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不正利用を証明できても被害は補償されない!?スマホ決済の課題と盲点

2019.10.07

スマホ決済が脚光を浴び始めてから1年足らずで利用可能な店舗はあっという間に広がり、サービスの中身も進化。そして、ポイント還元策開始まで秒読み段階となる中、競争も激化している。不正利用事件でクローズアップされたセキュリティー問題を含めて、最新動向を追っていこう。

『7pay』問題は氷山の一角?セキュリティー問題

『7pay(セブンペイ)』の不正アクセス問題では、技術的な部分への批判は多かったものの、補償に対して問題視する声は少なかった。スマホ決済では、補償規定に不備な点があることを忘れてはいけない。

スマホ決済の安全性への意識を高めた2つの事件

 セブン-イレブンの『7pay』の不正アクセス問題は、改めて、スマホ決済の安全性への意識を高める事件となった。最初は、昨年12月の『PayPay』でのクレジットカード不正登録事件である。

『PayPay』の不正登録は、クレジットカードの登録時に、IDやパスワードなどの入力を必要とする「3Dセキュア」に未対応だった点が原因のひとつとされている。また、『7pay』では、本人確認の際に2段階認証がなく、簡単に他人がユーザーのパスワードを変更できる点が問題視された。いずれもシステムの脆弱性に起因しており、現状、各サービスにおけるそうした脆弱性は解消済みとされる。

不正利用への対応はサービスによって異なる

 しかし、実は、QRコードを含めたキャッシュレス決済の不正登録や不正アクセスは継続して起きている。1件当たりの被害が小さいため、表面化していないだけなのだ(下コラム参照)。

 そして、歴史の浅いQRコード決済の場合、特に問題なのは、不正利用発生時のユーザーに対する補償が、サービスによって異なる点。利用規約に、会社が補償に応じると明記しているのは数社にすぎない。これだけ世間がキャッシュレスで騒いでいるのに、いまだに現金を使い続ける理由の上位にはキャッシュレス決済におけるセキュリティーへの不安がある(下グラフ参照)。QRコード決済を定着させるためには、まずユーザーに対する補償の規定を明確化することが必要だ。

『7pay』の規約

『7pay』の規約には、ユーザーに損害が生じても当社は一切責任を負わないと明記されていたが、事件後「全ての被害を補償する」としたため問題視されず。

現金払いを選ぶ理由

不正利用を証明できても、被害は補償されない?

 クレジットカードの不正利用に関する案件を数多く手がけてきた弁護士の齋藤健博さんによると、普及につれて、QRコード決済の不正利用被害の相談は増えていったという。現状の問題点と改善策を聞いた。

「サービス事業者に対して不正利用があったことを証明できても、利用規約に補償が明記されていない場合、救済されることはまずありません。泣き寝入りになってしまうケースがほとんどです。クレジットカードでは、警察への届け出などの要件が揃えば、被害が補償されるのが一般的。QRコード決済の利用規約を見直さなければ信頼は得られないでしょう」

 足元では利用規約改正の動きも出ている。広がりを期待したい。

齋藤健博さん

銀座さいとう法律事務所  齋藤健博さん
日本最大級の法律相談・弁護士検索サイト「弁護士ドットコム」ランキング1位の実績を持つ。24時間相談受け付けで依頼人の信頼も厚い。

取材・文/松岡賢治

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