて、神経変性疾患を主因とする死亡率が高かったが(1.7%対0.5%)、心疾患や肺がんを含めた一部のがんなど高頻度にみられる疾患を原因とする死亡率は低かった。

また、元プロサッカー選手の神経変性疾患による死亡率は疾患の種類によって異なり、対照群と比べた場合、アルツハイマー病で約5倍、運動ニューロン病で約4倍、パーキンソン病で約2倍であることも分かった。

そのほか、元プロサッカー選手の全死亡率は70歳までは対照群よりも低く、70歳以降は対照群よりも高いことも明らかになった。

こうした結果を受けてStewart氏は「このデータは、元プロサッカー選手では認知症の罹患率が高い一方で、他の主要な疾患を原因とした死亡率は低いことを示している。リスクを高める要因を突き止めて神経変性疾患のリスクを低減させる努力が必要である一方で、サッカーをすることで得られる健康上のメリットは大きいことも認識しておくべきだ」と結論付けている。

この研究はイングランドサッカー協会(The FA)およびプロフェッショナル・フットボーラーズ・アソシエーション(PFA)の助成を受けて実施された。

The FA会長のGreg Clarke氏は今回の研究結果について「理解に向けた一歩となるものではあるが、多くの疑問が残されたままだ」とした上で、「全世界のサッカー関係者が一丸となってこれらの疑問を解決していく必要がある」と述べている。(HealthDay News 2019年10月21日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1908483

Press Release
https://www.gla.ac.uk/news/headline_681082_en.html

構成/DIME編集部

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