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アスリートがパフォーマンスを発揮するために必要な”筋肉の硬さ”は競技種目によって異なる、順天堂大学大学院研究

2019.10.06

スポーツの現場では、優れたパフォーマンスを発揮したアスリートに対して、「“バネ”がある選手」と表現することがある。

ここで表現される“バネ”とは、主にアキレス腱や膝蓋腱など腱組織が引き延ばされて縮む動きを指すが、「筋肉」も伸び縮みすをする“バネ”の役割を果たしている。

一方で、スポーツの現場では、従来よりアスリートの筋肉に関して、「軟らかくて良い筋肉」などと表現することも。「筋肉の硬さ・軟らかさ」というと一般的には「触った時に感じる硬さ(=凹みにくさ)」が想起されるが、スポーツの場面で必要とされる筋肉の「硬さ・軟らかさ」は触った時に感じる硬さではなく、「伸び縮みしやすさ」としての「軟らかさ」だ。

しかし、実際にアスリートが高いパフォーマンスを発揮するうえで、“バネ”となる筋肉が、軟らかく伸び縮みしやすい方が良いのか、硬く伸び縮みしにくい方が良いのかについては、これまでわかっていなかった。

そこで、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科の宮本直和 准教授らの研究グループは、「筋肉の“バネ”」を用いる動きとして走運動に着目し、陸上短距離走選手や長距離走選手の筋肉の硬さ(伸び縮みしにくさ)・軟らかさ(伸び縮みしやすさ)と競技パフォーマンスとの関係について調べた。

アスリートの「筋肉の硬さ」と「競技パフォーマンス」の関連性

今回、現役の陸上競技短距離走選手22名および長距離走選手22名の外側広筋の硬さを調べた。その結果、長距離走選手の筋肉は短距離走選手の筋肉よりも硬いことが分かった。

そこで、短距離走選手において、筋肉の硬さと100m走のタイムとの関連を検証したところ、硬く伸び縮みしにくい筋肉を持つ選手の方がパフォーマンスが高い(タイムが良い)ことが判明した。一方、長距離走選手においては、軟らかく伸び縮みしやすい筋肉を持つ選手の方がパフォーマンスが高いことが分かった 。

すなわち、アスリートが高いパフォーマンスを発揮する上で、筋肉が軟らかく伸び縮みしやすい方が適しているのか、硬く伸び縮みしにくい方が適しているのかは、競技種目特性によって異なるということだ。

同研究は、アスリートが高いパフォーマンスを発揮する上で筋肉の質と競技種目との組み合わせが重要であり、その組み合わせは競技種目特性によって異なることを初めて明らかにした。このことは、アスリートが競技特性と筋肉の質に応じたトレーニングを行う必要があることを示唆している。

論文タイトル: Muscle stiffness of the vastus lateralis in sprinters and long-distance runners
タイトル日本語訳: 陸上短距離走選手および長距離走選手の外側広筋のスティフネス
著者: Naokazu Miyamoto, Kosuke Hirata, Kakeru Inoue, Takeshi Hashimoto
著者名(日本語表記): 宮本直和1,2)、平田浩祐2,3,4)、井上駆1,5)、橋本健志5)
所属先(日本語表記): 1)順天堂大学、2)鹿屋体育大学、 3)日本学術振興会、4)芝浦工業大学、5)立命館大学

構成/ino

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