
最近よく見聞きする「MVNO」。あなたはどんなものかご存じだろうか?
MVNOとは、Mobile Virtual Network Operatoの略で、日本語に直訳すると「仮想移動通信事業者」を意味し、通信回線を借り受けて通信サービスを提供する事業者のことを指す。
現在MVNOは格安スマホ、格安SIMなどと呼ばれ、主にスマートフォンやタブレット向けにサービスが提供されている。
そんなMVNOについて2019年1月、NTTドコモモバイル社会研究所によるスマートフォン利用者を対象にしたMVNO利用率を問うアンケート調査が行われたので、その結果を紹介していきたい。
スマートフォンユーザーのMVNO利用率は18.1%
本稿では、「NTT ドコモ、au(KDDI、沖縄セルラー)、ソフトバンク、Y!mobile」の4社を「MNO」、それ以外を「MVNO(UQ コミュニケーションズ、LINE モバイル、楽天モバイルなど)」とした。MVNOは近年普及が進んできており、2019年にはスマートフォンユーザーのうち 18.1%がMVNOを利用との結果が得られた。また MVNO 利用率は年々増加している(図1)。
図1.スマートフォンユーザーのMVNO利用率1
1 「スマートフォン」は「Android」「iPhone」「Windows Mobile がOSのもの」「シニア向けスマートフォン」「タブレットタブレット(AQUOS PAD,ARROWS Tab,iPad などで、通信回線契約をしているものに限る)」の合計。また「NTT ドコモ」、「au」、「ソフトバンク」および「Y!mobile」を除いた携帯電話会社をMVNOとして集計。
年代ごとのスマートフォンユーザーのMVNO利用率
それぞれの年代ごとにスマートフォンユーザーのうち何%がMVNO ユーザなのか調査が行われた。
30代 (20.2%)、40代(20.7%)、50代(19.6%)、60代(19.6%)、70代(20.6%)と 2019年のMVNO平均利用率18.1%を超えて、約2割がMVNOを利用していることが明らかになった。また、どの年代においても2018年調査時よりもスマートフォンユーザーのうちMVNO利用率は伸びている。(図2)。
楽天が第4の「移動通信事業者=MNO」としてサービスを開始することもあり、MVNOを取り巻く環境は今後さらに大きく変化していくことだろう。
図2.年代ごとのスマートフォンユーザーのMVNO利用率(2018年と2019年の比較)
<調査概要>
調査名︓「一般向けモバイル動向調査」
調査時期︓2015年1月、2016年1月、2017年1月、2018年1月 、2019年1月
調査対象︓全国・15~79 歳男女
調査方法︓Web標本抽出法 ︓QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・居住地域区分のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
サンプル数︓2015年(2,706)、2016年(3,000)、2017年(3,000)、 2018年(6,000)、 2019年(6,926)回収
出典元:株式会社NTTドコモモバイル社会研究所
構成/こじへい