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マツダ初のフルコネクテッドを採用した新型SUV「CX-30」は買いか否か?

2019.11.04

アイドリング中のクリーンディーゼル直噴ターボエンジン、スカイアクティブDユニットは、さすがにガソリンエンジンのスカイアクティブGのような振動感のなさは持ち合わせず、わずかにクリーンディーゼルエンジンらしい鼓動を伝えてはくるものの、走りだせば、そうした印象は皆無に近くなる。エンジンフィールは高級感、濃厚さに溢(あふ)れ、27.5kg-mもの豊かなトルクが、中高回転までウルトラスムーズに発揮される。意外なのは、同スペックのパワーユニットを積む、より軽量なマツダ3のXDモデルで感じた、マツダのスカイアクティブDらしからぬトルク不足をまったく感じさせないこと。むしろ“加速感”、スムーズさは一枚上手のような印象なのである(全開加速タイムを計れば、軽量なマツダ3のほうが速い)。開発陣に聞けば、これは排気系の最新制御による出力のフラット化、および車重、大径タイヤに合わせた6ATの最終減速比を最適化したことが理由と推測できる。とにかく、1000回転代後半からきっちり、どころではないトルクが出て、じつに走りやすく、アクセルペダルとエンジンが直結しているかのようだ。

パワーステアリングの自然な操舵フィールも心地よい。しかも、ステアリングをわずかに切っただけでノースはピッと反応し、操縦性の自在感が見事。それでいて、ステアリングフィールに過敏さがないあたり、絶妙な味付け、設定と言える。

大径18インチタイヤを履く乗り心地も文句なしだった。コンパクトかつホイールベースの短いクロスオーバーSUVにして、実に重厚、マイルドで、足回りの段差やうねり路のいなし方、マナーが見事。しかもフラットライドに徹(てっ)してくれるのだから、快適そのものだ。高速レーンチェンジでの安心感、カーブでの水平感覚を保ったフットワークにもほれぼれさせられた。

ちょっと気になったのは、エアコンの内気循環モードの押すべきスイッチに内気循環モードの表示がなく(ディスプレーにはあるのだが)、知らなければ探し出しにくいところだ。試乗会に参加したほかの百戦錬磨のジャーナリストの中でさえ、「内気循環モードのスイッチが見当たらない」という人がいたほどである。また、ラゲッジスペースの使い勝手で、フロアと開口部に10cmほどの段差があるのも惜しい。ベビーカーやスーツケースなどの重量物を出す際、その分、持ち上げる必要があるのだ。ここは掃きだし形状にしてほしい(それを補うアクセサリーを検討中とのこと)。

とはいえ、繰り返すが、マツダCX-30は日本の路上、交通&駐車環境にぴったりなサイズを持つ、走りやすさ、扱いやすさ抜群の、フルコネクティッドサービスによる絶大なる“つながる”安心感までもが備わった、美しすぎるかんぺきなクロスオーバーSUVそのものだ。CX-3では小さすぎる、後席が狭すぎる、CX-5では大きすぎると感じていたユーザーにはこれしかないだろう。個人的にも「これなら愛車にしたい」と強烈に思える1台だった。価格はスカイアクティブG 2WD 6ATで239万2500円から用意されてはいるものの、試乗したXD Lパッケージ 4WD 6ATになると車両本体価格で337万1500円のプライスタグが付く。同等グレードでCX-5に対して約30万円安く、CX-3に対して、比較的接近した約18万円高となる。もっともKDDIのSIMや最新の先進運転支援機能も装備されるから、決して割高ではないだろう。

なお、スカイアクティブG、2Lガソリンモデルの試乗記、先進運転支援機能、ラゲッジスペース、シートアレンジなどについては、別稿で紹介したい。

マツダCX-30
https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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