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ドイツからスペイン・マデイラ島へ!リゾートにも格安で行ける欧州LCC活用術

2019.11.02

 仕事や観光で欧州へ出かける日本人は年々、増加する一方だ。日本~欧州間は移動時間が10数時間に及ぶため、ブリティッシュ・エアウェイズやルフトハンザ、エアフランスやKLMなどナショナルフラッグキャリアを使うのが一般的だが、欧州域内移動となると、その選択肢はさまざまだ。ナショナルフラッグが格安料金を出していても、20~30ユーロ(2400~3600円)の受託手荷物料金を別に取られたり、飲み物やスナックの提供などの機内サービスが皆無だったりとあまりお得感がないこともある。そうなると、「どうせ安いのならLCCを使った方がいい」という選択になるのも自然の流れ。欧州ではLCC2強と言われるイージージェットとライアンエアが勢力を拡大している。

使い勝手がいいイージージェット

 オレンジと白の機体デザインが印象的がイージージェットは、ロンドン・ルートン空港をハブとし、ロンドン・ガトウィック、グラスゴー、ミラノ・マルペンサ、パリ・オルリーなど欧州主要空港を結ぶ。欧州に複数回赴いている人なら、欧州最大のネットワークを有するこの航空会社を一度は利用したことがあるはずだ。各都市のメイン空港を利用し、定時運航率を高めつつ、低価格の料金を提供しているという点は、ビジネスマンにとっても非常に使いやすい。欧州サッカー取材に赴く機会の多い筆者はパリ→ナポリ→アムステルダムなどと連日の移動を強いられることもある。そういう時、多様なネットワークと運航便数、利便性を誇るイージージェットがかなり役に立つ。LCCなくしては、連戦をカバーするのは難しいといってもいいかもしれない。

とにかく安いのがうれしいライアンエア

 一方のライアンエアは何と言っても値段が安いのが強み。少し前の話だが、2012年10月に日本代表がフランス代表とサンドニで試合をした後、ポーランドのヴロツワフでブラジル戦に挑んだことがあったが、この時のパリ→ブロツワフ間の料金は受託手荷物込みでたったの3000円程度。予約時に「ホントにこれで行けるのか」と目を疑ったほどだ。

 ただ、安いのにはもちろん理由がある。ライアンエアはパリ市内から100キロ以上離れたボーヴェ空港を使っているのだ。パリ西部のポルト・マイヨ駅からシャトルバスに乗り1時間半弱移動してやっとの思いで郊外の空港にたどり着き、異常に厳しい荷物の重量チェックを経て、セキュリティチェックを通過したものの、ゲート内には何もなくひたすら搭乗時間まで待っているしかなかった。ブロツワフの方はもともと郊外空港であるため、市街地までの移動はそう問題なかったが、「主要都市の発着便は空港がとにかく遠い」という難点をどう捉えるか。それは利用者次第と言えるだろう。

南欧のリゾート地へ飛ぶことができるTUI fly(トゥイ・フライ)

 2大LCC以外にも、ドイツ・デュッセルドルフ空港をハブとするジャーマンウイングスやスペイン・バルセロナを拠点とするブエリング、トルコのサビハ・ギョクチェン空港を拠点とするペガサス空港など利用価値の高いLCCはいくつかあるが、日本ではあまり知られていない注目すべき航空会社がある。それはTUI fly(トゥイ・フライ)。イギリス、ベルギー、ドイツ、オランダ、スウェーデンに分社されているが、欧州主要都市から南欧のリゾート地へ飛ぶことができるという特殊性あふれる航空会社なのだ。

 ドイツの場合、ハノーファー空港を拠点としてスペインのマジョルカ島やカナリア諸島、テネリフェ島、イビサ島、ポルトガルのファロやマディラ島、イタリアのラメツィア・テルメ、マルタ島、トルコのアンタルヤやイズミルなどさまざまな観光地を結んでいる。もちろん起点となる空港はハノーファーのみならず、デュッセルドルフ、フランクフルト、シュツットガルト、ミュンヘンなど複数ある。リゾート路線ということで、イージージェットやライアンエアのように毎日運航しているわけではないのだが、タイミングやルートが合えば非常に利用価値が高いのだ。

