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「端末割引の上限2万円」「違約金1000円」で通信業界はこれからどう変わる?

2019.09.19

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は改正電気通信事業法の施行で携帯業界はどう変わるかを議論します。

「端末割引の上限2万円」「違約金1000円」でMVNOがキツくなる

房野氏:巷で話題になっている「端末割引の上限2万円」「違約金1000円」について、キーワードだけ知っているような人もいると思います。これらの何が問題になっているのか、そしてキャリアはどう対応しようとしているのかを改めて教えていただきたいと思います。

房野氏

石川氏:経緯をざっくり説明すると、「携帯電話料金は4割下げられる余地がある」という菅官房長官のコメントに対応して、今年の6月にドコモとauが「ギガホ/ギガライト」「新auピタットプラン」などの新料金プランを出しました。これに対し、これでは4割下がらないと文句をいう人がいて追加の策が準備されました。1つが、ユーザーがもっと今のキャリアから乗り換えしやすくするための「契約解除料1000円」。もう1つは、現状2年縛りにすると料金は月1500円くらい安い設定になっていますが、“2年縛り”であろうが短期間で止められるような契約であろうが、あまり料金に差を付けるのは止めましょう、170円くらいの差に収めましょうという話。また、端末料金に割引が適用されることによって通信料金が下がらないところがあるので、端末代金に関しては上限2万円の割引、「利益の供与」と表現されていますが、それにとどめましょうと。とにかく総務省としては、ユーザーがキャリアを移動しやすく、そうすることでキャリア間の競争が激しくなり、結果として料金競争に結びつくようにお膳立てをした。

NTTドコモ「ギガホ/ギガライト」

au「新auピタットプラン」

石川氏

石野氏:したつもり(笑)

石野氏

石川氏:これに関するパブリックコメントが公開されて、Appleが猛烈に怒っています。総務省が「はいはい、分かりました」と右から左にひたすら受け流すという感じ。

石野氏:Appleのコメントをどう受け流しているかに注目です。

法林氏:今までは端末を買えば割引があった。ドコモは月々サポート、auは毎月割、ソフトバンクの月月割といった月額の割引で端末購入の負担を減らして買えたけれど、それができなくなりました。auとソフトバンクは、9月いっぱいはまだこの割引を適用できるので、駆け込みで買っている人もたくさんいるようですが、冗談抜きで9月末までの間にがんばって買うのも手だと思います。

 契約解除料1000円に関しては、キャリア側は総務省にしてやられた感がある。最終的にどういう形に落ち着くかわからないけれど、LINEモバイルは下げると言ったし、auも契約解除料1000円、2年間の継続契約で安くなる金額が170円だけの「2年契約N」を発表して「データMAXプラン Netflixパック」に適用した。ユーザーがいろんなキャリアを自由に移動できるようにしたいという総務省の意図がある。そうすれば競争が起こって値段が下がるだろうという考えだけど、総務省が取ったアンケートでは、半分以上の人がキャリアを移動しなくていいと思っている状況なので、現実的に効果はあまり期待できない。

au「データMAXプラン Netflixパック」

法林氏

石野氏:これは省令やガイドラインで決まることなので、各社従わざるをえない。契約解除料を1000円にするか、1000円だったら、いっそのことなくていいやといって違約金なしにしちゃうところも出てくるかもしれないし、律儀に1000円取るかもしれないし。ドコモ、au、ソフトバンクの大手だけじゃなくてMVNOにも適用される。MVNOにも音声付きプランでは最低利用期間というものがあって、段階的に下がっていく解除料を設定しているところもあるんですが、あれも契約者が100万以上のMVNOはNGになる。IIJとかmineoなどの大手MVNOも、そこを変えるように動いているみたいです。

法林氏:そうすると、みんな体力的につらくなる。もともと大手3社とMVNOの体力差がありすぎると言われている状況なので、最終的に、やっぱりMVNOはダメだ、商売が成り立たないといって止める事業者が出る可能性がある。IIJとかは止めないと思いますが、中小は止める可能性がゼロではない。大丈夫そうなのはIIJ、mineo、NTTコムのOCN モバイル ONE、楽天モバイルはどこかでMVNO事業を止めさせられるだろうけど。あと一応MVNOのUQ mobileも大丈夫かな。

石野氏:その辺は大手キャリアみたいなもんですからね。

法林氏:キャリア系は残るかもしれないけれど、独立系はmineoくらいしか残れないかもしれない。

石野氏:今、MVNOシェア上位の中で純粋なMVNOって、ある意味mineo(オプテージ)くらいですね。IIJは、NTTグループっていうと怒るかもしれないけど、資本関係でいえばNTTグループだし、OCNも言わずもがなですし、LINEモバイルはソフトバンクグループ、BIGLOBEとUQ mobileはKDDIグループと考えると、純粋なMVNOはmineoくらいになっている。

法林氏:すみません、So-netのnuroモバイルは?

石野氏:シェア上位で、ですよ。So-netはその次くらいの集団にいますね。

法林氏:So-netとかニフティ(NifMo)とか、あの辺は厳しいですね。

石野氏:独立系MVNOみたいなところは第2集団になっちゃっている。

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