ママたちの「欲求」は満たされているかー「生理的欲求」は1割強
5つの段階的な欲求(※)別にママ達の欲求がどの程度満たされているかを見ていくと、まず最も基礎的な「生理的欲求(お腹がすいたから食べたい/眠いから寝たい/トイレに行きたいなど)」は、76.2%。次に、「安全欲求(危険を感じることなく、安心・安全な生活を送りたいという欲求)」は73.6%が満足していると回答している。
さらに、「社会的欲求(家庭以外の社会で自分の居場所が欲しい、社会の役に立ちたいという欲求)」は、53.0%、「承認欲求(人から認められたい、必要な存在であると思われたいという欲求)」は、48.5%と、これらの欲求を満たされてるママ達は、およそ半数程度となった。
最も高度な欲求である「自己実現欲求(仕事で認められたい、趣味や特技で成果を出したいというような理想的な自分・人生を求める欲求)」は39.0%が満たされている。原始的な欲求すら満たされていないママ達が1割強存在するのに対し、最も高次の自己実現欲求が満たされているママが約4割弱もいるという結果となった。
さらに見ていくと、各欲求の満足度は、子どもの年齢によって、大きく左右されることがわかる。たとえば、「0歳児ママ」は赤ちゃんの面倒を見るのに忙しすぎて寝る暇がなかったり、トイレに行く暇がなかったり、という話はよく聞くが、現に「生理的欲求」の満たされ度が63.8%と、全体平均よりも10ポイント位上低い結果になっている。
「自己実現欲求」も「0歳児ママ」が最も低く、赤ちゃんのお世話で自分の理想像を求めるどころではない様子がよくわかる。一方で、「自己承認欲求」が満たされていると回答した人は53.4%と、全体の中で最も高い結果となった。赤ちゃんから「自分が必要とされている感」は計り知れないものなのだろう。
Q.以下のそれぞれの欲求は、現在どの程度満たされていますか? (※調査では、項目のカッコ内までの文言を提示して聴取)
(※)5つの段階的な欲求は、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化した「マズローの欲求5段階説」を参考に設定。
(下図参照)
ママたちの「欲求」はどこに向いているのかー「一番欲しいもの」TOP3
ママたちの「一番欲しいもの」を聞いてみると、トップは「自由に使えるお金」で33.2%、ついで「自分のための自由な時間」24.9%。「安定した仕事や収入」で21.1%。1位と3位にランクインしているお金に関しては現実的な欲求が高いようだ。
また、1位の「自由に使えるお金」と2位の「自由な時間」を足し上げると、「自由を求めるママ」は半数を超えている。経済面、時間面での自由を求めるママたちが多い結果は、現実では満たされていないことの現れと推測できる。
ママ達の不満の矛先が子どもに向いてしまったり、離婚を検討することになる前に、ママが適度に欲求を叶えられる環境を、パパや周囲の人たちが作ってあげる必要があることがわかった。
調査概要
調査手法:ママスタジアムでのインターネット調査
対象者:ママスタジアムユーザーの同居子どもがいるママ n=413名
(本人年齢 ~20代44名、30代232名、40代以上137名)
対象地域:全国
調査時期:2019年5月13日~5月20日
構成/ino