増税後は外食を賢く活用しよう
10月1日以降、惣菜、テイクアウト、デリバリーなど中食には、軽減税率が適用されるが、外食は適用されず、10%に引き上げとなる。キャッシュレス還元も踏まえた、増税後の賢い外食活用方法を稲垣さんに聞いた。
●5%還元のある店でのキャッシュレス支払いで増税前よりお得に
「前回の5%から8%への増税時と異なり、今回はポイント還元があるため、あからさまな“外食控え”のようなことにはならないと思います。むしろ5%の還元がある小規模店舗でキャッシュレス支払いをすれば、今より結果的に安く済むということになります。そうした活用法をする方も多くなるのではないでしょうか」
●グループで外食してポイントをより多く獲得
「グループで外食をし、お会計を自分でまとめてすることで、ポイント還元を多く受けるといった行動も起きるかもしれません」
●キャンペーンにも乗っかって得する
「キャッシュレス各社は今が会員獲得の一大チャンスなため、ポイントバックとはまた別に、さまざまなキャンペーンを行っています。これらに乗っかることで、さらにお得に外食を楽しめるチャンスもあるかもしれません」
世間では、外食は軽減税率が適用されないことから、「内食志向」になるともいわれているが、キャッシュレス決済に親しんでいる人は、外食もキャッシュレス還元を行っている店を利用することで、2020年6月までの9ヵ月間は、むしろ得できる可能性もある。
対象となる決済手段は、「クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなど電子的に繰り返し利用できる決済手段」となっている。
対象店舗は、経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」のページから閲覧できる。9月中下旬には、地図上に対象店舗を表示するウェブ機能やアプリが公表される予定。
【取材協力】
「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員
稲垣 昌宏(いながき・まさひろ)さん
エイビーロード編集長、AB-ROAD.net編集長、エイビーロード・リサーチ・センター・センター長などを歴任し、2013年ホットペッパーグルメリサーチセンター・センター長に就任。市場調査などをベースに消費者動向から外食市場の動向を分析・予測する一方、観光に関する調査・研究、地域振興機関である「じゃらんリサーチセンター」研究員も兼務し、「食」と「観光」をテーマに各種委員会活動や地方創生に関わる活動も行っている。肉より魚を好む、自称「魚食系男子」。
https://www.hotpepper.jp/ggs/
取材・文/石原亜香利
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