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足で描く画家の脳地図は足の指が手の指のように変化する、ロンドン大学研究

2019.09.29

足で描く画家の脳地図は足指が手指のように変化

幼少期から足を手の代わりに使っていると、脳内で通常とは異なる地図がつくられるようだ。

英ロンドン大学認知神経科学研究所のHarriet Dempsey-Jones氏らが、足の指を使って絵を描く2人の画家の脳画像を調べたところ、足の指に対応する地図が手の指に対応する地図と似たものになっていることが明らかになった。

研究の詳細は、「Cell Reports」9月10日オンライン版に掲載された。

英国のTom Yendell氏とPeter Longstaff氏は生まれつき手がなく、足の指を使って絵を描いている。

Dempsey-Jones氏らは、2人の画家の脳を機能的MRIと呼ばれる画像検査で調べ、四肢に異常のない9人の脳画像所見と比較した。

その結果、この2人の画家の脳内には、1本1本の足指に対応する地図があり、その地図は、通常であれば手指のための地図がある領域に位置していることが分かった。

足指に対応する領域はほとんどの人の脳内にある。ヒト以外の霊長類では、足指でも1本ずつに対応して脳領域が分かれているが、ヒトでは全ての足指に対応する領域としてまとまって存在している。

一方、手指の場合は、1本ずつ対応する領域が分かれて存在している。ところが、この2人の画家では、足指1本ごとに対応する脳領域が存在していた。

とはいえ、この2人でも、手指を1本ずつ動かすように足指を動かすことは難しかった。それでも、日常的に足指をなんらかの目的で動かす習慣のない人と比べると、2人の画家の足指の感覚は確実に鋭いようにみられたという。

Dempsey-Jones氏は「生まれたときから足の指を手の指のように動かしていたことで特別な脳地図がつくられたと考えられる。

生後しばらくの間は、脳の可塑性はかなり高い」と考察。また、「手があっても、足をかなり器用に使ってきた人の脳では、2人の画家と同様の地図がつくられているものと思われる」と話す。

ただし、Dempsey-Jones氏は「年齢を重ねてから手を失った人では、これほどうまく脳が適応しているかどうかは分からない」としている。

その理由は、成人の場合は集中的なトレーニングを行っても2人の画家のように器用に足先を動かすことはできないことが示されているからであり、同氏らは年齢が低いうちから足指を使い始めることが重要だとの考えを示している。

また、Dempsey-Jones氏らは、2人の画家が普段、靴を履かずに生活していルことにも言及している。

1日のほとんどを裸足で過ごせば足や足指が刺激を感じる機会が増える。さらに、2人とも、絵を描くだけでなく、ナイフやフォークを使う、キーボードで入力するといった日常生活に必要なさまざまな活動に足を使っていたという。

共同研究者の一人で同研究所のDaan Wesselink氏は、「早い段階で取り組み始めると、脳がそれにあわせて変化し、極めて高いスキルを習得できる。このような脳の適応力は、これまで考えられていたよりも高いことが分かった」と話す。

同氏は、今後の研究で脳の可塑性による脳地図の変化は何歳までみられるのか、また人工装具を使用した場合でも、それに対応した脳地図の変化が起こるのかどうかについて検討したいとしている。(HealthDay News 2019年9月11日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.cell.com/cell-reports/pdfExtended/S2211-1247(19)31061-7

構成/DIME編集部

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