 筆者はこのトゥイ・フライを2度使ったことがある。最初は2016年頭のハノーファー→ファロ路線。当時、酒井宏樹(マルセイユ)、清武弘嗣(C大阪)、山口蛍(神戸)の日本人トリオが所属していたハノーファーの練習場に取材に行き、そこからポルティモネンセの金崎夢生(現鳥栖)のところを訪ねるために乗ったのだ。朝6時発の早朝便ということで、ハノーファー中央駅前のホテルを3時過ぎには出発して空港へ赴いた記憶があるが、ドイツ国鉄はその時間でもSバーン(都市近郊鉄道)が動いているから有難い。料金は予約時期にもよるが50~60ユーロ程度で、20㎏の受託手荷物代の30ユーロを含めても1万円程度とリーズナブルだった。その話を金崎にしたところ「そんな直行便があるならキヨ(清武=大分トリニータ時代の同僚)のところに遊びに行けばよかった」と悔しがっていた。現地在住日本人でもリゾート地に行こうと思わなければ見つけられない航空会社なのだと、彼の発言から理解したのである。

TUI flyでマジョルカ島へ行ってみた!

 そして、この10月29日、2度目のトゥイ・フライ体験をした。利用区間はデュッセルドルフ~マディラ島(フンシャル)。ドイツの長谷部誠や鎌田大地(フランクフルト)、オランダの若い世代である中村敬斗(トゥエンテ)や菅原由勢(AZ)らを取材した後、2019年コパアメリカに参戦した日本代表FW前田大然(マリティモ)のところに行くために乗ったのだ。

 最初はトゥイ・フライがデュッセルドルフから飛んでいるとは知らず、アムステルダムやブリュッセル発のマディラ島行きの便を探していたのだが、2回乗り換えで片道3~4万円とかなり高額で二の足を踏んでいた。そんな時に2016年に利用したトゥイ・フライのことを思い出して調べてみたところ、ドンピシャの日程でフライトが見つかったのだ。見つけた時点では60ユーロで、荷物20㎏とドリンク&スナック込みでプラス30ユーロという安さだったのだが、数日迷っているうちに運賃が100ユーロを超えてしまい、合計145ユーロを払うことになったが、それでも経由便の別航空会社より断然安くて効率的。予約サイトが全てドイツ語という難点はあったものの、何となく感覚で購入し、当日を迎えた。

 デュッセルドルフもハノーファー同様、3時台からSバーンが出ていて空港へのアクセスは容易だった。4時前の時点で2つしか開いていないカウンターはすでに長蛇の列。オンラインチェックインは済ませていたが、荷物を預けないといけないため、30分以上待つことになった。それでも搭乗時間の5時15分までは30分以上ある。早朝すぎてカードラウンジも営業しておらず、ひたすらゲート内で待つことになったが、デュッセル空港はフリーWi-Fi完備で全く問題なかった。

 有料の座席指定は選ばなかったが、希望の通路側が取れたので、機内では非常に快適だった。途中でパンとコーヒーのサービスも受けられたし、他に何か必要なら有料で買える。ドイツならではのカレー・ブルストとドリンクセットというメニューもあって、空腹だったらトライしたかったくらいだ。飛行時間は約4時間。大西洋の島へ行くには日本→香港移動と同じくらいの時間がかかるのだ。が、そのくらいなら機内エンターテイメントがなくても我慢できる。睡眠や読書に時間を当てて、快適に現地入りできた。

 トゥイ・フライのような航空会社を使えば、ドイツから久保建英のマジョルカへ直行することも可能だし、限られた時間で効率よくリゾート地の旅行もできる。これまではサッカー場のある町ばかりを転々としてきたが、今回の経験で欧州旅行のスタイルが少し変わりそうな予感もある。せっかくの渡欧のチャンスをより有効に使えれば理想的だ。

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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