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サブスク×DtoCの先駆けとして成功した、NY発食品ブランド「Daily Harvest」のマーケティング戦略とは

2019.09.20

ブランディング戦略のポイント②ブランドイメージに合った販売場所の選定

冷凍食品のイメージを「身体に悪い食べ物」ではなく、「仕事にプライベートにと忙しい毎日を過ごす女性を支えてくれる頼もしいパートナー」に変えるために、次にレイチェルが目をつけたのが「販売場所」です。

冷凍スムージーの販売場所として一番に思いつくのは、スーパーやコンビニの「冷凍食品コーナー」です。

しかし、スーパーの冷凍食品コーナーに従来の冷凍食品と一緒に並べてしまうと、「ダサくて身体に悪い冷凍食品」というイメージが払拭されません。

それに加え、Daily Harvestのターゲットである「仕事にプライベートにと忙しい毎日を過ごす女性」が冷凍食品の購入をためらう理由の1つに、スーパーで冷凍食品を買っている姿を知人に見られ「家事をサボっている」と思われたくない、というものがありました。

これらの理由から、Daily Harvestでは、従来の冷凍食品販売方法であった店頭購入型ではなく、自宅に商品が届けられる通信販売型を取りました。

その結果、ターゲットである働く女性を中心に支持されるブランドへと成長することに成功したのです。

ブランディング戦略のポイント③ターゲットをワクワクさせるデザイン

Daily Harvestは2016年に、商品パッケージやホームページなどのデザインを新しくしています。

左が発売当時のパッケージデザイン、右が現在のパッケージデザインです。

https://www.daily-harvest.com/

発売当時のデザインがポップなイメージなのに対し、現在のデザインはクールなイメージがあります。ターゲットである「仕事にプライベートにと忙しい毎日を過ごす女性」には後者のデザインの方が合っています。

このイメージがもたらす差は「余白の広さ」にあります。

昔のデザインは文字も写真も大きく、どこか圧迫感を与えるイメージがあります。

しかし、新しいデザインでは、文字を最小限に抑え、余白を大きく取ったことで、果実のフレッシュさを感じられる、洗練されたデザインになっています。
思わずカップを持って写真を撮りたくなるような、そんなデザインへと仕上がっています。

選ばれるブランドになるために

今やスムージやスープなどのヘルシーな食品を販売する会社は世の中に溢れるほど存在しています。

「オーガニック食材を使用したヘルシーなスムージーやスープ」という「機能的価値」だけを訴求してもファンは付きません。

企業ビジョンやコンセプトに共感できるか?

自分たちの悩みを理解し、解決してくれるか?

口に入れる瞬間だけでなく、選択・購入している時からワクワクできるか?

生活者は数あるブランドの中から、これらの要素を満たしてくれるブランドを好きになり、ファンになっていきます。

Daily Harvestの商品を食べた正直な感想を言うと、味は至って普通です。食材に拘った商品ではあるものの、やはり冷凍食品の味を超えることはできません。

しかし、味という機能的価値だけでなく、ターゲットに共感されるコンセプトに基づき、彼らの悩みを解決し、ライフスタイルを豊かにしてあげるブランディング戦略を取ったことで、Daily Harvestは多くのファンを獲得できたのではないでしょうか。

文/小松佐保(Foody Style代表)
一橋大学経済学部卒業。
日本&シンガポールのブランドコンサルに勤務した後、独立しアメリカ・ボストンへ。
会社員時代に生活習慣の乱れが原因で体調を崩したこと、ボストニアンの心身共にヘルシーなライフスタイルに感化されたことで、「食×健康」領域に関心を抱くように。
現在はボストンと東京を行き来しながら、食×健康領域に関わる企業のマーケティングコンサルや海外展開サポート、コラムの執筆等を行っている。

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