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極端な売り手市場で今、最も求められている人材とは?医療・介護業界への就職・転職希望者が知っておくべきこと

2019.10.09

今、医療・介護業界は、人手不足と資金不足の負のスパイラルの問題に苦しんでいる現状があるといわれる。そのような中、今後、医療・介護業界で働くという視点に立てば、どんなことを意識するのがいいのだろうか。病院・介護施設をとりまく採用問題と共に、今、求められている人材について、病院・介護関連の求人広告媒体を運営するセカンドラボ株式会社の代表に聞いた。

医療・介護業界を悩ませる採用問題

セカンドラボ株式会社が2019年9月24日に実施したラウンドテーブルでは、「破綻寸前の医療・介護業界の人材採用問題 壊れたパワーバランスと貴重な財源の消失」と題して深刻な問題が紹介された。

現状、全国54 %の病院、 32 %の特別養護老人ホームが赤字経営である一方、加速する高齢化による医療・介護ニーズの高まり、労働力の減少、もともと利益を確保できる事業モデルではないことなどが原因で、「人手不足 × 資金不足」の負のスパイラルが生じていると問題提起された。

また、そのような中で、人材紹介会社による転職市場の支配により、病院・介護施設側は、資金的な余裕はないものの、直接掲載・直接応募型の求人サイトが少なく、そこで求人広告を出してもいつ採用できるのか、予算も見えない状況から、コストが高くとも人材紹介サービスを頼らざるを得ない状況にあるという。

医療・介護業界への就転職者が知っておくべきこと

今後、ますます深刻化するとみられる医療・介護業界。一方で、超売り手市場である中で、就転職者はどのような意識でいるのがいいのだろうか。セカンドラボの代表、巻幡和徳さんに聞いた。

―今、病院・介護関連の求人市場は、極端な売り手市場だと知りました。就転職者にとってはチャンスかと思いますが、チャンスととらえてよいのでしょうか?

巻幡さん:実際のところ売り手市場の状況が長く続いているので、転職はしやすい業界という感覚は求職者も持っていると思います。そのため、「今が転職のチャンス」というよりもチャンスの状態が長く続いているような感覚でしょうか。

―今後、病院・介護関連では、どのような人材が採用されやすいとお考えでしょうか?

巻幡さん:どうしても人手不足の環境のため、採用判断の際には、「労働時間」が重視されることが多いです。時短の方よりも、フルタイムのシフトに対応できる方。看護士、保育士、介護職など、国が定めた人員配置基準がある職種に対して、フルタイムで働ける方は採用されやすいと思います。パートタイマーだとどうしても採用率は下がる傾向にあります。もちろんパートタイムであっても、技術的に高い方を採用したいという気持ちもありますが、施設運営上やはり配置基準を満たせなければならないため、フルタイムで有資格者が優先される傾向にあります。

逆に施設が採用しづらいのは、扶養等で労働時間が制限される方です。細切れで勤務できる一般的なアルバイトと異なり、施設運営のための配置基準が決まっている医療・介護業界特有の傾向だと思います。

―有利になる転職術をお教えください。

巻幡さん:施設側は採用費が極力かからないようにしたいという思いがあるため、人材紹介会社等を介するよりも、ハローワークを利用したり、働きたい病院へ直接応募したりするのがいいと思います。私も以前、人材紹介をやっていたのですが、人材紹介会社を利用すると1人採用する毎に採用手数料がかかるため、人事担当者の採用基準が厳しくなる傾向にあることも理解しています。罪悪感が生じて「直接、病院の担当者に連絡してみてください」と促したことも過去にありました。

―直接、連絡して給与面や待遇で不遇な採用になる可能性はないのでしょうか?

巻幡さん:基本的にありません。ほとんどの病院、介護施設が資格取得の年数、臨床経験を元にした「給与テーブル」をもっているので、どこからの経由なのかは基本的に関係ありません。逆にいえば仲介が入って有利になることもないと思います。

―今後、売り手市場は続くのでしょうか? 今後の見通しなどご意見をください。

巻幡さん:年々高齢者は増加しており、2025年問題を控えるなど、業界の人手不足問題に関しては解決がむずかしいと思います。そのため、医療、介護業界の売り手市場は続くと考えられます。
働き手を確保するため、病院や介護施設側は、働きやすい環境作りが今後、より重要になっていきますが、同時に採用の効率化や経費削減も必要となってきます。弊社としてもコメディカルドットコムを通して、採用の効率化・経費削減に役立ちたいと考えています。

医療・介護業界への就転職を考えるなら、フルタイム、直接応募が近道といえるようだ。そして今の医療・介護業界の動向をよく理解し、病院・施設側が抱える事情を把握しておくことも重要といえる。

【取材協力】
セカンドラボ株式会社
http://www.2ndlabo.co.jp

取材・文/石原亜香利

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